ページ 113 | 今日もだらだら、読書日記。

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大正野球娘。

 

時は大正14年。洋食屋の娘・鈴川小梅は女学院の親友・小笠原晶子に誘われ、級友達と“野球”というものをやることに。まだまだ女性が男性の後ろに隠れているような世の中で、男子を見返そうとして手探りで立ち上がった彼女たちだが…!?

大正時代を舞台に、良家のお嬢様達が試行錯誤しながら男性を「野球」で見返そうと頑張るお話。

以前読んだ同作者の征服娘。が結構ドツボだったのでこれもハマるんじゃないかなあと思ってはいましたが、予想以上に面白かった!もうとにかく、娘さんたちがとっっっっっても、めんこい。良家の子女としての分別と、年相応の少女としての無邪気さを併せ持った彼女達のやりとりに、どうしようもなく胸がキュンキュンする。ああもうこの娘達の頭をなでなでしたいっ!!!

とにかく各キャラが魅力的で、彼女達の挙動挙動を見ていくのが楽しい。シスコン気味な静やツンデレ全開な環が次第にデレてくる描写が可愛いのなんの。そして、良家のお嬢様であり、様々な個性・才能を持っている彼女達が皆、様々な理由で平凡な主人公である小梅を愛しく感じているのがまた。特に巴と小梅のやりとりは、真っ先に彼女の「小梅LOVE」な心象描写を見せ付けられたあとだと、もう彼女が冷静な態度の裏でどんなことを考えているか…と想像するだけで楽しくなってしまう。小梅と許婚の三郎さんが、どこかたどたどしいながらも少しずつ親密なお付き合いになっていく姿も良かったなあ。

大正時代に生きた人々の息遣いが今にも聞こえてくるような物語の描写も素敵。特に食べ物の描写がおいしそうすぎて、空腹時に読むのはやばかった。淡い色のソーダ水、牛の骨から作ったドミグラスソースをかけたふわふわのオムライス、美味しい塩で握った「ご飯の味を楽しむための」おにぎり、大口をあけないとかぶりつけないサンドイッチ、食べる人への気配り満点な稲荷寿司……などなど、とにかく本当にご飯がおいしそうだったなあ…猛烈にオムライス食べたくなりました。つか3巻のタイトルが「たこやき娘」なのが超気になるんですけど!!!

しかし、キャラクター描写も大正という時代背景も、様々な嗜好を凝らして男子に対抗するための策を練り上げる姿もしっかりと描かれている割に、実際の試合シーンがちょい尻切れトンボな印象を受けるのが気になるかなあ。まあ女の子達のキャッキャウフフが楽しかったので正直野球シーンはどうでも良いですが。

ところで征服娘。の2巻はそろそろ諦めた方がいんですか?
密かにずっと待ってるよ!!!


4086304023征服娘。
(集英社スーパーダッシュ文庫)
集英社 2008-01-25

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない4

[著]伏見 つかさ [絵]かんざき ひろ

前回の一件の後、「これが最後の人生相談」と言いだした桐乃。しかし、彼女はなかなか「人生相談」の内容を京介に明かそうとしない。そんな中、京介は天敵でもあり桐乃の親友であるあやせから相談を受ける。桐乃へのプレゼントをゲットする為、コスプレ大会で優勝を狙う二人だが…!?
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いや、ここでルート選択に「麻奈美ルート」がないのは常識的に考えておかしい
みんな何いってんだよ京介の嫁は麻奈美でしょ?妹とかゴスロリ邪気眼とか、所詮恋愛戦線においては脇役ですよ。特に黒猫とかどう考えてもかませだからこそ輝くキャラだとおもうんだけどなあ…黒猫メインヒロインルートとか、好きなキャラだからこそやめておいてほしい。ああいう子は報われないからこそ萌えるんだ…!!!

