GAMECITY文庫の陰で忘れられつつあるスクエニとコナミ (StarChartLogさん)
こんなエントリを見てしまうと、1990年代後半は少年ガンガンと共にあった私としては熱く昔のエニックスについて語らなくてはいけないような衝動にかられてしまうのですが!いつぞやの「ライトノベル読もうぜ!」さん発のレーベルレビューみたいな感じで語ろうかと思ったのですが、知識が足りない上に長文になってしまうので、自分の心に残ったスクエニ小説作品を熱く語ってみます。
現在のEXノベルズの全身となる「エニックス文庫」の創刊が1989年。DQ4コママンガ劇場の刊行が1990年、少年ガンガンの創刊が1991年だそうなので、実は出版事業的にはマンガよりも小説への参入の方が早かったようですよ。これは個人的にはちょっと驚きでした。
ちなみに当時は「ゲーム・アニメ作品のノベライズ」「ゲーム作品(後期は一部のガンガン作品)のゲームブック」「オリジナル作品」の3本柱での刊行が行われてました。特にゲームブックは他の出版社では見られないメディアミックスだったので新鮮だった記憶が。
(※リンク先は復刊版のものです。)
ドラクエ未体験者の私が偶然読んだ、久美沙織さんのノベライズ。元々、小学生時代に廃品回収に出されていたものをコッソリ拾って帰ってきて読んだという懐かしい思い出があったり。
久美さんというと「丘の上のミッキー」「ここは魔法少年育成センター」あたりがあるので、ライトノベル作家として現在もお馴染みの作家さんですが、その一方でオリジナル設定付け加えまくりの大暴走なノベライズをする人として一部では有名な作家さん。
ノベライズを手がけた小説版MOTHER2が、何故かネスとポーキーの友情物語になり、
後書きで「MOTHERがBROTHERになっちゃいました。」という
歴史的な名言を残した作家さんとしても(私の中で)有名です。
そんなこんなでこの作品、ドラクエのノベライズなのですが原作ゲームと同じ話をやっているのに違う展開になったり、ストーリーによっては結末そのものが変わったり……とかなり面白いことになっている……らしいです。すいません、ドラクエは久美版ノベライズしか知らないのでどう違うのか判りません。ただ、Wikipediaを参照した限り小説版独自のオリジナル設定はDQ1?3を担当された高屋敷さんの時代から存在するので、エニックス的にもそういう原作改編に積極的だった可能性は高いのではないかという気もしますが。
とりあえず、ゲームを知らない人間でもまったく無理なく楽しめる良作でだったと記憶しております。
大学に入ってからサークルでこの話をすると外伝→正史扱いになった「精霊ルビス伝説」を好きだったという人が結構多く久美さんのノベライズ話題で盛り上がったりも。
基本的に原作に沿った内容ながら、さりげなくオリジナル設定入れてくるドラクエノベライズから続く伝統は変わらず。下巻のフィーナルでの十賢者との戦いではどこぞのアニメ版無印セーラー●ーンよろしく仲間が次々に十賢者と相打っていくという展開に。当時人気のあった某キャラクターが干からびて骨と皮だけの死体(←思い出したら状況勘違いしてたので修正)になる姿が生々しく描写され、うっかり読んでしまったファンの間で阿鼻叫喚の叫びが木霊したのも懐かしい思い出です。今思うと、キャラクターありきのノベライズ作品で物語を盛り上げるためにここまでガンガンメインキャラクターを惨殺してしまうノベライズというのも稀有なのではないかと。
最愛のキャラクターがエクスペルごと死亡した設定になっていて良かったなあと、ここまでしみじみ思った事もありませんでしたが。
基本的には外伝作品という位置づけの作品で、こういったノベライズ作品にしては珍しく2桁以上の巻数を記録したシリーズも僅かながらありました。
その稀有な2作品。「小説ツインシグナル」が全10巻完結、「小説まもって守護月天!」が全11巻完結の長編シリーズ。後者に至っては途中連載中止になった本編より刊行巻数が多くなってしまったという伝説持ち。
