“るご” の検索結果 | ページ 5 | 今日もだらだら、読書日記。

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少年伯爵は月下に奏でる

[著]流 星香 [絵]おおきぼん太

レオニールと血の契約を結び、“二人で一つ”の吸血鬼となったベルナルド伯爵。一行は化け物達の襲撃を避けながら街の外にある修道院に身を寄せていた。一方、ベルナルドのいなくなった伯爵邸では彼の双子の弟がベルナルドの身代わりとして据えられる。影武者として育てられた彼の立ち振る舞いは完璧だった筈なのに、なぜか王子に正体を見抜かれて!?
   個人的お気に入り度数
うーーーん、なんかシリーズが進むにつれ、ますますJUNEラノベ化が進んでいるご様子。1巻でそこはかとなく漂っていたホモ臭がかなり露骨になりつつあり、本編そのものよりもそっちが鼻について物語り自体が素直に楽しめなくなってきました。二次専腐女子の私としては、ここまで狙った展開に突っ走られるのはちょっと…。

対の吸血鬼となることを余儀なくされたベルナルド&レオニールがのっけから全開です。本文中に「小動物を可愛がるような?」というフォローはありますが、それにしたって一応男性を姫抱きにするのがデフォな男って色々とどうかと思います。そして今回登場する双子の弟・ルディの可愛さはまさにBL世界からやってきたものとしか思えません。あきらかに総受け。女の子まできゅんきゅんさせちゃう美少年とか、もう発想がBLだよね。いっそ本番ありのBL小説としてルビー文庫から出してくれた方が、余程割り切って読めるのに。

あと本編の物語自体は悪くないと思うんだけど、全体的に展開が駆け足過ぎるかな?という印象が。今まで会った事もなく、今後も会うことはないと思っていたであろう弟をいきなりあだ名呼びする兄伯爵(一体いつそのあだ名を考えたんだっ!?)とか、それまであんなに渋っていたのに突然実家に戻ってしまう辺り(ていうかお祖父さんは何も言わなかったのか!?)とか、弟伯爵のピアノの話とか、無茶な展開に猛烈な違和感を感じた部分がいくつかあり、全体的にキャラクター・物語の動き方が唐突に感じる。文章もイマイチテンポがよくないというか、同じ語尾を使って畳み掛けるように事実だけを描写していくようなカンジで、なんか物足りない印象。

特にルディのピアノの件は強引にまとめすぎ。そんな気の持ちようの違いくらいで動物呼べるようになったら世の中は天才ピアニストだらけだと思うっ!!!

うーん、とにかく、悪くは無いけどちょっと自分には楽しめない作品になってしまったかな?。
近いうちに続巻が出るようだけど、2巻で切りで。

そういえば、今回表紙のベルナルドの髪の色がちゃんと金髪になってますね。
白髪のときは某エクソシストにしか見えなかったんですが、金髪になったらレオニールとあわせて某ガンガンの焔の大佐×豆錬金術師にしか見えません。本当にありがとうございました。


【オマケ。】 この本の説明文が、なんかすごかった。

人気急上昇!!ツンデレ伯爵とオレサマ軍人の最強コンビが放つヴァンパイア・ファンタジー!!
「討ちもらすな」大切な人たちを守るため、求血鬼となった美少年伯爵・ベルナルド。「我が主の命とあらば」正義を貫くため、ベルナルドの〈対〉なる給血鬼となった凄腕の軍人レオニール。怪物を殲滅する彼らをよそに、都ではベルナルドの代わりをしていた双子の弟が、兄の存在を知り、暗殺を企てていた!!月明かりの導きのもと、ここに『血の契約を』——!!ツンデレ伯爵とオレサマ軍人が贈る主従ファンジー第2弾!

(角川書店公式サイト説明文より)

これがビーンズの豆寄せかっ!!!

ていうかベルナルドは貴族として誇高い少年ではあっても「ツンデレ」ではないよ…ね……?なんでもかんでもツンデレツンデレ言うのはよくないと思うんですけども。


「そう、あたしたちはこんなにも変てこなライトノベルを(略)」投票

■偏り投票企画「そう、あたしたちはこんなにも変てこなライトノベルを愛しているのだらよ」(まいじゃー推進委員会さん)


以前から気になっていた企画ですが遂に投票開始とのことで、早速参加してみます!