……というわけで、第一部完的な内容の「俺妹」シリーズ第四弾。基本的にはいつも通りの内容ですが、全体的に今回はラブコメ寄せ気味。桐乃と黒猫がデレ大勢入ったり、エロゲーの深夜販売に行かされたり、例によって京介が良い兄貴っぷりを炸裂させたり……うーん、話としてはいつも通り面白かったのですが、同梱のアンケートハガキの内容が意外すぎて、最後の最後ではがきの内容を見て「なんだかなあ」って思ってしまった。

自分の中ではこの物語の区分ってそもそも「ラブコメ」じゃない。京介と桐乃という兄妹関係が物語のメインでありながら、京介には麻奈美というれっきとした恋愛対象がいて、彼女が物語の本筋から切り離されているという事自体が、この物語の本筋が「ラブコメではない」事の象徴だと思ってました。なので、今回の「桐乃ルートか、黒猫ルートか」みたいな質問には非常にモヤモヤしたなあ…。そして個人的に、黒猫好きだけど黒猫ルートはないなあ……特にああいう但し書きをされている以上、絶対にありえないなあ…つか桐乃がいなくて黒猫がメインの話になるなら、それもう「俺妹」じゃないとおもう。

個人的にはやはり、今後も桐乃メインで京介の嫁は麻奈美で…という今の状況を維持してほしいけど、4巻ラストの展開からすると現状維持はありえないのかなあ。1巻だけ黒猫編をやってその後また桐乃メインの俺妹に戻るとか…うーん。次巻がどういう展開になるのか、楽しみのような、不安なような。あと、兄貴が覗きこむのを拒否った桐乃の深淵をもっと覗き込むべき。そ、そっちの属性はないのかと思ってたら兄に対して秘匿してただけだったのか桐乃!!個人的には真面目に「そこんとこkwsk!!!」と思ったよ!!というか桐乃の腐女子ネタが出るまで、黒猫ルートでお茶を濁すなんて私が許さないんだからっ!!

ところで例のTwitter逆批評企画の桐乃が

きりりん
@kirino_kousaka
 コミケ、どのサークルさんをまわろうかな。(2009-08-11 23:56:51)link
きりりん
@kirino_kousaka
 「俺の妹」の同人誌とかも、あったりして……。(2009-08-11 23:57:26)link

とか言ってたんですがコミケのサークルカットでざっと調べたところ、俺妹同人誌って半分以上エr(ゲフンゲフンゲフン)



追記Twitterで桐乃が質問タイムしてたのでちょっと質問してみた

うらら
@urarai
 @kirino_kousaka 4 巻で京介が更なる深淵を覗きかけてましたが、桐乃さんは腐女子属性もあるんですか?(2009-09-29 01:34:35)link
きりりん
@kirino_kousaka
 @urarai そーゆーのはないかな。(2009-09-29 01:41:30)link

公式に否定されたーーー!?<桐乃腐女子説
いやまさか、質問はしてみたものの本当に答えてくれるとは思いませんでした。そして腐女子じゃないのか(´・ω・)ショボーン
それにしても、なんというフレンドリー企画……

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断章のグリム11 いばら姫(下)

[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける

死なない異形と化した母親と共に、「いばら姫」の泡禍が発動する真喜多家に隔離されてしまった蒼衣達。泡禍の正体も掴めないまま、惨劇は彼らの予想を越えて広がっていく。雪乃と蒼衣の指示で、庭に出た田上颯姫は思わぬ人物に出会い…
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「いばら姫」完結編。とりあえず私、そろそろ昼食食べながらこのシリーズ読むの辞めた方がいいと思う……芽のシーンは前巻のほうが衝撃的だったのでまだしも、コーヒー啜ってるときに水槽のアレが出てきたときは、ほんとにコーヒー逆流しそうになったんだぜorz

怪異描写的には前巻ラストが最高潮という感じだったので、前巻ほどの衝撃はなかったのですが、それ以上に今回は正常な人間の異常さが強調されている物語のように思えました。泡禍の影響ではなく、あくまで自分自身の考えで“異常な”結論に至った人間の姿に、背筋が凍る。今までのように、あくまで非日常的な何かが原因で命を落とした…というのではなく、非日常がトリガーを引いたとはいえ、結果としては「正常な人間同士が殺しあった」という形になってしまったのがとても悲しい。特に莉緒にはひとつでもいいので救いのある展開がほしかったなあ…と思います。結局最後まで彼女は、姉や弟の“代用品”としか見てもらえてなかったわけで。

しかし、エピローグでの風乃での態度をはじめとして、なんだかすっきりしない終わり方。いつぞやの千恵のように、莉緒の“騎士”としての再登場もありうるのでしょうか。続きが楽しみです。

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アラビアンズ・ロマンス ?花嫁は王の腕で微睡む?

