「魔女っ子の刑」をちゃんと外さず挿絵にしてくれてありがとうございます(挨拶)
というわけで、表紙的にトレクワーズの王女たちも一周したところで満を持してカルタギア帝国編……といっても基本、やってることはこれまでと同じで、色々な意味でどこまでも歪みないこのシリーズ。カリギュラ女帝とその仲間たちが仕掛けてくるお色気攻撃から恭太郎が逃げ惑うだけなのです、が……
うわょぅι゛ょやばい
トレクワーズの誇る第五よう……王女・メルルは幼女のくせに性の知識だけ無駄に豊富なギャップ萌えキャラ(?)ですが、小さなころから「女帝」としての生き方をたたきこまれ、子供らしい事・少女らしいことを何も知らずに育ってきたカリギュラが恭太郎と出会って少しずつ年相応の少女らしい感情に目覚めていく姿が本当に可愛い。恋人というよりも兄と妹のような温かい関係を少しずつ築いていく二人の姿に、胸があたたかくなりました。
毎回エスカレートしていって自分としては食傷気味だったエロ展開も今回はかなり控えめでほっとした。冒頭のやりとりにはドン引きしかけたけど、ちゃんと状況が説明されたらむしろニヤリとした。まだまだカルタギア帝国編は続きそうなので、次回も楽しみです。
……つか、カルタギア帝国側の様子がほほえましすぎて、もうずっとこっち居ればいいんじゃね、と思った……エリスは相変わらず健気ツンデレで可愛かったけど、合間に出てきたレイシア王女のアレでドン引きしてしまったから余計……。
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生徒会の火種 碧陽学園生徒会黙示録3
「反吐が出る。生徒会がキライだ。碧陽学園が大キライだ」私立碧陽学園生徒会―そこは、美少女メンバー四人が集う楽園だが、その楽園が形成されるまでの道のりは、苦難に満ちていた。かつて、碧陽学園に存在した闇…金、権力、暴力を手に、すべてを覆いつくさんとする深い闇。それを打破した人物とは―!?たまにはシリアスもいいじゃない、ファンタジア文庫だもの。と、思いきや。デレないツンデレ・凶暴アイドル・微妙超能力者・BL美少年と行く、奇想天外ぶらり湯けむらない京都の旅(つまり修学旅行)も収録。そして、なぜ真冬は表紙でスク水なのか。夢か幻か読者サービスか、その謎に迫る!…ってことはいつも通りか。 (「BOOK」データベースより)
普段の本編とあまり変わらないお話+2年B組修学旅行話+碧陽学園の生徒会の選挙システム誕生秘話+αを収録した外伝シリーズ第三巻。
良くも悪くもいつも通りな短編についてはもう素直に楽しんだというか特に語る事はないのですが、やはり面白かったのは修学旅行と生徒会システム誕生秘話。修学旅行話はもう、巡の視点から見える杉崎の姿(※やや乙女フィルター装備)が可愛くて可愛くて、ニヤニヤが止まらなかった。そして杉崎はつくづく女殺しだ……普段の対同級生用のおちゃらけた態度とは逆の紳士的な杉崎だったら間違いなくモテモテだろうに。…まあ、なんていうか、普段の杉崎はわざとおちゃらけてフラグぶちこわしている印象すら受けるんだけど。
そして10年前の生徒会を、当時の生徒会役員の日記という形で描いた「始まる生徒会」
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なぜだ、なぜ女(←ネタバレ)なんだ!!!!!
いえ、知ってたんです。うっかり先に挿絵を見て気づいてたんです。でもその現実から目をそらしたくなるほど日記が……自分的に男子萌えだったから……畜生おおおおおおおお!!!!!!!!
