年に一度開かれる、学園浮遊都市《ミストガン》と《メルキア》の交流学校。特務小隊のメンバーでも有るユーリを小隊メンバーに迎えてお祭り気分で浮かれていたミソラたちだったが、メルキアの生徒であり、アイゼナッハ流本家の血を引く少女・ブレアがレクティに因縁をつけてくる。カナタの意向もあり、交流学校のメインイベントである交流戦でブレアの小隊と戦うことになってしまって……!?
小隊メンバーそれぞれの成長が見える展開がアツかった!
小隊メンバーのひとり、レクティに焦点を宛てたシリーズ第3巻。アイゼナッハ流を破門された彼女が姉弟子・ブレアとの対決を通して過去のトラウマと向き合い、剣士として成長するというお話なんですけど、彼女自身の話だけじゃなくて小隊全体の成長が伺えるお話になっていて面白かった!特訓はしないと嘯きながらしっかり新たに仲間に加わったユーリも含めて小隊メンバー達の精神的な成長を目論んでくるカナタ教官のやり口にニヤリとしてしまう。一方、レクティの問題解決してる裏でさりげなく小隊の中でも相性のよくなさそうなユーリとリコの仲良し大作戦(違)が展開されていたりするの面白すぎる。しかしカナタ教官、コスプレさせるの好きですよねえ!!何より、1巻2巻では全体的に他のメンバーよりも未熟な部分が目立っていて足を引っ張り気味だったミソラの小隊長としての成長がとても良かったです。今までなんだかんだで周囲の見えていなかったミソラが、ブレアとの対決を前に自分の我を通して良いのか不安になったレクティの背中を押して不安を和らげてくれる場面、めちゃくちゃ好き。
ブレア率いるメルキア小隊との戦いも、個人個人が強い……2巻で戦ったBランク小隊よりも更に格上であると思われるメルキアの小隊に対してE601小隊がこれまで培ったチームワークで翻弄する展開、そこからブレアとレクティの一対一の対決に持ち込んでいく流れがめちゃくちゃアツかった!小隊としても個人としても大きな成長を感じられる1冊で、胸が熱くなりました。
それにしても綺麗に落ちたところで最後の最後で小隊の新たなメンバー加入でめちゃくちゃ笑ってしまった。そ、そう来るかー!!!確かに小隊のメンバー、5人が正規の人数ってどこかに書いてあった気がしたけど!!