[著]仁賀奈 [絵]南條 パピ子

北海道の片田舎で父親と二人、小さな牧場を営む妙楽寧々。ところがある日偶然テレビに映ってしまったのがきっかけでアラビアの石油王国・ウラディスの王子カルディールに見染められてしまい、半ば売られるような形でウラディスに連れて行かれてしまう。ハーレムに閉じ込められた彼女の元に第二王子のラシードが現れて脱出の手伝いをすると言い出すが…
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ティアラ文庫の話題になった時に、「そういえばBL世界には“アラビア物”ってひとつのジャンルがあるらしいよ!」って話になって「そんなジャンル手を出した事が無い!」と思ったので手を出してみたよ、なアラビアもの。そういえば「ハーレクイン」を「ハーレムクイーン」のことだと勘違いしてた時代が私にもありました…

平凡な女の子がアラビアの王子様に見染められて、ハーレムに囚われて色々されてるうちにだんだん情が移ってきて……という、ある意味脳内に思い浮かべていた「アラビアもの」の展開そのまんま、ストレートどまんなか展開が個人的には読み慣れてない分面白かったです。っていうかこれなんて少コミ。脱走した所を別口のやつらに捕まって奴隷として売られそうになって?とかとても典型的だなあと思いつつ読んでました。

もっと問答無用で調教系にエロエロなのかとおもったら、段階を踏んでて意外に紳士的な王子様。それまで頑なに拒んできた主人公が、可愛がっている子馬のサチの話を起点にして少しずつ心を開いていくのも結構良かったです。そしてカルディールの忠実な執事である和真がまたいい味出してる。最後まで行くのは数えるほどしかないのですが、その前にわんさかあるエロイベントの数々が雰囲気満点で、エロ的な意味でも満足。

しかし、二人が結ばれた後の展開は微妙に蛇足だった気も……ラシードの話をもうちょっとしっかり引っ張ってほしかったのですが、他のティアラ文庫と同じくやはり途中でライバル側がよくわからないうちに態度軟化してハッピーエンド、ってオチなんだよなあ…特に今回の話は、ラシードと寧々の間には元々利害関係以外の関係がないので、ラストの展開が猛烈に不自然に思える。ほんと、ティアラ文庫はもっと強烈なかませ犬を出すべき。色々美味しい展開が妄想できるだけに、結局たいした活躍もないまま終わってしまうのが残念なんだよ、どのシリーズも。

しかし、個人的にオチには盛大に笑った。序盤からずっと思ってたけど、寧々、馬好きすぎだろ!!!ラストのオチを読んで、「典型的BL小説風味少女系エロ小説」という評価が「BL系エロ少女小説にみせかけた壮大なギャグ」という評価になりました。いや、もう序盤から明らかに「こいつ、父親よりも間違いなく子馬のほうが好きだよな……」とか思ってましたけど!!ないわー、そのオチはないわー。いい意味でないわーwwwwww

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ギャルゴ!!!!! 地方都市伝説大全

 

占い師だった祖母から「人間以外の多くの女性に愛される」と予言された田中春男。ギャルゲー攻略が異様にうまいことから「ギャルゲーゴッド」→ギャルゴと呼ばれ、リアルの女の子とはとんと縁のない日常を送っていたが、ある日なぜか凶暴で有名なドーベルマン(♀)に懐かれたり、妹の持っていた人形が喋り出したりしはじめて…

リアル人間の女の子にはもてないが、人外の女の子とギャルゲーのヒロイン達にはモテモテな少年・田中春男が占い師にして町の都市伝説ハンターだった祖母の跡を継ぎ、都市伝説の元となる怪異と対決していくお話。手にとったきっかけはどうやら感想サイトで「ご近所ヒーローもの」「ピンク髪ヒロイン」という属性描写を見たかららしいです。

ちょっとおかしな連中に振り回されながらも、身近な友人達のために必死で立ち上がる主人公の姿には好感が持てるのですが、なんか全体的にむりやり詰め込んだ要素を扱いかねているような印象を受けて、最初の方は全く物語の世界に没入できなかったなあ。特に第一話は、主人公の動機から何から全てが唐突に思えて、設定書きを読まされているような印象を受けて読んでいてキツかったです。“ギャルゲーゴッド”という設定も物語に一切なじんでないように思えたし、主人公の独特の語り口も一つの魅力なんでしょうが、特に高所恐怖症になった理由とか、本当に「目的のための理由」という気がして、全く感情移入できなかった。

