空戦魔導士候補生の教官13 | 今日もだらだら、読書日記。

空戦魔導士候補生の教官13

 

人類の希望カナタVS魔甲蟲の王ゼス。世界を賭けた最終決戦……!
ついに最終決戦を迎えるカナタと魔甲蟲の王ゼス。開放すれば、皆の記憶から存在を抹消されてしまう《絶力》。人類の未来を護るため、カナタは全てを捨てる決断を下し、いま禁断のチカラを開放する――!!

仲間達の犠牲と協力を受けながら、ゼスが護る原初の魔甲蟲《ゲート》のもとにたどり着いたカナタ。ゼスを倒すにはカナタが持つ《絶力》を全開に使って戦う必要があるが、その力は開放するとカナタの記憶が周囲の人間たちの中から消えていってしまう諸刃の剣。何度も使える物ではないためできるだけ力を温存しながら戦っていくが、戦況は混迷を極めて……。

悲しかったけど最高にアツい、最高のラストバトルだった

シリーズ本編完結巻。いや、面白かった……最高に面白かったけど最高にしんどかった……。少しでもカナタの負担を減らそうと人工空島落としを決行するクロエ達、叶わない強敵を前にしてボロボロになりながらカナタのもとに駆けつけようとするユーリ。その思いも虚しく戦況は膠着し、少しずつカナタの存在が遠くなっていく。戦況が少しでもよくなるとすぐにそれ以上の悪い状況に陥ってしまうのは本当になぜなのか。ゼスの側近・キルスティのしつこさがヤバい。というかしょっぱなからプロローグで戦いの結末はうっすらと示唆されていて、その通りに傾いていく戦況がとにかくもどかしかった。

そんな中、耐えきれなくなったユーリがミソラ達に事情を話してしまって。前巻からずっと「ミソラたちにもちゃんと教えてあげて!!」と思っていたのは事実なのですが最終決戦の一番ひどい状況で伝えるのは逆効果になるのでは…!?と心配したのですが、ミソラ達はむしろ逆にそれまでよりも力強く、カナタのもとに向かうために前を向いて立ち上がって。結局5人の力だけでなんとかなったわけではないのですが、格上の相手を翻弄して最後まで諦めないその姿は文句なしに「カナタの教え子」の名にふさわしい活躍だったと思うし、カナタやユーリが思うより、読者の私達が思うよりもずっと強く成長していたんだなと思うと胸が熱くなりました。そしてなにより、ミストガンではただひとりカナタに本当の思いを伝えられないまま別れてしまったミソラがカナタに自分の想いを伝える機会を得ることが出来たことが、本当に良かった!

激しい戦闘の連続で今にも力尽きそうになっていたカナタが駆けつけてきた教え子達の姿を見て、最後の勇気を貰って……その強い思いと戦う姿はラスボスであるゼスの心すらも動かしていく。最後の鍵になるのが《絶力》なんかではなくて、E601小隊の面々を本気で指導し続けたからこそ手にしていた技の数々……というの本当に熱いし、カナタが使う戦技の意味をもう理解することができないE601小隊の面々の戸惑う姿がどうしようもなく悲しかった。沢山の人が犠牲になって、そして更に2つの大きな中身の分からない喪失を得て、完璧な勝利などとは言いたくないような少し物悲しい結末だったけれど、それはそれとしてほぼ最良の結果を掴み取ることが出来たんじゃないかなと思いました。本当にアツくて、涙なしには見られない最終決戦で良かったです。

そこからの、たとえ様々なものが失われても生きてさえいれば何度でもやり直せる……といわんばかりの、そして決して全てゼロからやり直すわけではないと希望の持てるエピローグがまたとてもよかった。いやしかしあの記憶忘却現象って実際、最終決戦中に相手の名前が聞き取れなかったり名前書いたのにその部分だけなぜか読めなくなったりみたいな超常現象的なアレがあったとおもうんですけどその辺って全部落ち着いた後に再会した場合どういう扱いになるんですかね?いつまでも何故か名前覚えられないとかそういう弊害あったりしない!?

次巻で後日談が入るみたいだからそっちを読めばわかるかな。楽しみです。

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