[著]深見 真 [絵]うなじ いつもより早く学校にやってきた佐々木一兎は、映画部の部室で下着姿の少女が倒れているのを発見する。彼女はどうやら、記憶を喪っているらしい。状況から<パラベラム>に関連があると推測した尾褄は自分たちの手で彼女を保護することを提案する。ところがその帰り道、"灰色領域"と名乗る謎の組織から襲撃を受けて… |
シューリンを拾った映画部の面々が彼女の護衛の為に学校に泊まりこみはじめるあたりは物凄く楽しくて、もっと読んでいたいと思わせるだけの魅力はあります。特に前巻の感想でも触れてるのですが、映画関連の薀蓄は作者さんの映画への愛が存分に伝わってきて、読んでいるだけで楽しい。そして、それまで映画を撮る事にあまり乗り気ではなかったメンバー達が、実際に「映像」として画面の中で動き回るシューリンを見て気持ちを変えるというシーンは秀逸だと思う。ただの何でもない日常の一コマが「映像」という形に昇華した瞬間の感動といいますか、そういうのが物凄い勢いで伝わってきた。もうほんとこのシリーズ、バトルとか全部見なかったことにして心に傷を負った少年少女達の青春劇にしてしまえば最高なのに。
前半が良いだけに、バトルになった途端キャラクターが不自然になったり展開が異常に早くなったりするのが物凄い気になる。スペシャル・ショットの設定ももったいぶって出してきた割に主人公以外の仲間のショットは全然見せ場ないし。いい年こいた大学教授がいきなり
あと普通に同性愛者が多いのはどこにつっこめばいいんですか?元々百合臭漂わせていた睦美さんについてはまあ(どうでも)いいとして、もうノリが完全に純情天然ラブコメ系カップル状態な尾褄×勇樹がいろいろな意味ですげえ。BLなのにとても少女マンガ的と言うか、女装した勇樹を目にした尾褄の反応がいろいろな意味で も の す ご い です。クール系ツンデレ×中性的可愛い男子のBLカップリングが大好きな腐女子の人は是非読んでみるといいよ!!(私としては…勇樹がもうちょっとなよなよしてなかったらなあ……)
遂に判明した一兎のスペシャルショットは、実に悪趣味と言うか…胸糞悪くなるような能力。でも逆に、個人的にはこの力をどうやって今後の戦闘に生かしていくのかは興味あるかな。とりあえず、今のところあと2冊だし余裕があれば手を出してみる方向で…。