ただ、大体の設定が提示された後に満を持して始まった第二話はかなり面白かった。天然ボケなヒロイン・コトリさんと彼女に“お似合い”な美青年・桑島に嫉妬する春男が迷走する姿には凄く共感できたし、ギャルゲー友達である草一の為に身体を張って立ち上がろうとする春男の姿が印象的。特に、いじめられている彼の為に意外な人物が立ち上がる場面では、胸が熱くなりました。

しかし、2話の最後で衝撃の事実が明かされるんですが……それを受けた後、3話での春男の態度があまり好きになれなくて。なんか結局春男の事を本気で心配してくれてるエリアスを傷つけた上に、「コトリさんを巻き込まないため」といって逆に彼女を傷つけてしまって、それでも完全に彼女との関係を断ち切ることができないヘタレっぷりが…そこは彼女との関係を断ち切るにしろ彼女のそばで護る立場にたつにしろ、もっときっぱりかっこよく決めてほしかったなあ。

あとやっぱり、この作品ってなんか設定出しが下手だとおもう…。ラストで明かされた「都市伝説」の内容については思わずニヤリとしてしまう所があったのですが、その前までに展開されていた内容があまりにも重かっただけに、なんか大きく肩すかしをくらったような印象でした。3話は次巻回しにしてでももうちょっとページ数を割いてもよかったのでは。

世界観設定やストーリーやキャラクターには魅力を感じるのですが、なんか全体的にのめりこめない自分が居て、それが残念。正直、どこが笑いどころかわかんなかったし。ただ、第二話は普通に面白かったので、案外2巻以降読んだら普通に楽しめちゃうかもしれず…うーん。

一応続きも買ってあるし、巻を重ねるごとに面白くなるみたいな話も聞いたので、また気が向いたら読みたいと思います。

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騎士は恋情の血を流す The Cavalier Bleeds For The Blood

 

人より少し落ち着いて居て、友人たちの中でも埋没している印象の青年・葛城貴士は、人の血流を自由に操る事が出来るという能力<プリーズ・ブリード・ユー>の使い手だった。その能力が故に他者を思うとおりに動かし、自分だけでなんでもすることが出来る貴士は様々な人間を利用し排除しながら、自らの目的を達成しようとするが……

「しずるさんシリーズ」の前日譚にしてしずるさんとよーちゃんの出会いのお話、そしてしずるさんvs統和機構なお話。

両方の世界観を踏襲した物語でありながら「ブギーポップ」「しずるさん」どちらを読んだ事ない読者にも比較的優しいつくりになってるのがかなり良い感じ。ブギーポップシリーズからのキャラクターもかなり居ますが知らなければ逆に気にならない程度のレベルですし、「MPLS=なんか超能力っぽい能力持ってる人」程度の認識があればシリーズ未読者でも問題なく読めると思う。しずるさん側のシリーズはそもそもしずるさん&よーちゃんの出会い話なので、恐らくシリーズ知識が一切なくても大丈夫。両シリーズの入門編としても、結構いいんじゃないでしょうか。もちろん、どちらのシリーズもかじっておいた方が楽しめる事は楽しめますが。

最初3/4くらいはずっと<プリーズ・ブリード・ユー>の使い手であるMPLS・葛城貴士と、彼の周囲に現れた統和機構の組織<オカリナ>の対決が描かれ、これ、しずるさんじゃなくて「ブギーポップ」じゃん!!!とか思っていたのですがとある出来事をきっかけに、意外なところからスイッチを切り替えるような鮮やかさで「しずるさんシリーズ」の世界へと物語が転換していく様子が凄かった!煽り文句の通り確かにこの物語は「しずるさんvs統和機構」であり、しずるさんシリーズであり、同時に“ブギーポップ世界の外伝話”でもあるんだよね。

しずるさんの物語とブギーポップの世界観が融合してちゃんとどちらの美味しいとこも素材を殺さず活かしてる感覚がとにかく凄い。1冊でどちらの世界の物語もちゃんと楽しめてる。というか、物語が「しずるさん」の方面に一気に転換した際の衝撃は本当に凄かった。

上遠野作品は本当に久しぶりに読みましたが、やはり面白い!派生作品が追いきれなくて切っちゃった「ブギーポップシリーズ」やしずるさん世界とのリンクが多いらしい「ソウルドロップシリーズ」あたり、もう一度手を出してみようかなあ。というか「ブギーポップ」と「しずるさん」再読したくなってきました。

ブギーポップとしずるさん、どちらかがお気に入りなら必ず楽しめるはずの一冊。超オススメ!

