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スレイヤーズ 2 リナと怪しい魔道士たち

[原作]神坂 一 [著]南房 秀久 [絵]日向 悠二

前回の冒険で出会ったガウリイとシルフィールと共に、アトラスシティにやってきたリナ。ゆっくり羽を伸ばそうとしていたっていうのに、ついた途端に怪しい男が現れて魔道士協会の副評議長・タリムの護衛をしてほしいなんていい始めた。嫌々ながら依頼を受けてはみたものの、なんだかキナ臭い雰囲気で!?
 
児童文学用にリライトされたスレイヤーズ!の第二弾。今回は原作2巻「アトラスの魔道士」を元にした内容になってます。タリムを見た瞬間に、あらいずみるい絵のお茶目なホルマリン漬け生首が脳裏をよぎりましたが、この作品は子供向けなのでそういうシーンは一切ありません(笑)

原作ではポイント登場の準レギュラーだったシルフィールが、すっかりサブヒロイン(?)としてパーティに加わってくるのが面白い。ガウリイを巡る恋のライバルというよりも破天荒だけどまだまだお子様(※本シリーズでは12歳設定)なリナをたしなめる、生真面目な保護者役という感じのキャラになっててなかなか可愛いです。そしてさりげなくナーガを見捨てる発言かましたりして、さりげなく黒い……

1巻と同じく、大元の展開は同じところを辿ってはいるものの死者が基本的に出ない設定になっているということもあり、本編のノリというよりは「すぺしゃる」の方のノリに近くなってます。「魔道士協会」「タリム」「デイミア」「ハルシフォム」などの組織名・人名が覚えられないガウリイの場面を問わないマジボケにリナが涙目でツッコミ入れてるのには思わず噴いた。…ガウリイは本当に凄腕剣士という設定がどうでもいい状態のボケキャラになってるのがちょっと可哀想です…そしてナーガが居るだけでこんなに作品がギャグ化するとは!ナーガ恐ろしい子!

そのほかロッドが主人思いの忠実な護衛になってたり、ハルシフォムとルビアがらぶらぶだったり。ハルシフォムは前回のレゾに続き、挿絵も相まって凄いいい人っぽく…ていうかヒッシャムを思い出s……挿絵って大事ですね。

しかし、このまま進むとコピーレゾの一件とか、アメリアの話とかはどうやって処理するつもりだろう?ゼルガディスは1巻終了時点で死ななかった自分の部下たちと旅をしてるはずなので、そっちをなんとかしないとパーティに加わるのは難しいだろうし、アメリアは設定的にナーガと同時登場できるのかが気がかり(ここまできたら、敢えて絡ませてほしい気もしますが…)。シルフィールを「神官」ではなくて「巫女」と描写しているあたり、セイルーンの話ではアメリアの変わりにナーガを押し出して、PTの回復ポジション的にはシルフィールを…という考え方も出来るんだけど、ゼルガディスとアメリアはシリーズ屈指の人気キャラのはずなので出さないというのも微妙のような……

何より「角川つばさ文庫」がどこまで存続するのかが最大の疑問なのですが。かなり大きな本屋で探しても発売日直後に平台展開すらされてなかったのでそんなに売れてないように思えてしょうがない……スレイヤーズシリーズは結構楽しんで読んでるので、ぜひとも一部ラストくらいまでは頑張ってほしい気がするんですが。(このシリーズの雰囲気的に、二部は無理だろうなあ)

 

スレイヤーズ 1 リナとキメラの魔法戦士

   
原作
神坂一

けっこう有名な天才美少女魔道士・リナ=インバースは、今日もお仲間のナーガと共に、盗賊いぢめに精をだしていた。ところが、何か勘違いしてる剣士のガウリイがあらわれて何故か一緒に旅をすることに。しかも盗賊から奪ったお宝を狙うやつらがあらわれる。さあ、大冒険がはじまるよ!

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原作1巻「スレイヤーズ!」の内容を元に、ナーガとシルフィールを加えて内容を子供向けにリライトしたお話。挿絵が「吉永さん家のガーゴイル」の日向さんで、何度見てもシルフィールが梨々に見えます。あとレゾさんのいい人オーラが半端じゃねえ。原作はあんなにうさんくささ爆発だったのに、なんかもうこのレゾさんには「さん」付けせずにいられないいい人オーラがある!!!

というわけで内容…ううむ……なんかすごく普通だ……。
どう考えても小学生の教育的に微妙そうな物語をどうアレンジするのかと思ったのですが、もともとの原作が持ってた毒気が殆ど抜かれてしまって、普通の王道勧善懲悪ファンタジーになっちゃった印象。ころころ寝返るけど最終的にはなんだか仲間想いなナーガとか、シルフィールとガウリイに露骨にヤキモチやくリナとか、なんだか原作を知っているとあちらとの差異だけで笑えてしまいます。レゾがハープ出してヘボい歌を歌いだした時にはマジでどうしようかと。しかし、ガウリイは本当に100%ただのオバカさんになってしまっていてちょっとかわいそうだ…。

個人的には、赤法師レゾの扱いが大きく違うのはなんだかな。大きなネタバレになりますが、原作のレゾって決して「善人」ではないんですよね。最初から最後まで自分の目的の為だけに動いていて、周囲の人々が勝手に「善人」というレッテルを張っただけで。それが、元々善人だった人の絶望にシャブラニグドゥがつけこんだ、という設定に変えられてしまったのはちょっと残念でした。あとゼルガディスの手下の扱いとか、全体的に毒気を抜いた分物語そのものの魅力もちょっと薄くなってしまっているように感じました。

確かに面白くはあったんですが、辿ってるストーリーラインが同じだけで中身は全くのベツモノになってしまっているので、これを富士見ファンタジア文庫の「スレイヤーズ」と同じだといわれるのは凄い抵抗ある…原作はもっとドス黒い何かが根底にあるというか、本来「悪の魔族を倒すため、正義のリナちゃんがいっくぞー☆」ってお話とは対極に位置するような物語なんだよなあ。

いまアニメもやってるし、ファン層を広げたかったんだろうというもくろみはわかるけど、もうちょっと無理しなくても角川グループにはもっと児童書向けな嗜好のラノベが沢山あるじゃないか。ていうか挿絵に日向悠二さん採用するなら、「吉永さん家のガーゴイル」をつばさ文庫用にリライトして出そうよ!田口作品なら間違いなく、文章を子供向けにするだけで普通にイケるよ!!!