「小説ツインシグナル」は自分の中では正直かなりノベライズ作品のバイブルだったりします。同人作家出身らしい一部キャラ及び組み合わせへの過剰表現は多少(…いや結構)ありましたが、原作とはまた違った形で面白い作品でした。特に後半で本編の舞台になっていったシンガポールに関する描写が秀逸で、読んでる途中で何度も「行ってみたいなあ?…」と思ったものでした。一部キャラへのひいきはめだったものの、さりげなくちゃんと本編で影が薄くなりがちのキャラクターが出てくるのも嬉しい限りでしたね。あと2巻「仮想の未来」はAIツンデレ娘が好きなら是非読んで欲しいかも。
なお、ノベライズ版の作者さんであるお二人はその後、別レーベルからも何冊か本を出されてます。「まもって守護月天!」の藤咲さんは他作品のノベライズでも活躍されている模様。北条さんは……どこいっちゃったんでしょうね。ビーンズで1冊出されたっきり、消息が判りません。EXノベルズあたりで出した「奇跡の知性」が神だったので、SFジャンルで本だしてくれたら今でも作者買いする気満々なんですけども。某同人誌ショップで小説版コンビそのまんまの18禁小説本を発見して驚愕したのは私の胸のうちに秘めておきます…(秘められてない)
その他、巻数の少ない作品でも覚えてるだけで「東京アンダーグラウンド」「浪漫倶楽部」「刻の大地」「最遊記」……と、ある程度人気のあった作品はかなりの確率でノベライズされていたと思います。
そういえば巻数の少ないノベライズ系では「原作者当人によるノベライズ」なんてものもありました。
コメント欄等で話題に上ってたので追加。ミステリ作家であり「推理マンガのはずがいつのまにやら頭脳バトル漫画になって最終的に話がSFで世界規模な話に!」「吸血鬼バトルモノだったはずなのにいつのまにか宇宙に飛び出しちゃった!?」を初めとする読者の斜め45度上を突き抜けていく奇抜なストーリー展開で(ガンガン読者的には)お馴染みの原作者・城平京先生本人による「スパイラル?推理の絆?」の小説版で、4巻まで刊行されてます。推理マンガの原作者が担当する小説版といえば「金田一少年の事件簿」の小説版が頭に浮かびますが、スパイラルの方は連載初期から少年ガンガンWebサイト上で、現在の「スパイラル・アライヴ」に登場するキャラクター・小日向くるみが登場する「小日向くるみの挑戦」という外伝的ノベライズを連載していて、小説版と漫画版の同時進行が結構新鮮だった記憶があります。特に2巻「鋼鉄番長の密室」はミステリ的にも評価が高いらしいです。
ところで城平先生といえば「ヴァンパイア十字界」のノベライズは出ないのでしょうか。
こちらはソノラマ文庫の「倒凶十将伝」や「ペリペティアの福音」、最近の作品では富士見ファンタジアの「サイレント・ラヴァーズ」の挿絵を手がけられ、ライトノベル挿絵作家としても人気の高いの結賀さとるさん原作の「E’s」小説版。たぶん全2巻。なんと漫画原作者本人によるノベライズ。普通に手元にあったのですが1巻の後書きを漫画で描いてる所にいっぱいいっぱいさが伺えて実になんというか……いえ、別に出来が悪いというわけではないのですが。特に原作者本人の強い要望によるものではないようなので、エニックス側の実験的な試みだったのかもしれません。
1巻がアシュラムキャラ中心の過去話・2巻が本編の物語を繋ぐ外伝…という位置づけになっていますが、後書きを読む限り話を作りやすくするために一部原作との設定に差異がある模様。色々な意味で野心的な一作であったことに間違いはないと思います。
実はこの「コミックノベルズ」、細々とながら最近まで刊行されていて、鋼の錬金術師のノベライズが出てたりします。第1巻の「砂礫の大地」は小説からドラマCDに、そしてアニメ化の際にもエピソードの1つとして収録されました。こっちも現時点で6巻まで出ている、結構な長寿シリーズになってます。
1回目は箱田真紀さんの描いたキャラクターのみで、第二回以降は複数のキャラクタービジュアルより選択。最近の大賞募集はキャラクター縛りがなくなってしまったそうで、ちょっと残念。母体が漫画雑誌らしい試みと言うカンジで結構好きだったのですが…。