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えむえむっ!2

[著]松野 秋鳴 [絵]QP:flapper

太郎のドМ体質を直すため、石動先輩が軽い気持ちで思いついたのは「太郎との間に愛が芽生えれば、愛のパワーでドM体質が治っちゃうかも!?」という理解不能なもの。ところが、それを聞いたみちる先生が妙にノリ気で、勢いのまま二人はデートする事に。かくして、ひとつ“選択肢”をミスれば即バッドエンド上等な、サバイバルなデートが幕を開けた…!?
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太郎の存在が様々な意味で残念…

彼は「マゾ」というただ一点を除けばラノベの主人公としてはかなりのハイスペックキャラ(※鈍感属性はこの手のラノベ主人公としては一種の強制補正と認識してスルー)だと思うのですが、マゾとしてのスペックがハイすぎていろいろな意味で困ります!!太郎に、太郎に萌えようとするとどうしてもドM入ってはぁはぁしてる姿が脳裏に浮かんで、私の本能が全力で脳内アドレナリン噴出にストップをかけてくるんです……ギャップ萌えにも限度が、限度があるよっっ!!

というわけで、とにかくドMで人生損しまくってる少年・佐渡太郎が家族やら周囲の女の子たちやらを巻き込んで繰り広げるラブコメ第二弾。今回は体質改善の一環として石動先輩とデートをするお話と、母&姉の策略によりなぜか太郎の自宅に嵐子が御呼ばれするお話の二本立て+α。

石動先輩のお話は、なんだかんだとラブコメやりながら最後に太郎がかっこいいところ見せるお話で、ラストの太郎が正直かっこよすぎるんですが相手が石動先輩なだけにそれまでのドMモードも全開で、あまりのキャラのギャップになんて反応したらいいのかわからない…母やら姉やらシホリ姫(笑)がいるとはいえ基本的にメインヒロインフラグは嵐子一本で行くのかと思っていたら、なんだかんだと石動先輩とのルートも見えてきた気がします。「神様」を自称している件といい、彼女には色々と隠された過去がありそうで、今後それがどうなっていくのかが気になるなあ。

二本目の太郎の家族+嵐子のお話は、露骨に嵐子を見定めようとする母&姉の目論見に全く気付いてない太郎の鈍感っぷりと、彼女たちのトラップを嵐子がさらっと回避していく姿が楽しすぎて、最初から最後までニヤニヤが止まらなかった。太郎のドMっぷりも控えめだったということもあるけど、このお話物凄い好きだなあ。

+αはとあるきっかけから石動先輩への復讐を目論むお嬢様・花片と辰吉のお話。これが短いんだけど、またじわじわとツボに入った!辰吉のいいやつっぷりに癒された後、シホリ姫の豪快な活躍っぷりに萌え。正直シホリ姫は萌えの範疇外かとおもってたんだけど、裏人格の方にも本来の辰吉が持つ「いい人気質」がしみこんでいて、そのギャップがたまらない。辰吉いい子だよ辰吉…。

1巻を読んだ時は、太郎のマゾっぷりにドン引きしてしまったのですが、時間を置いてから2巻を読んでみたら予想外に面白く感じてびっくりでした。太郎のアレにはまだちょっと、生理的嫌悪感涌きますけど…orz
気軽に読める感じのシリーズなので、また気が向いたら続きも読んでみようかな。

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今月のまとめと読了記録[2009年7月分]

7月に読んだ本は17冊でした。
凄い少ない!ッって思ったけど先月先々月が多かっただけなのか。

2009年7月のページアクセストップ4

解析を眺めたら、去年書いた今からでも書ける!?読書感想文にお薦めしたい10冊のライトノベルという記事に超アクセスがあって、「そういえば世間はもう夏休みなのだなあ…」としみじみおもった今日この頃でした。

余談ですが今年読んだ作品の中で読書感想文書きやすそうなラノベとして、猫耳父さんを推してみたい気がする。挿絵がおかしいだけで、内容は割合読書感想文向けな予感。


 
紫色のクオリア
⇒感想

GENESISシリーズ
境界線上のホライゾン2(上)
⇒感想


ラノベ部3
⇒感想

生徒会の六花
碧陽学園生徒会議事録6
⇒感想


今月は凄く「紫色のクオリア」のターンでした!自分でも今月読んだ中では回心のクリーンヒットだったと思っているので、予想以上に世間の評判が良くてニヤニヤ。とりあえず2009下半期ラノサイ杯の新規部門は1枠埋まったなって感じですね!!