希咲を取り合う二人をあわせた三角関係も激しく萌えだったんだけど、うっかり暇だったからカマクラ作っちゃうとか……なぜか読者想定して書かれてる日記とか……おもわせぶり全開なのにやる気ないとか………バレンタインでチョコいっぱいとか……おかえしとか……冷酷にみせかけてツンデレで独占欲丸出しな生徒会長とか……努力型のいい人で明らかに気のある親友とか……もう希咲、男でいいじゃないか。男でいいじゃないか。大事なことなので2回言いました。
とりあえず色々他にも面白かったポイントはあったのですが希咲が女だった(ネタバレ)という現実があまりにもつらかったので本日の感想はこの辺で終了したいと思います。
彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女
迫り来る蝗害の脅威に対して、縹家では秀麗が、王宮では旺季一派が大活躍。……前巻から引き続き、劉輝達の空気具合やばい。ストーリーもクライマックス目前だっていうのに、これでいいのか。唯一、楸瑛が結構出張ってましたがこの活躍も本線とは外れた部分というイメージが強かったなあ……
というよりも、「劉輝が王では、何故いけないのか」をしっかりと示されてしまったのが、そしてそれがあまりにも説得力のある理由でありすぎて辛いです。「好きな物のために王になる」ことが何故いけないのか、旺季が何のために王を目指しているのか。彼らを納得させる理由を見出そうにもさまざまな部分で手遅れ感が漂いすぎていてキツイ……。そして、そういう意味で官吏の違いを問うた時、秀麗って劉輝ではなく旺季側に近い人間なんですよね。……もうなんというか、読んでいる側まで劉輝もう王じゃなくてもいいんじゃねとか思ってしまうのです、が。
とりあえず縹家での騒動もひとだんらくし虻害への希望も見出せたのは最大の戦果でしたが、ここから王宮に戻る秀麗達を待ち構えているのは旺季不在の王宮、というこれまでに無く厳しい状況であるわけで……秀麗は戻ったら官吏ではなくなるわけだし、うーん、ていうか、旺季が担ぎ出してきそうな劉輝の対抗馬って……あれ?
これからどうなるんだろう、良い意味で先が見えない。続編が楽しみです。
それにしても、今回の旺季・孫陵王・凌晏樹のやりとりに萌えたのは私だけじゃないはず!
今月のまとめと読了記録[2010年3月分]
3月に読んだ本は7冊でした。
いよいよ3月に出た新刊を月内に1冊も崩せなかったという現実に打ち砕かれそう。
アクセス解析とかも引き続きバカテス無双だったので割愛。
2010年3月の読了記録
再読と漫画を含め、全25冊です。少ない……
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デュラララ!!×6
いろいろな人から噂で聞いていた「帝人、覚醒する」のまき。
ドタチンvs六条千景の爽やかバトル具合やら、人間超越しすぎ気味な静雄の大活躍やら新羅セルティカップルのニヤニヤなやりとりの裏で青葉や臨也の思惑に乗せられて追い詰められていく帝人が葛藤し、自らの無力さを自覚していく展開の容赦なさが凄い。味方であるセルティや杏里、静雄ですら彼を追い詰める材料となっていくのがとにかく容赦ない。特に、杏里については「彼女を守りたい」と思う気持ち故の焦燥・羨望だと思うと……なんともやりきれないものがある。
……しかし、噂の「覚醒帝人」はあまり自分好みの覚醒じゃなかった……なぁ。なんか皆私があそこがツボに来ると思ってたようなんですが。1巻のダラーズ集結的なかっこよさを期待していたので、どちらかというと正反対のベクトルな展開に引いたというのもあるけど。その後既に原作読まれてる方と少し語らせて貰って自分の考えを整理していたのですが(読了直後は自分の考えがまとめられない程度に衝撃受けてた)、やっぱりどんなにカッとなったとしても、その裏に彼なりの思惑があったとしても、最終的に背中を押したのは「杏里達を守れる自分で居たい」という気持ちが少なからずあったとしても、ブルースクエアの思惑にだけは一時的にでも乗って欲しくなかった(ネタバレ)んですよ…ね…あくまで「ダラーズのボス」として帝人が活躍するのを楽しみにしていたというか。6巻ラストの展開だけだとあまりにも彼の考えが見えてこなくて、かっこいいというよりも不気味に思えた。まだ純粋に悪意だけな折原臨也の方がわかりやすいというか、なんだかなあ。
