[著]あざの 耕平 [絵]村崎 久都 「情報屋」の水原が組んだ相手は、ブルーのウィンドブレーカーを身に纏い、凶暴な悪魔を操って「ウィザード」と恐れられ始めた少年・物部景だった。派手で、一見無茶そうに見える景の行動に不安を抱く水原だったが、彼らの活躍を聞いたセルネットは、予想もしない大物を差し向けてきて…!? |
とりあえず、子供時代の梓と景が可愛すぎる。現在以上に押しの強い梓が、今以上にヘタレな景をつれまわす姿は見ていてほほえましいのなんの。「夜道」でのやりとりも良かったんだけど、様々なキャラクターがさりげな?く登場する「夏祭り」は本当に最初から最後までニヤケ笑いが止まらなかったです。ラストはちゃんとラブラブな展開で落としてくれるのも嬉しいポイントですね?。
シリアス方面の短編では、甲斐氷太との初バトル「狂犬」も面白かったのですが、景と水原の出会いを描いた「相棒」がドツボ。ヘタレながらも必死に景の役に立とうとする水原の姿が非常に印象的でした。そして二人の前に立ちふさがる敵がまた、いかにも憎めない“悪役”という感じのキャラクターで良いんですよね。本編には登場しないのがちょっぴり残念だと思うほど魅力的なキャラクターだったと思います。
ラスト近くの「Dクラッカーズ・ショート・ショート」は、5巻「追憶」ラストで景が“王国”へ向かった後に、残された面々が決意も新たに「実践捜査研究会」を再結成するという内容で、次巻への期待がいやがおうにも高まります。次回は遂に執行細胞・女王との直接対決…ということで、ますます来月発売の最新刊が楽しみになってきました…!