境界線上のホライゾン2(上)」は、厚さのせいで注目度は高かったけどあまりにもハードルが高くて前評判を調べる人が多かったんじゃないかと予想。ハードル高すぎて、自分が捕捉している範囲で下巻読了までたどり着いたラノベ感想サイト管理人は未だに数えるほどしかいないような気がしますし…なんだかんだいって面白いんですけど、やはりこの分厚さは業が深すぎる。

そして完結編の「ラノベ部3」とアニメ化を前に盛り上がる「生徒会の六花」。ラノベ部完結編は周囲のラノベサイトを見ても飛びぬけて評価が高いようで、今から下半期ラノサイ杯が楽しみ。生徒会の六花は会長がエロ過ぎますが当然十巻では性的な杉崎が拝めるんですよね?

2009年7月に読んで面白かった本


真・運命のタロット9
《世界》。
⇒感想

黒椿姫
雷鳥の暗殺者と公爵令息
⇒感想

魔女っ子サラリーマン

⇒感想

嘘つきは姫君のはじまり
恋する後宮
⇒感想


前項で新刊でお気に入りだったヤツ殆ど取り上げてしまって、4枠全部が少年向けラノベ以外で埋まるという結果に…!しかし、運タロ読み終わったのってまだ7月だったんだな…

もうとにかく、今月最初にして最大の衝撃だったのが「真・運命のタロット9 《世界》」。特にエピローグを読んだあとは暫く、放心のあまり半日くらい何も手がつけられなかったという状況に。様々な時間軸が交錯しておりなす様々な予想外な展開は、とても少女小説とは思えない密度と難解さを持っていて、とにかく色々凄かった。少女小説読み以外の人も読めばいいと思うよ!!むしろ第三部が切実に読みたいです…。

中盤のエロい小説強化週間(違)から、「黒椿姫(ティアラ文庫)」「魔女っ子サラリーマン(プラチナ文庫アリス)」。ティアラ文庫は3冊読みましたが、黒椿姫がぶっちぎりだったなあ。腹黒か増せ犬・ヒースコートが良い味出しすぎでした。続編読みたい。魔女っ子サラリーマンは、BL特有のファンタジー感があまり得意でない私でも楽しめる、正統派少女漫画系(?)ボーイズラブ。ネットで続編が連載中らしいので、近いうちに読みたい…!!

嘘つきは姫君のはじまり 恋する後宮」は一途でまっすぐな次郎君・ツンデレで不器用な優しさを持つ蛍の宮が素敵過ぎてとてもきゅんきゅんします。平安スキーとしては続きを読むのが楽しみでたまりません。しかし、そろそろ真幸にも光を当ててほしい気がする。

2009年7月の読了記録


なんかラノベ以上にマンガが控えめだったなあ…
あ、今月はなんといってもパンドラハーツ最新刊が凄かった!!!
アニメも凄い面白くなってきてるので、皆読めばいいのにと思う。かなりスロースタートなので6巻くらいまで一気読み推奨ですが、お膳立てが出来てストーリーが本格的に動き始めると面白いのなんの。そして読めば読むほど新しい伏線を発見してニヤニヤできる仕様がすばらしい。ラノベラーとも相性が良いであろう中二病全開マンガです。
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2009年上半期ライトノベルサイト杯投票します。

無事にコミケ原稿も終わったので、ラノサイ杯に投票します。

■ 2009年上半期ライトノベルサイト杯 開催のお知らせ(平和の温故知新さん)
↑詳しいルールや投票の仕方等はこちらから↑


今年から新規・既存の作品数が最大10作品内で自由になったので新規:既存=3:7になりました。
今回既存部門傑作多すぎです……。

新規部門

【09上期ラノベ投票/新規/9784757746466】
■ ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!(⇒感想:1巻/2巻

