[著]尾関 修一 [絵]山本 ケイジ
お屋敷に勤め始めて5年。変わり者と名高い人形作家のフレデリックの家で働くシャーロットは持ち前の好奇心が故に、今まで5年の間一度も姿を見たことの無い奥方・ミリアムの部屋の扉に手をかけてしまう。それが悲劇の幕開けになるとも知らず…。3つの時代に渡り、とある屋敷を舞台にして繰り広げられる、愛と憎しみの物語。
ヨーロッパを舞台にしたゴシックホラー。お屋敷に勤め始めて5年。変わり者と名高い人形作家のフレデリックの家で働くシャーロットは持ち前の好奇心が故に、今まで5年の間一度も姿を見たことの無い奥方・ミリアムの部屋の扉に手をかけてしまう。それが悲劇の幕開けになるとも知らず…。3つの時代に渡り、とある屋敷を舞台にして繰り広げられる、愛と憎しみの物語。
例によって例の如く、山本ケイジ氏の萌えイラスト+メイドさんにつられて買いましたが恐ろしいほど正統派な小説でした。富士ミスだからってL・O・V・E寄せ萌え小説だと思って買うと痛い目見ます(笑)
時代の違う3編のストーリーが巧妙にリンクしていて凄く面白かったです。明らかにミスリードさせられているな、と気づかされるような部分が幾つかあって意外に単純なつくりなのかと思いきや、更に巧妙なミスリードが仕掛けてあったりして…読みながらも色々と推理をめぐらせるのが非常に楽しかったです。再度ざっと読み返してみると、最初に読んだときには何のことだか判らなかった部分が漸く一つにつながり、読めば読むほど味の出てくる小説でした。これは面白い!っていうか富士ミスだっていうのに、これでもかというほど正統派なミステリー作品だ!
その屋敷に関わった人々が次々に壊れていく様は見事という他、無いです。終わり方は非常に後味がよろしくないのでバッドエンドが苦手な人にはオススメできませんが、逆にそういう話でもOKな人は是非どうぞ。作者さんの次回作にも期待です。
一つだけ難をいえば、凄く作風が萌えもLOVEも無くて正統派ミステリなのにもかかわらず、挿絵が山本ケイジなのは誤解を生むんじゃないかなあ。正直私は購入するまで絵師の印象から萌え小説だと思ってました。いえ、実際山本ケイジさんが萌え絵描きというわけでもないのですし私も山本さんのイラストって結構好きなんですが、「ゴシックホラー」となると微妙に方向性が違うなあと。もうちょっとそれっぽい挿絵の方にしてほしかったなーとか思ってみたりするわけなのですが…!
個人的にこの作風なら、挿絵画家には椋本夏夜を全力で推してみます。
コメント
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お前は誰だっ!【麗しのシャーロットに捧ぐ】
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久々の本格ホラー(若干ミステリ)…なのかな。
面白いといえば面白いんだけど、正直ホラーとかミステリとかを読み慣れていない自分にとっては、やや難でした。
こういうのって一度ミスリーディングでつまづいたまま読み進めると、真相編のときに混乱してあわてて読み直すハメになる。
おまけに何所から勘違いしたままなのかも分かっていないので、大分戻らなくては...
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著者 尾関修一
イラスト 山本ケイジ
レーベル 富士見ミステリー文庫
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麗しのシャーロットに捧ぐ 星4.5
人形・メイド・屋敷・死人・蘇り・悪魔・血
富士見ヤングミステリー大賞 佳作受賞作品
ジャンル:ゴシックミステリーホラー
富士見ミステリー
作者:尾関 修一
画:山本ケイ
ヴァーテックテイルズ -麗しのシャーロットに捧ぐ-
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富士見ミステリー文庫発行 著/尾関修一 イラスト/山本ケイジ
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都市部ではガス灯の輝きと蒸気機関の発展とともに法治国家としての近代化が進んでいるが、辺境ではいまだに宗教道徳が支配する前近代的な社会が残っている時代。これはそんな時代に存在した、ある『屋敷』を巡る物語
ひとつの屋敷で起きる三つの時代にまたがる愛と狂気の物語。最後まで読み終えた時、君は事件の真相と恐るべき悪意に恐縮する!
「決してこの扉を開けては駄目よ!」
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