スクエニ発新人の1作目となる「夢見が丘」はスクエニお家騒動に巻き込まれて結構かわいそうな感じになってしまっていたようですが。割と好きな作風だったので、ちょっともったいなく感じます。
「スタンプ・デッド」は今月5巻が出るみたい。
あと、「戦鬼」の川口士さんが同時受賞でスクエニでも作品を発表してたりしますね。
久美好き・ドラクエ好きならDQのノベライズは一読の価値あると思うし、全盛期に刊行されたノベライズは全体的に当たりが多かったように感じます。ほんと、「外れた!」と思った記憶が殆どない……。オリジナル要素が強い作品が多いので、面白いと感じるかはひとそれぞれだと思いますが。全盛期の作品で思い入れのある作品があるなら是非小説版も探してみてください。
個人的にはノベライズ全盛期のライトノベルレーベルとしてのエニックスは大好きだったのですが、最近はノベライズを買いたいと思うほど魅力的な作品が少ないのが切ない感じだなあ……。
※12/14 一部誤字脱字があったのを修正、ついでにコメント欄を元にある程度文章を追加してみましたー。色々反響ありがとうございます!「奇跡の知性」はマジで神作品。
こんなエントリを見てしまうと、1990年代後半は少年ガンガンと共にあった私としては熱く昔のエニックスについて語らなくてはいけないような衝動にかられてしまうのですが!いつぞやの「ライトノベル読もうぜ!」さん発のレーベルレビューみたいな感じで語ろうかと思ったのですが、知識が足りない上に長文になってしまうので、自分の心に残ったスクエニ小説作品を熱く語ってみます。
現在のEXノベルズの全身となる「エニックス文庫」の創刊が1989年。DQ4コママンガ劇場の刊行が1990年、少年ガンガンの創刊が1991年だそうなので、実は出版事業的にはマンガよりも小説への参入の方が早かったようですよ。これは個人的にはちょっと驚きでした。
ちなみに当時は「ゲーム・アニメ作品のノベライズ」「ゲーム作品(後期は一部のガンガン作品)のゲームブック」「オリジナル作品」の3本柱での刊行が行われてました。特にゲームブックは他の出版社では見られないメディアミックスだったので新鮮だった記憶が。
小説版・ドラゴンクエスト
(※リンク先は復刊版のものです。)
ドラクエ未体験者の私が偶然読んだ、久美沙織さんのノベライズ。元々、小学生時代に廃品回収に出されていたものをコッソリ拾って帰ってきて読んだという懐かしい思い出があったり。
久美さんというと「丘の上のミッキー」「ここは魔法少年育成センター」あたりがあるので、ライトノベル作家として現在もお馴染みの作家さんですが、その一方でオリジナル設定付け加えまくりの大暴走なノベライズをする人として一部では有名な作家さん。
ノベライズを手がけた小説版MOTHER2が、何故かネスとポーキーの友情物語になり、
後書きで「MOTHERがBROTHERになっちゃいました。」という
歴史的な名言を残した作家さんとしても(私の中で)有名です。
そんなこんなでこの作品、ドラクエのノベライズなのですが原作ゲームと同じ話をやっているのに違う展開になったり、ストーリーによっては結末そのものが変わったり……とかなり面白いことになっている……らしいです。すいません、ドラクエは久美版ノベライズしか知らないのでどう違うのか判りません。ただ、Wikipediaを参照した限り小説版独自のオリジナル設定はDQ1?3を担当された高屋敷さんの時代から存在するので、エニックス的にもそういう原作改編に積極的だった可能性は高いのではないかという気もしますが。
とりあえず、ゲームを知らない人間でもまったく無理なく楽しめる良作でだったと記憶しております。
大学に入ってからサークルでこの話をすると外伝→正史扱いになった「精霊ルビス伝説」を好きだったという人が結構多く久美さんのノベライズ話題で盛り上がったりも。
ゲーム作品各種のノベライズ