意外な展開にびっくりした枠。
美少女ゲームの世界・キャラを現実に投影できるという不思議なシステムを利用し、現実の世界でギャルゲーの主人公となってしまった高校生が繰り広げるラブコメ。ヒロイン達を落としてハーレムルート突入かと思っていたら、ゲームのシナリオが現実の世界設定に影響を受けて思わぬ展開になったり、自分の知らないところで投影されたゲームが主人公たちの日常に大きな影を投げかけたり…と予想外にハードな展開になっていくのが面白かった。ゲームシステムを構築した側にも様々な物語がありそうだし、今後の展開が楽しみです。あと高橋愛子可愛いよ高橋愛子。
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【09上期ラノベ投票/新規/9784829133989】
■ 本日の騎士ミロク(⇒感想:1巻/2巻

今回のギャップ萌え枠。
剣を握るしか能のない直情バカのミロクが、剣を持たない「赤目隊」に配属されて…という、「吉永さん家のガーゴイル」の田口さんが贈る最新作。普段のバカで鈍感な所からは想像も出来ない、無双能力の持ち主なミロクのギャップ萌えも素晴らしいのですが、そんなミロクを見守る「赤目隊」の皆やジルサニア王国の人々の放つアットホームな雰囲気が大好き。

何よりフェリサ可愛いよフェリサ!!!一見無表情系クール娘っぽい雰囲気と中身のギャップがたまらない!!
オンライン書店bk1
 

【09上期ラノベ投票/新規/9784048678476】
■ 猫耳父さん(⇒感想

家族モノ燃え枠。
挿絵とコンセプトから、全力でネタかと思ったら“父娘+ペット”がテーマのハートフル・ホームコメディ作品。余すことなく描かれる「猫耳父さん」のキモい挿絵も素敵過ぎるのですが、思春期にありがちな父娘のすれ違いを、死んだペットの思わぬ活躍が埋めていくという展開が素敵でした。また、愛猫である“ネー”を火葬してもらうシーンが父娘の感情まで凄い丁寧に描かれていて、それが凄い印象に残る。家族モノ好きならこれは読むべき。
オンライン書店bk1
 

【以下次点】
サクラダリセット
七夕ペンタゴンは恋にむかない
この2つと「猫耳父さん」のうちどれに投票するかで真剣に悩んでいたのですが、最終的に
猫耳父さんだけ誰も投票してなかったのでこうなりました。

既存部門

【09上期ラノベ投票/既存/9784086304863】
■ 鉄球王エミリー 鉄球姫エミリー第五幕(⇒感想

今期の挿絵燃え大賞。
まさに「激動の展開」という一言が相応しかった「鉄球姫」シリーズ完結編。もうね、とりあえずエミリー姫がかっこよすぎて燃えるのです。彼女の打ち出す奇策とか、段々彼女のカリスマに惹かれていく家臣達とか、デレた猿騎士とか、ニヤニヤせずにはいられない。あと挿絵がいい仕事しすぎ。特に例の奇策が成った瞬間の挿絵には、今期最高にシビれた挿絵だったと絶賛したいです。鉄球と血風の踊るド派手で激しい最終決戦と、その後にしんみりさせてくれるエピローグも最高!

とりあえず読んでない人は、今からでも読むんだ!!
オンライン書店bk1
 

【09上期ラノベ投票/既存/9784048675932】
■ とらドラ10!(⇒感想

アニメとの相乗効果が凄かったよ枠。
今期前半の話題を掻っ攫った学園青春ラブコメ完結編。アニメが丁度いい復習代わりになって、何の設定忘れも無くこの世界に没入できたのも良かったけど、ままならない「進路」という名の現実や、大きな壁として立ちふさがる両親たちの姿に一度は逃げ出して、それでも前向きに立ち向かっていこうとする大河と竜児・二人の姿がどうしようもなくまぶしかった。ラブコメとしても面白かったけど、それ以上に最高の学園青春モノとして最後まで走り抜けたこの作品にリアルタイムで出会えた事を素直に喜びたいです。
オンライン書店bk1
 

