[著]雨宮 ひとみ [絵]平井 久司
木星への研修生として宙域航海船キング・オブ・ミーメニア号に乗り込んだ相沢航一。初めての宇宙に心躍らせる航一だったが、木星に向かう途中でミーメニア号は空間の歪みの中に突っ込み、事故を起こしてしまう。爆発の中気を失った航一が目を覚ますとそこは緑豊かな見知らぬ場所で、しかも自分の事を「兄様」と呼ぶ少女まで現れて…!?
現在放映中のアニメ「銀色のオリンシス」の過去話にあたるストーリーらしいです。木星への研修生として宙域航海船キング・オブ・ミーメニア号に乗り込んだ相沢航一。初めての宇宙に心躍らせる航一だったが、木星に向かう途中でミーメニア号は空間の歪みの中に突っ込み、事故を起こしてしまう。爆発の中気を失った航一が目を覚ますとそこは緑豊かな見知らぬ場所で、しかも自分の事を「兄様」と呼ぶ少女まで現れて…!?
うーん…アニメと並行でシリーズ化が決定している(あとがきを読む限り)所為か、見事に風呂敷だけ広げて何か主人公に秘密があるっぽい伏線を披露しただけで「次回に続く!」って終わり方…ページ数もそんなに厚い方じゃないので、もう少し厚くしてストーリーをもう少し進めてしまわないと続編を読みたい、アニメを見たい!って気にはあんまりならないですね。確かに無料で見る事が出来、30分で終了しなければいけないアニメの第一話だったらこういう終わり方で良いのでしょうが…。
どうも作者の人はアニメの第一話的ノリで小説の第一話を書いてしまったような印象を受けます。まだこれがアニメの完全ノベライズだったらアニメにつなげられるかもしれないのですが、アニメ版とは異なる時間軸の話という事で、この小説からの読者をアニメ版につなげるのは非常に難しいかと。ていうかこのアニメ、巨大ロボットモノじゃなかったんですか。ロボットは?燃えるバトルは何処!!良くも悪くも「既にアニメをみていて、更にオリンシスの世界を広げたい!」と思う方に焦点を絞った作品になってしまっています。
ミーメニア号が事故に遭うシーンの描写は非常に印象的で、文章自体は下手な人ではないと感じただけに、なんだかもったいないなあ…
しかし、この本を読んで実感したのですが、平井さんの絵は正直小説の挿絵には向いてないと思うのですよ。アニメ絵じゃないと映えないというか、カラーじゃないとキャラクターの区別がつか…ゲフンゲフン!!