[著]竹宮 ゆゆこ [絵]ヤス 文化祭の一件以来、大河が竜児を捨てて北村と付き合いだしたという噂が流れ、噂の張本人である大河は有頂天、竜児は溜息の耐えない日々を送っていた。ところが、残りの一人である北村は、文化祭以来燃え尽き症候群にでもなったかのように何をやっても上の空。挙句、生徒会長選挙の話題が出たとたんに教室を飛び出してしまって…!? |
「スピンオフ!」の頃から見え隠れしていた北村の、すみれ会長への密かな恋心に遂に決着が。選挙演説中に告白、というのはなんとな?く想像ついてましたが、その後のすみれの言動や各キャラクターの行動はまったく予想付かなかったです。大切な友人の為に奮闘する竜児と大河のまっすぐな気持ちがひたすら熱い。本当にこれは「ラブコメ」なのかと、何度も考えてしまうほどの熱さでした。
でも、だからこそ、すみれ会長みたいに賢いが為に、真っ直ぐなだけではいられないような人には心を抉る言葉だったんだろうなあ…普段は男勝りで冷静で狡猾な生徒会長が、真っ直ぐな二人と向き合ってポロリと漏らした本音は、その本音を押し隠していたであろう心情を考えただけでも、あまりにも胸に痛くて。竜児や大河とは相容れない人物だったかもしれないけど、自分の感情に流されずに北村の事を人知れず思いやったすみれ会長の行動は、正直今回の各キャラクターの行動の中で一番胸に沁みました。大河たちと同じ直情型の自分には死んでも真似出来ないと思うし、たとえ卑怯だといわれてもそういう形で自分の想いを貫くことにした彼女を尊敬して、応援したい。あと、遂に固有名詞が「独身」になってしまったゆり先生(独身・30歳)も応援したい。
今回はもちろん、前半もすごく良かったのですが、やはり各主要キャラクターの想い・本音が交錯したラストが壮絶すぎて、何もかもが一気に吹っ飛んじゃった感じでした。今回全部を吐き出してしまった(笑)北村はともかく、今回思わせぶりな行動を取ってくれたみのりんや亜美・大河の思惑はなかなか底が見れないし、それを受けて竜児の気持ちが今後どう動くのかも見もの。もう今から次巻が待ち遠しくてしょうがありません!
しかし、本当にこの物語は最後何処に行き着くんだろう。ぶっちゃけ、亜美とくっつくセンはないかなーとは思うものの、竜児が大河に転ぶかみのりんに転ぶかは五分五分という印象なんだよなあ…。
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[書評][竹宮ゆゆこ][とらドラ!][恋愛][コメディ][陽気/元気][★★★★★]とらドラ6!
とらドラ 6 (6) (電撃文庫 た 20-9) 作者: 竹宮ゆゆこ 出版社/メーカー: メディアワークス 発売日: 2007/12/10 メディア: 文庫 「馬鹿のリレー」 モデルの川嶋亜美が教室で おっきいのを受け入れざるを得なかった話をしていた時 北村祐作が王大人によって「死亡確認!」され
電撃文庫・1月の感想2
■竹宮 ゆゆこ×ヤス『とらドラ!?』 ★★★★★
文化祭以降、少し距離が縮まったような竜児と実乃梨。
一方、学校内には大河と北村が付き...