【09上期ラノベ投票/既存/9784044266189】
■ 戦闘城塞マスラヲ Vol.5 川村ヒデオの帰還(⇒感想

熱血展開が素敵だよ+続編が楽しみだよ枠。
何の能力もないニートの青年がひょんなことからハッタリだけで超能力者だらけの「聖魔杯」に挑むというシリーズ完結編。前巻で自らの“能力”の正体を皆に知られ、失意の内に敵の罠にハマってしまい…というまさにどん底状態のヒデオが、相棒であるウィル子や仲間達の想いを受けて少しずつ這い上がっていく姿がかっこよすぎた!!クライマックスの熱さは特に半端ない。
続編として企画されているらしい「お・り・が・み」シリーズに登場した“彼女”とヒデオがコンビを組む話というのがとても楽しみすぎます。
オンライン書店bk1
 

【09上期ラノベ投票/既存/9784044288211】
■ ムシウタbug 8th. 夢架ける銀蝶(⇒感想

ところで本編完結編はまだですか枠。
「ムシウタ」シリーズの前史となる「bug」シリーズ完結編。群像劇の様相を呈していた本編シリーズと違い、アグレッシブに周囲を引っ張りまわす主人公・亜梨子の元に様々な人々が集まっていくという展開がとても好きだったのですが、特にこの最終巻で繰り広げられた一級指定の虫憑き達の競演にはニヤリとせざるをえない。最後の最後で打ちのめされ、再起不能になった亜梨子がふたたび立ち上がる姿も熱かった。本編に繋がる糸も何本か解き明かされ、ますます本編のクライマックスが楽しみになってきました。それで本編完結編と「消閑の挑戦者」の続きマダー?
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【09上期ラノベ投票/既存/9784757748279】
■ バカとテストと召喚獣6(⇒感想

姫路さんのターン+明久のターンな時点で入れざるを得ないよ枠。
妖怪変化した召喚獣もオバカで微笑ましいF組面々の活躍も、今期最大のトラウマ挿絵だろう131Pのアレももちろん素晴らしかったんですが、もうラストのWデュラハンの大活躍がかっこよすぎるわ、エピローグでの姫路さん&明久のやりとりが甘酸っぱすぎるわで、もうテンション上がりすぎてやばい。明久かっこいいよ明久!!!。徐々に人外化しはじめる同性愛者コンビとか、本編の水面下で着々とフラグを立てていくムッツリーニ&工藤愛子とか、その辺の今後も楽しみです。
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【09上期ラノベ投票/既存/9784829133903】
■ 生徒会の五彩 碧陽学園生徒会議事録5(⇒感想

表紙の時点でとりあえず入れざるを得ないよ枠。
正直、このシリーズにそれを期待するのはバカテス以上に無理だろうなと思ってたんですよ。それなのに敢えてやらかしてくれちゃった富士見ファンタジア文庫の方には足向けて寝れません。男子表紙!男子単独表紙!!鍵かっこいいよ鍵!!!本の中身も、良い意味で「いつも通り」な本編の面白さは折り紙つき。そして鍵がかっこよすぎて窒息しそうな『企業編』クライマックスにはしびれすぎた。
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【09上期ラノベ投票/既存/9784757748880】
■ 死神姫の再婚 鏡の檻に棲む王(⇒感想

「おなか痛い」最高枠。(別名:ゴロゴロ少女小説枠)
黒い噂は多いけど実は領民思いで誠実な成り上がり貴族・カシュヴァーンと、とある事情で「死神姫」と呼ばれる事になったちょっと変わり者のお姫様・アリシアの夫妻が繰り広げるラブコメ。やたらと初々しく甘酸っぱい主人公夫妻のもどかしいラブラブ具合も最高なのですが、ティルナード&ノーラとか、レネ&バルロイとか、ジスカルド夫妻とか、周囲のキャラクターやカップルたちの魅力が高いのも素敵。色々波乱がおきそうな、今後の展開にも期待です。もうとりあえず、新刊が出るたびに悶え転がる羽目になるのでほんとなんとかして…いいぞいいぞもっとやれー!!
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【以下次点】
さくらファミリア!3
ばけらの!2

気がついたらものすごく…杉井光枠です…。
ぶっちゃけ、前回(2008下半期)にこの2つが来てたら(特にファミリア)間違いなく投票してたと思うんですが、今回本当に投票したい作品が多すぎました。

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【告知】コミックマーケット76参加します。

今回も無事コミケのスペースをいただけましたので、バカテス本出します。
前からずっと出したかった文化祭アキちゃん本だよ!
脳内タイトルは「秀吉が3分でやってくれました」本です。

詳細・本文サンプルは続きを読むからどうぞー。
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