過去三年間以内に発売された、内容がバカだったり電波だったり、あるいは著しい偏りが見られたりといった、いわゆる一風変わった内容のライトノベル。


とのことですが、こうやって振り返ると割合正統派(?)なラノベばかり読んできたような気がしなくも無い今日この頃。趣旨からして出来るだけ他の人が投票しなさそうなもの、そしてお馬鹿というか「突き抜けてるモノ」という観点で作品を選んでみましたが、割合面白みが無くて申し訳ありません。むしろ自分の投票よりも結果が楽しみでしょうがなかったり(笑)

というわけで、投票です。


【変ラノ/4840237344】連射王

ラノサイ杯でもこれに投票しましたが、しつこく推してみます。自らの進路に悩む高校生が繰り広げる、ひたすら熱い根性モノの青春小説。
でも題材、シューティング。
お前、情熱使う所間違ってるちゃうんかとか突っ込むのは野暮ってもんです。ていうか中身が正統派すぎるだけに題材の突き抜けっぷりがこの上も無く「変」なんです!!超オススメ(笑)
 

【変ラノ/4840229430】ソウル・アンダーテイカー

自他共に認める「お馬鹿」な少女・比呂緒が彷徨う魂を葬送する「ソウル・アンダーテイカー」という仕事をすることになるというお話です。
比呂緒の独特なキャラクターが非常に魅力的なのと、どう考えてもバッドエンド確定なんだろうなあと思わせる不のオーラで満ち満ちた作品の雰囲気が非常に突き抜けてて素敵。一般受けはしないかもしれないけど。自分の感想に書いてある、「241Pの名台詞」が何なのか気になる。現物が見つからなくて確認できない…。
 

【変ラノ/9784059040361】キスとDO?JIN!

同人初心者の腐女子ヒロイン・七海がカリスマ同人作家達と繰り広げるシンデレラストー…リー……?同人作家だけでなく、幼馴染の脱税漫画家と腐女子が喜びそうなエピソードを持っているメガネの税務員だの、お嬢様馬鹿のイカレ暴走執事等、バラエティ豊かです(笑)内容は乙女ゲー的ですが、同人界のマニアックな事情等が結構詳しく語られており、そっちの世界の空気を体験したい人にもオススメな作品。
つかもう2巻の執事の「あの」挿絵だけで1票入れる価値があると思うんだ。いやマジで。
 

【変ラノ/9784829163801】ネコのおと リレーノベル・ラブバージョン

かつてここまで自レーベルをけなしまくった一冊があっただろうか、いやない。
3人目の水城先生から始まる楽屋裏ネタが最高にイカレてる(褒め言葉)。ていうか正直ラスト2人の富士ミスけなしがたまりません。富士ミスから出てるのに、けなしすぎ(笑)編集長の「だってミステリーばっか書くから」は文句なしの名言。ていうかラストのあざの先生の原稿から、色々と苦労が見て取れてなんていうかもう…
 

【変ラノ/9784840218665】Missing

散々悩んだんだけどとりあえず様々な意味で「突き抜けてる」という意味ではこれが一番かなあという結論に。都市伝説を下敷きにした学園ホラーもの。巻を重ねるごとに右肩上がりでグロく…もとい面白くなっていきますので、4巻くらいまではいっき読みしていただきたく。正直「断章のグリム」なんかメじゃないくらい突き抜けてます。個人的には「合わせ鏡の物語」と「夜魔」が真骨頂すぎると思う。
 



以下、次点。

 ・化物語 …と「バカとテストと?」は絶対誰かが入れてる気がするから。
 ・絶望系 閉じられた世界 …なんかこれも「突き抜けてる」という意味では定番感が…
 ・学園キノ ドクロちゃんです …色々な意味でバカ以外にならないわけが無いと思うので。


期間縛りさえなければ入れたのにという作品。

おしまいの日

今考えると、これってある意味「ヤンデレ小説」?
仕事が忙しすぎて全く家族の時間を取れない旦那を毎日家で待っているうちに精神を崩してしまった美津子が「おしまいの日」に至るまでの物語。精神をおかしくした美津子は徐々に正常な思考を失い、被害妄想に陥り、最期には……となるのですが、ただのヤンデレ小説だと思っているとラストで冷水をぶっかけられます。ラスト1行は本当に鳥肌立ちました。
 
ちなみに、同じ新井素子の作品だと「ハッピー・バースデイ」のあきらは完全にヤンデレ。
こっちなら文庫版が2005年発売なので投票できそうな気がするのですが、
最早「変ラノ」の趣旨からは外れてきたので投票はしないでおこう…。


断章のグリム 5 赤ずきん(上)

[著]甲田 学人 [絵]三日月 かける

田上颯姫の妹が所属するロッジの世話役から要請を受け、泡禍の潜む町にやってきた蒼衣達。しかし、泡禍はロッジに所属する見習騎士の少年・馳尾らの手によって秘匿され、殆ど概要の分からない状態だった。どうやら泡禍に巻き込まれた少女は馳尾の幼馴染だったらしい。ロッジの人々との不和を感じつつ、蒼衣と雪乃は“赤ずきん”の予言を受けた泡禍の調査を開始するが…
 

Missingも巻を経るごとに残酷描写がパワーアップしていった記憶がありますが…

前半はそこまでグロ度が高くないのですが、ラストで一気にとばしてきます。題材が題材だけになんとなくこういうのが出てくるんじゃないかなーと思ってましたが予想以上でした。とりあえず食事中に読んだのは前半のみで本当によかった(またかお前)。それにしても流石甲田先生、残酷描写を書かせたら電撃でもトップ3に入れるんじゃないでしょうか!!