でもそこに至るまでの展開はとにかく容赦なくて、とにかく凄くて……なんというか、衝撃だった。なんか、自分の期待していたのとは別の方向に物語が進んでしまったけど、そんなのどうでもよくなるくらい凄かった。読んだあと暫く考えがまとめられないくらいには、衝撃だった。とにかく「凄い」としか言いようがない。
……とりあえず、7巻以降で彼の意図が見えてくるのを楽しみにしてます。
ライトノベル春の100冊フェアを勝手に捏造企画に便乗した
絵空さんの「ライトノベル春の100冊を勝手に捏造企画」に便乗。
角川春のライトノベル100冊フェアに便乗して「角川も春も関係ねえ!!俺のお勧めの100冊を読めエエエエ!」と叫ぶ企画です。基本的に1作者1シリーズ縛り、レーベル問わず(ただしティアラ文庫やBL系は除く)で選出しました。
完結作品は意図的に途中までしか選んでません。
「ここまでは読んで欲しい」「ここまで読んでハマらなかったらもういい」くらいの心持ちで選んでます。
ややなんで打ち切られたし系多めなのは仕様です。
初心者向けとかそういうことはありませんむしろクロウト向けの面持ちあり(特に電撃文庫)
見たい人は続き読むからどうぞー。
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デュラララ!!×5
折原臨也が暗躍したり、ダラーズが大ピンチになりそうだったり、新キャラ登場だったり……な前後編の前編。
良い意味でも悪い意味でも、後編への種まきという感じで、この巻を読み終わった時点では「感想」と言えるようなものは出てこないかも。その分次巻への引きは凶悪でしたが。一番普通の人間のように思えてどうしようもなく「非日常」を求めてしまう帝人が、次の巻でどのような決断を下すのかが楽しみでしかたない。というか次巻は○○帝人様登場というもっぱらの噂なので、物凄く楽しみだ!!
あと、相変わらずの新羅&セルティカップルの様子ににやにや。あとチャットでの正臣の通常状態とプライベートモードでのキャラクターの違いにニヤニヤ。臨也さんは今回とても悪役なのですが、彼がこんなことをしている原因が例の一人鍋のせいだと思うとなんかそれはそれでニヤニヤするぞ!!あと静雄さんの挿絵に大爆笑した。
色々な意味で、次巻での決着が楽しみ。
学校の階段2
ものすごくいまさらですが、1巻再読して続きに手をつけ始めました……学校の階段を走って上ったり下りたりする「階段部」の面々を描く、学園スポコン(?)第二巻。今回は生徒会から正式に「部」として認められた階段部が正式な部昇格を目指して奮闘するかたわら、「階段部」誕生のきっかけに迫るお話。
顧問探しからはじまって、部員獲得、書類提出?…と外交的なお話が中心になったせいで1巻よりもスポコンというより学園ラブコメの香りが強くなっていた印象。でも、階段部設立のきっかけを作った九重vs刈谷の夜の階段レースにはものすごく心がときめいて、ワクワクする。
さまざまな紆余曲折があって陸上部と階段レースをする羽目になって、1巻では三枝に散々翻弄されていた神庭が逆に相手を翻弄する展開には、彼の成長を感じ取ってにやりとしました。
そして1巻でさんざんいがみ合っていた神庭と井筒がすっかり仲良くなっているのに盛大に噴いたそしてちょっぴり萌えた!1巻を再読した時はあまり感じなかったのですが、1年生コンビのほかにも刈谷&遊佐の(元)生徒会コンビとか、何やら不吉な言動をしていた三枝など、何気に男子分が美味しい。特に神庭&井筒と刈谷&遊佐には今後もぜひとも活躍していただきたいところです。私が男子萌え的な意味でワクワクします。