ゲーム作品ノベライズの全盛期、殆どゲームをやらない学生だったのでこちらは殆ど記憶にないのですが、忘れられないのがやはり梅村崇版「スターオーシャンセカンドストーリー」です。基本的に原作に沿った内容ながら、さりげなくオリジナル設定入れてくるドラクエノベライズから続く伝統は変わらず。下巻のフィーナルでの十賢者との戦いではどこぞのアニメ版無印セーラー●ーンよろしく仲間が次々に十賢者と相打っていくという展開に。当時人気のあった某キャラクターが干からびて骨と皮だけの死体(←思い出したら状況勘違いしてたので修正)になる姿が生々しく描写され、うっかり読んでしまったファンの間で阿鼻叫喚の叫びが木霊したのも懐かしい思い出です。今思うと、キャラクターありきのノベライズ作品で物語を盛り上げるためにここまでガンガンメインキャラクターを惨殺してしまうノベライズというのも稀有なのではないかと。
最愛のキャラクターがエクスペルごと死亡した設定になっていて良かったなあと、ここまでしみじみ思った事もありませんでしたが。
少年ガンガン作品のノベライズ
当時「グルグル」「ハーメルン」「ツインシグナル」「守護月天」などの数々の有力作品を抱え、全盛期にあった少年ガンガンはEXノベルズとは別に「コミックノベルズ」という、自社コミック作品のノベライズを専門とするレーベルを作っていました。基本的には外伝作品という位置づけの作品で、こういったノベライズ作品にしては珍しく2桁以上の巻数を記録したシリーズも僅かながらありました。
その稀有な2作品。「小説ツインシグナル」が全10巻完結、「小説まもって守護月天!」が全11巻完結の長編シリーズ。後者に至っては途中連載中止になった本編より刊行巻数が多くなってしまったという伝説持ち。
「小説ツインシグナル」は自分の中では正直かなりノベライズ作品のバイブルだったりします。同人作家出身らしい一部キャラ及び組み合わせへの過剰表現は多少(…いや結構)ありましたが、原作とはまた違った形で面白い作品でした。特に後半で本編の舞台になっていったシンガポールに関する描写が秀逸で、読んでる途中で何度も「行ってみたいなあ?…」と思ったものでした。一部キャラへのひいきはめだったものの、さりげなくちゃんと本編で影が薄くなりがちのキャラクターが出てくるのも嬉しい限りでしたね。あと2巻「仮想の未来」はAIツンデレ娘が好きなら是非読んで欲しいかも。
なお、ノベライズ版の作者さんであるお二人はその後、別レーベルからも何冊か本を出されてます。「まもって守護月天!」の藤咲さんは他作品のノベライズでも活躍されている模様。北条さんは……どこいっちゃったんでしょうね。ビーンズで1冊出されたっきり、消息が判りません。EXノベルズあたりで出した「奇跡の知性」が神だったので、SFジャンルで本だしてくれたら今でも作者買いする気満々なんですけども。某同人誌ショップで小説版コンビそのまんまの18禁小説本を発見して驚愕したのは私の胸のうちに秘めておきます…(秘められてない)
その他、巻数の少ない作品でも覚えてるだけで「東京アンダーグラウンド」「浪漫倶楽部」「刻の大地」「最遊記」……と、ある程度人気のあった作品はかなりの確率でノベライズされていたと思います。
そういえば巻数の少ないノベライズ系では「原作者当人によるノベライズ」なんてものもありました。
コメント欄等で話題に上ってたので追加。ミステリ作家であり「推理マンガのはずがいつのまにやら頭脳バトル漫画になって最終的に話がSFで世界規模な話に!」「吸血鬼バトルモノだったはずなのにいつのまにか宇宙に飛び出しちゃった!?」を初めとする読者の斜め45度上を突き抜けていく奇抜なストーリー展開で(ガンガン読者的には)お馴染みの原作者・城平京先生本人による「スパイラル?推理の絆?」の小説版で、4巻まで刊行されてます。推理マンガの原作者が担当する小説版といえば「金田一少年の事件簿」の小説版が頭に浮かびますが、スパイラルの方は連載初期から少年ガンガンWebサイト上で、現在の「スパイラル・アライヴ」に登場するキャラクター・小日向くるみが登場する「小日向くるみの挑戦」という外伝的ノベライズを連載していて、小説版と漫画版の同時進行が結構新鮮だった記憶があります。特に2巻「鋼鉄番長の密室」はミステリ的にも評価が高いらしいです。
ところで城平先生といえば「ヴァンパイア十字界」のノベライズは出ないのでしょうか。