…しかし、「Missing」「夜魔」があまりにも偉大すぎた所為か…この程度の残酷描写では生ぬるいと思ってしまう私は間違ってますでしょうか。普通に面白いんですがやはり「グリム」には残酷描写が足りないよ!!あの二度と読みたくないと思いつつもなんだかクセになるグロはどこに!!この作品には尻が痒くなるようなグロ描写が足りません!!後半の、泡禍の中心と推測される少女の友人が巻き込まれる描写は確かにゾクっと来るものがありましたが、いや、たしかに怖いんですが……恐怖の方向があまりにも普通というか………(いえ、普通のミステリーとかで良くあるとか、そういう意味でね?!)

なんかよくも悪くもこの作品、普通にライトノベルっぽいというか、Missingで大好きだった特有の味が薄いというか…超豊作だった今月の電撃の興味のあるシリーズの中でも真っ先に手にとって一気読みできる程度には好きなシリーズなのですが、どうも薄味な印象が拭えません。前作よりも一般受けを狙って書かれているのか…なんか前作と比べるとちょっと物足りないんだよなあ。ひょっとして先生、「夜魔」に全力投球しすぎてその反動が出てるとか!?もっと全開な作品が読みたいのに(何が全開なのかは聞くな)

個人的にお気に入りなのが、舞台となるニュータウンを雪乃と風乃が薄気味悪く思うシーンでした。なんていうか、こういう「薄気味悪さ」を書かせたら右に出るものはいないなあと、再確認。ちょっと肌が寒くなる薄気味悪さがして、このシーン凄く好きです。

ストーリーに関しては全く先が読めない状態で終わっているので殆ど感想書く事はありません。前回の「人魚姫」以上に先が読めない。下巻に期待って事で。


彩雲国物語 青嵐にゆれる月草

[著]雪乃 紗衣 [絵]由羅 カイリ

御史台で働き始めたものの、意地悪な同僚・陸清雅に事あるごとに嫌味を言われ、日々自宅で食材相手に鬱憤を晴らす毎日。そんな秀麗と清雅の元に後宮に上がる予定の藍家の姫・十三姫の身代わりとなって暗殺計画の背後関係を探れという大きな仕事が飛び込む。複雑な思いをよそに、再び後宮に上がった秀麗だが…?
 

あとがきでもコメントされている通り、まさに“セーガインパクト”な回。今まで乙女ゲームそこのけのもてっぷりを発揮していた秀麗を兎に角ボロクソに言うライバル・清雅が良い味出しすぎです。(といっても、今巻でフラグ立てまくってる気がしなくもないのですが…)

今まで「初めての女性官吏」としての秀麗の凄さばかりが強調されてきた彩雲国ですが、「紅梅は夜に香る」で冗官に落とされたことで過剰なまでに誇大化された秀麗のスーパー女性像が取り払われ、久しぶりに等身大の少女としての秀麗がクローズアップされた印象。今までどれだけ彼女が虚勢を張って生きてきたのか実感しました。

現在の自分では清雅にどうやったって敵わないことを認めた上で、今自分が出来るだけの事をやっていこうとする姿勢がかっこいいです。敵わないとはいえ今まで秀麗の周囲に居た人々よりは全然身近なライバルである清雅と一般人代表(笑)のタンタン達との話が中心になったのが凄く良かったんじゃないかと思います。ぶっちゃけ乙女ゲーの世界から秀麗の成長物語になった感じで、個人的には以前より好印象かも。今までのキャラクターがなりを潜めてしまったのはちょっと寂しいですが…(特に黎深様

一方、十三姫の問題と共にクローズアップされてきた藍家の問題。楸瑛の苦悩や黎深の意味深な行動を見ていると、今後藍家や紅家とも事を構えるような展開になるのかも。不謹慎ですが今後そんな展開になるのなら結構楽しみです。

しかし、個人的に今回のツボヒット大賞は仙洞省の司令になったリオウ君。うーさまとのコンビを想像するともう微笑ましすぎて笑いがこみ上げてきます。子供なのに濃い大人達に振り回されるリオウ君が哀れ。次巻では是非うーさまとのやりとりを見てみたいですw