しかし、2巻の殊勲賞はなんといっても小夏姉ちゃん&大津先生だとおもうんだ!!典型的な「厳しいから生徒には嫌われるけど教え子思いな先生」だった大津の躊躇いと、まっすぐに生徒の味方であり続けようとする小夏。立場は違うけれど同じ思いを奥底に持っている二人のやりとりにニヤニヤが止まりませんでした。
……それにしても、1巻再読したあとに初読時の自分の1巻感想読み直したら「小夏のキャラが薄い」とか書いてて、当時の自分はどこに目を付けていたのかと……再読時の感想は「小夏ちゃん可愛いよ小夏ちゃん」だったという不思議でした。
デュラララ!!×4
池袋に集う様々な人々に、『首なしライダー』という面々が繰り広げる群像劇。とある「池袋の休日」を描くシリーズ第四弾。時系列を頻繁に入れ替えながら様々な視点で語られていくストーリーは、「バッカーノ!」シリーズを思い出すなぁ。
とりあえず池袋の濃ゆいメンツに振り回されるセルティが可愛い!!そしてさりげなく新羅との関係を素でノロケだすセルティ可愛い!!3巻までのような重い展開じゃない分、キャラクターの魅力がこれまで以上に強かったように思えました。初登場の臨也の妹コンビ、静雄の弟の幽の3人もまたなかなかアクの強いキャラで、始終ニヤニヤしながら読み進めてました。
個人的に壮絶にツボに入ったのはチャットでの臨也と正臣のやりとりだったりするのですが。お互い表のチャットでは軽いノリで軽口をたたきあっている「お調子者」二人の、プライベートモードでの殺伐具合がたまらない……!!本当にちょっとだけのやりとりだったのですがとても萌えました。殺伐萌えを刺激されました。うわあああああ次巻以降も是非こう、殺伐と絡んでいってほしいものだこの二人。
その一方で、次の巻からの展開に向けてまた新たな伏線が不気味に蠢いている感じが凄い。というか、二巻に引き続きまた引き方が凶悪すぎます!!続きが気になって仕方ない。
……しかし、なんというか4巻はラストの臨也を抜きには語れないな。
仲間に入れてもらえなくてふてくされてる臨也の「一人鍋」の破壊力やばい。
魔王城四限目
ふおおおおおおおおおエイゴおおおおおおお!!!!!!!
絶大な魔力を持ち「魔人」と恐れられる子供達と、彼らの「先生」としてやってきた軍人の青年の心の触れ合いを描くファンタジー、急展開の第四弾。大人たちの思惑に巻き込まれたアプリールが引き起こしてしまった「事件」をきっかけに国中の目が魔人の子供たちに向いて……というお話。
自分のしてしまったことへの責任に押しつぶされそうなアプリールが押しつぶされそうになっている姿が痛々しい。そして彼女が「なにかしよう」と動くたびに事態が悪い方へ悪い方へと動いていくのがもどかしかった。
街に集まった義勇兵達の言動や行動にはいちいちイラっとするものがあるんだけど、その一方で街の人々の態度に胸が熱くなりました。3巻以降、どんどん事態が悪化して行ったのは確かだけど、その一方でエイゴが築き上げた物が確かにそこに在る気がして。どうにもできない事態を打開するためにエイゴが選んだ「選択」と、絶望的な状況の中でも彼等が勝ち取った「信頼」という小さな希望に泣かされた。あと伯爵のかっこよさが異常。
あと1冊でシリーズ完結。エイゴの選んだ道はどうしようもなく険しく、先の見えないものではありますが、それでもエイゴと子供たちが幸せな未来を掴む事が出来ますように。最終巻が本当に楽しみです。
それにしても、今回は挿絵にドキっとさせられることが多かった!かつての朝未さんの挿絵も非常に好きでしたが、鉄雄さんの挿絵のショタショタしいエイゴのナマイキそうな表情が正直たまりません。特に後半2つのエイゴの挿絵にはごろごろ転がらざるを得ない。エイゴって……エイゴってこんなに可愛かったのか……っ!!!