こちらはソノラマ文庫の「倒凶十将伝」や「ペリペティアの福音」、最近の作品では富士見ファンタジアの「サイレント・ラヴァーズ」の挿絵を手がけられ、ライトノベル挿絵作家としても人気の高いの結賀さとるさん原作の「E’s」小説版。たぶん全2巻。なんと漫画原作者本人によるノベライズ。普通に手元にあったのですが1巻の後書きを漫画で描いてる所にいっぱいいっぱいさが伺えて実になんというか……いえ、別に出来が悪いというわけではないのですが。特に原作者本人の強い要望によるものではないようなので、エニックス側の実験的な試みだったのかもしれません。
1巻がアシュラムキャラ中心の過去話・2巻が本編の物語を繋ぐ外伝…という位置づけになっていますが、後書きを読む限り話を作りやすくするために一部原作との設定に差異がある模様。色々な意味で野心的な一作であったことに間違いはないと思います。
実はこの「コミックノベルズ」、細々とながら最近まで刊行されていて、鋼の錬金術師のノベライズが出てたりします。第1巻の「砂礫の大地」は小説からドラマCDに、そしてアニメ化の際にもエピソードの1つとして収録されました。こっちも現時点で6巻まで出ている、結構な長寿シリーズになってます。
オマケ。独自色の強い小説大賞について
実はEXノベルズのオリジナル作品は榊一郎の作品と「夢見が丘」しか読んだ事ないのですが、当時少年ガンガンWING(→合併後はガンガン本誌)で募集された小説大賞では予めデザインの決まっているキャラクターを出題し、そのキャラクターを使って小説を書くという独特の方法を取ってました。1回目は箱田真紀さんの描いたキャラクターのみで、第二回以降は複数のキャラクタービジュアルより選択。最近の大賞募集はキャラクター縛りがなくなってしまったそうで、ちょっと残念。母体が漫画雑誌らしい試みと言うカンジで結構好きだったのですが…。
スクエニ発新人の1作目となる「夢見が丘」はスクエニお家騒動に巻き込まれて結構かわいそうな感じになってしまっていたようですが。割と好きな作風だったので、ちょっともったいなく感じます。
「スタンプ・デッド」は今月5巻が出るみたい。
あと、「戦鬼」の川口士さんが同時受賞でスクエニでも作品を発表してたりしますね。
そんなこんなで
スクエニも地味に色々良い作品があったりするので、皆さん忘れないであげてください。特にノベライズ。久美好き・ドラクエ好きならDQのノベライズは一読の価値あると思うし、全盛期に刊行されたノベライズは全体的に当たりが多かったように感じます。ほんと、「外れた!」と思った記憶が殆どない……。オリジナル要素が強い作品が多いので、面白いと感じるかはひとそれぞれだと思いますが。全盛期の作品で思い入れのある作品があるなら是非小説版も探してみてください。
個人的にはノベライズ全盛期のライトノベルレーベルとしてのエニックスは大好きだったのですが、最近はノベライズを買いたいと思うほど魅力的な作品が少ないのが切ない感じだなあ……。
※12/14 一部誤字脱字があったのを修正、ついでにコメント欄を元にある程度文章を追加してみましたー。色々反響ありがとうございます!「奇跡の知性」はマジで神作品。
コメント
初めまして。小説版DQを1から6まで現役当時に買った者です。
1?3は今思うとちょっと……なところがありますが、4は未だに個人的なノベライズ作品ナンバーワンだと思います。
オリジナル要素があるにしてもピサロとロザリーの格好良さはゲーム版以上に好きです。
また、PS版4のラスボスがアイツになっているのは、多分にこの小説版の影響が大きいのではないかと思いますがどうでしょう。
小説ツインシグナルの後半は神懸かっていたと思います。世界観の掘り下げが見事でした。
あと、エニックス文庫といえば、ゲームブック版ドラゴンクエストシリーズもお心に留め下さい。特に2は傑作です。
いらっしゃいませ!コメントありがとうございます?!
ドラクエはエントリ内でも前置きしておりますが、恥ずかしながら原作のゲームの方を全くやったことがないのです…ただ、PS版では結構後半の展開が変わったというのは聞いております。確かにピサロとロザリーはかっこよかったですよね!
