顔が怖いのとお国の事情が絡んで閑古鳥を鳴らしていた元スゴ腕戦闘機乗りのパン屋が、「看板娘」の登場をきっかけに少しずつパン屋の売上を伸ばしていく。
戦後の不安定な情勢下で様々な陰謀が蠢く中、武器をパンに持ち替えた男と様々な謎を秘めた機械仕掛けの少女が戦う!!という話がメインではある気がするんだけど、パンが売れたり売れなかったりで一喜一憂したりする日常パートが微笑ましくて楽しいので難しい話は抜きにパンが売れる話ずっと読んでいたいまである。序盤のワクワク感がすごい。
あらすじだけ読んで機械仕掛けのヒロインが感情を得ていくような物語かと思っていたんだけどその課程は終わっていて、感情を得た機械がヒトの形を与えられ、自分の感情に振り回されながらも心優しき元相棒を振り回していくお話でした。儚げ美少女な外見とは裏腹に、不器用で物理攻撃力の高く主さま一直線な看板娘・スヴェンさんの行動が実に「元兵器」というかんじで、色々と融通が利かないのが大変良い。不器用に力任せに頑張る姿が可愛かったです。
そしてコワモテでイカツい元軍人なのに主人公のルート(男)がヒロインに見える……。パンが売れなくて凹んだり色々と気遣いの人なのすごいヒロインだと思う。そして、スヴェンの男前ぶりもそうなんですけど全体的に主人公以外みんな肉食系というか攻気質ですよね。ジェコブとか久しぶりにショタ攻好きの血が騒ぎますよね……。
スヴェンさんの可愛さ(とルートさんのヒロインぶり)については挿絵のザザさんが描かれた販促漫画の破壊力が凄いのでとりあえずこれ見てください。というかRTで回ってきたこれ見て買った。