良くも悪くもいつも通りな、舞姫と雪国の本編では描かれなかったちょっとした日常を描いた短編集。7巻のあのヒキで最終巻目前にしての短編集とはまたおにちくな……。
どれも面白かったですが、一番お気に入りなのは舞姫・雪国はじめての入れ替わりを描いた「日曜日のナイチンゲール」でした。風邪を引いた雪国のちょっとしたワガママから“入れ替わり”がはじまって……というお話なんだけど、自由奔放な双子の姉に振り回されながらも、普段の自分の立ち位置からでは気づけない姉の寂しさに気づいていく雪国と、そんな二人を暖かい目で見守る淡谷母の姿が印象的でした。しかし、ハローキティ紳士な一駿河父も大変気になる存在ですが、それ以上に淡谷父が一体どんなお仕事をされているのか、気になる…………
まさかのまいんちゃんネタにふきだしたり、乙女度MAXな鳥子さんの少女小説のポエム具合にニヤニヤしたり、図書委員会の大暴走に圧倒されたり、空舟五中の異能バトルに腹抱えて笑ったり、若かりし日のローズロワイヤルvs生徒会の構図にニヤニヤしたり……とかなり満足な一冊でした。
しかし最終巻直前にこれをもってくるのはやっぱり心が折れるのであります!!最後のヒキから意図的にこのタイミングで入れたのは理解したけど、それでも!!