小説版シグナルは本当に作者さんが世界観の堀下げを上手にやっておられ、作品への理解と愛がたっぷりなノベライズだったのでマンガ版のファンとしてはかなり幸せな作品でした。未だに全巻手離すことが出来ません。
あと、ドラクエのゲームブックは未体験なのですが、エニックス文庫の他のゲームブックでしたら体験したことがあります。エントリの端っこの方で少しだけでも取り上げたい…と思ったのですが、分量がかなり冗長になってしまっていたので切ってしまいました;ご指摘ありがとうございます!
当時はTRPGの存在も知らず「RPG=テレビゲーム」だった私にとって、自宅で紙と鉛筆さえあれば出来るゲームブックはかなり衝撃的だったのを覚えております。他のゲームブックをやったことがないので比較は出来ないのですが、結構ハマっておりました。
今月、はむばね5巻と川口さんの本の2巻が出ますよ。
・・・しかし、このレーベル、どうするつもりなんでしょうね、エニックス。
ぱさんいらっしゃいませ、コメント&情報ありがとうございます!
11月、12月は久しぶりに結構本が出るみたいですね?。確認したらEXノベルズの小説大賞も投稿募集中らしいのでこのまま埋もれさせるつもりはないようですが…でも全体的に観るとすっかりグダグダな感じに。
本来のお家芸だったはずのノベライズ系はハガレンとキンハとひぐらしくらいしかやってないみたいですし、今後本当にどうなってしまうのでしょう…。
「ゲームのノベライズ」ではないのですが、「精霊ルビス伝説」は個人的に久美さん作品の中で一番の名作だと思ってます。
スパイラル?推理の絆?のノベライズはガチで名作揃いなんだけどな。
特に「鋼鉄番長の密室」とかは、本格ミステリそのものだし。
個人的には幻想大陸と刻の大地のノベルを押しておきます。
アレは作者の成長具合が顕著で面白かったですよ、続刊予定してたのに消えてしまいましたがw
ドラクエ小説は昔からのドラクエファンにはかなり受け入れられていましたし、特に4・5の設定は原作サイドに取り込まれたモノも多いです。
1・2・3の小説はもう20年近く前の作品ですし、表現の古臭さは否めませんが。あのファミコン版からあそこまでの物語を出した事は賞賛に値すると思います。
スクエニは出版に全く力を入れていないので何も感も中途半端なのが偶に傷だと思います。ちゃんと育てれば良いもの作る人多いのに…
>ぬさん
いらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
「精霊ルビス伝説」は私自身は未読なのですが、友人間で非常に評価が高くて密かに気になってました。確かコミック版もありましたよね。
いつか余裕があれば探して読んでみたい1冊です?。
>くららさん
いらっしゃいませ、コメント&ご指摘ありがとうございます!
小説版「スパイラル」は別所でもコメントいただいたのですが、評判高いみたいですね。スパイラルは遅くにハマって、Web連載の「小日向くるみ」を読んでから小説を購入しようと思っていたのですが結局手に入れ損ねてしまって、結局読めないままになってしまいました…。
調べたら今でも普通に購入できるようなので、今度余裕があったら読んでみたいです。
>ほずみさん
いらっしゃいませ、コメント&お奨めありがとうございます!
夜麻みゆき先生の作品はかなりハマった記憶があるのに小説版はノーチェックでした!続刊が出なかったのは残念ですね?…というか夜麻先生自身もどこに(強制終了)
ドラクエは原作をプレイした友人達から話を聞いても初期の4コママンガ劇場、小説版、派生した各種漫画(ダイの大冒険とかロト紋とか)の全てが評価が高くて、初期のエニックスのメディアミックスは本当にレベルが高かったんだなあ…と思うばかりです。
スクエニは元々ゲームありきの会社なので他と比べて出版事業に気合が入ってないのはある程度仕方ないのかなあ、とは思うのですがスクウェアとの合併やお家騒動の影響ですっかり骨抜きにされてしまった印象が…特に隔週化前後のガンガン作品には名作が多いのに、それを生み出した作家さん達の多くがほとんど大成しないまま消息不明になってしまったのは残念な限りです。