フルメタル・パニック!11 ずっと、スタンド・バイ・ミー(上) | 今日もだらだら、読書日記。

フルメタル・パニック!11 ずっと、スタンド・バイ・ミー(上)

 

ついに明かされたウェスパードの謎。歪んでしまった時間を元に戻そうとするレナードとかなめ。その行いに単純な善悪論を超えたものを感じ、歯切れの悪い宗介。戸惑いながらもかなめを取り戻す、最後の戦いが始まる!

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約2年半ぶりの新刊ひゃっほおおおおおおお!!!!!
待ちに待った「フルメタル・パニック!」シリーズ本編完結編・前編。アマルガム本拠地となったメリダ島に最大級のTAROSが建設されようとしていた。レナード・かなめが起こそうとしている「歴史改変」を食い止めに行こうとするテッサ達だが、その動きを分断する為にアフガンに核の脅威が迫り……というお話。

しかし色々な「線」が終わりに向けて収束していく様は圧巻。さりげなく登場するあんなキャラやこんなキャラたちの登場に胸が熱くなる。特にセイラー艦長率いる<パサデナ>とテッサの戦いは、事前に『ベリー・メリー・クリスマス』を読み返しておいて本当に良かった。あとは、やはり「つづく?」から1年後のどこか寂しげな陣代高校の様子がしょっぱなからカウンターパンチだったなあ。校長先生の言葉にはしょっぱなから泣いた。

長かったお祭りがやっと終るかのように、終わりへと向けて動いていくそれぞれの姿が印象的でした。クルツの死を引きずるマオ、カリーニンの代わりを務めてきたクルーゾー、1人の少女が本来背負いきれない重責に耐え続けたテッサ、テッサにどこまでもつき従おうとするマデューカス、そして宗介……と、誰も彼もに死亡フラグが透けて見えるのは演出なんだと……ブラフなんだと信じたい!誰が死んでもおかしくない状況だけど、なんとか全員で切り抜けてほしい。特に、クルツを失ったマオの様子が痛々しくて……なれない冗談で必死に慰めようとする宗介の不器用な優しさが胸に痛くて。

「ねえ、お願いがあるの」
「これが終ったら、もうやめなさい。あたしらみたいなろくでなしのことは忘れて、ちゃんと自分のために生きて。銃なんてもう二度と持たないで。人に優しくして、心から笑えるような男の子になって」
鼻をすする音。彼を抱きしめる力がぐっと強くなる。
「あなたになら出来るはずだから」


少しずつ成長し、宗介と共に悦びも悲しみも分かち合い人の死を悼み、着実にAIを越えた「自我」を持ち始めたアルが、最後の戦いにどのような力を見せるのか。宗介はかなめを救い出す事が出来るのか。そして何より、笑う事も泣く事も「出来ない」宗介が心から笑って泣いて、普通の少年として生きていく事が出来るのか。全ては来月の完結編へ。
もう来月が楽しみでなりません。

だったら自分は何者なのか?
それなら決まっている。ここまでの戦いで確かに実感した。
俺は兵隊だ。






最後にネタバレ防止に保護色で一つだけ叫ぶ。
生きてた!!クルツ生きてたよひゃほおおおおおおおおおおお!!!!!!下巻楽しみ!!!クルツ復活ちょうたのしみ!!!!!かっこよくマオ姉さん助けに来てくれるんだよねそうだよねええ!

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コメント

  1. フルメタル・パニック!11巻 ずっと、スタンド・バイ・ミー (上)の感想レビュー(ライトノベル)

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