ページ 73 | 今日もだらだら、読書日記。

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棒投げ橋で待ってて

 

小児科病棟勤務の堅物看護師・雨市のもとへ、ある日突然、超お坊ちゃまの押しかけ女房がやってきた!幼い頃に一度だけ会ったことのある美貌の財閥御曹司・桜里は、生きがいを探すため、人並みの常識を教えてほしいと雨市に頼み込む。生活能力皆無のお坊ちゃまに庶民の暮らしぶりを教えながら日々を過ごすうち、桜里のことを可愛く思うようになる雨市。しかし、彼らのたどたどしい恋の行く手には、オヤジギャグ好きなハンサム小児科医・佐川や、桜里をとんでもなく溺愛する両親&二人の兄が立ちはだかる。堅物×お坊ちゃまの純情のゆくえは…!?大量書き下ろしの番外編は、おちゃらけドクター佐川と冷徹美形な桜里の兄・不律のスラップスティック・ラブ。 (「BOOK」データベースより)

 新人看護士をしている雨市の元に、祖父母が使用人をしているお屋敷で一度だけ遊んだことのある名家のお坊ちゃま・新宮桜里が何故か自分をたよって押しかけてくる。やりたい事をさがしたい、という彼を暫く自分の部屋に置くことになったが……というお話。

 二人がくっつくまでの経緯も可愛く面白くはあるんだけど、そんなことより2編目以降の新宮のご家族が面白すぎて笑いが止まらない。攻を縛り上げて大木から吊るす兄二人、親馬鹿通り越して何故か息子に銃を向けちゃう父、そして赤毛のアンフリークで破天荒すぎる母……と面白い人材にことかかなすぎ笑った。そしてそんな人たちに全力でラブシーンを邪魔されまくり、自棄になって事を致そうとする二人の姿に爆笑。しかしこれ、後日談では2人についてはサラっとしか出てこないんですが、きっと雨市君は色々な意味で抑圧されすぎて残念な紳士攻になる未来が見える気がする……桜里はエ○ビデオに行動左右されすぎだとおもうんです絶対マニアックなのみせて「今日はこれの通りに」とかいいだす未来が見える。

 しかし、個人的には後日談にして番外編の「そして今週のふたりは…」が面白すぎてやばかった。桜里を溺愛する新宮一家の中でも群を抜く桜里バカの兄・不律が雨市の同僚にして桜里をたきつけた張本人である医師・佐川の元を訪れる話なんだけど、色々な意味で軽薄だった佐川が段々不律に夢中になっていって、ひたすら弟バカ一直線で周りが見えてない不律を振り向かせようと画策していく数々のやりとりにニヤニヤが止まりませんでした。不律さん良いツンデレ。

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きみがいなけりゃ息もできない

 

ルコちゃんという愛称でごくごく一部に熱心なファンがいる(らしい)売れないマンガ家「豪徳寺薫子先生」こと二木。生活能力赤ん坊なみの彼を放っておけず、幼なじみの東海林は文字通り衣食住の面倒を見てやっている。そんな折、二木にメジャー出版社での掲載のチャンスがきた。二人の関係にも微妙な、そして大きな変化が―?運命の(!?)再会を果たす大学生編「きみがいたんじゃ転居できない」を収録した新装版。 (「BOOK」データベースより)

 「マンガ家シリーズ」第一作。色々な意味で人間として破綻している売れないマンガ家・仁木と、どうしてもそんな仁木の世話を焼いてしまう幼なじみの腐れ縁・東海林のお話。

 タイトルの通り「君が居ないと息も出来ない」人間として最低限の行動すら東海林に依存しきっている仁木の破綻っぷりがどこまでも突き抜けているんだけど、実際東海林の歪んだ独占欲を内包した構いたがりっぷりも相当だと思った。これは受けが仁木だからこそ成立する話というか、仁木が普通に最低限の生活が出来る人間だったら一周回って東海林が破綻してた予感しかしない。なんか監禁とかしはじめてもおかしくない。

 漫画家としてのブレイクを切っ掛けに仁木と距離を取る東海林が、どうみても仁木に未練たらったらなんですが、仁木の方は漫画家生命にも関わる大きなトラブルに巻き込まれて。ある意味自分の中に引きこもるタイプの仁木らしい立ち向かいかたがあまりにもカッコイイんですが一方で物凄くやせ我慢してるのが伝わってきて。その後の展開も含め、静かに熱い展開がとてもよかったです。なんか「元の木阿弥(むしろ悪化)」という言葉が脳裏をよぎるけど気のせいだ!!

 綻びかけた二人の仲を強引に再度結びつけた仁木の大ファンで東海林のお得意先の娘・茜の行動力が男前すぎて惚れる。実は性的な意味でも色々いっぱいいっぱいだった東海林が彼女の前でのみ時折漏らすド本音にニヤニヤが止まりませんでした。この二人はなんだかんだいってその後も良い友人になってそうだ。

 なお、新装版書き下ろしの「きみがいたんじゃ転居できない」は東海林と仁木の大学生時代の再会エピソード。生来の構いたがり体質に負けてなるものかと仁木に対して必死にツンツンする東海林が面白すぎてたまらないのですが、かませ犬ポジションの高島が残念な紳士すぎて盛大にふいた。

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恋するしっぽ

 

垂れ目に八重歯、気弱に下がる太い眉。女の子にモテる要素ゼロの俊太の仕事は、遊園地の着ぐるみ―ピンクの子豚のベリ子に入ることだ。園内のヒーローショーに出演する俳優、響と知り合った俊太は、ベリ子に入っているのが誰かを聞かれてしまう。ベリ子が客に親切にしているところを見た響は、中身が優しい女の子だと思っているらしい。俊太は本当のことを言えなくて…。 (「BOOK」データベースより)

 自分の容姿にコンプレックスを持つ俊太は遊園地でピンクの豚の着ぐるみ・ベリ子を着て風船をくばる仕事をしていた。ある日、ヒーローショーに出演する人気新人俳優・響とひょんなことから知り合いになり、彼にベリ子の中身が誰かと問われるけど……というお話。

 最初から微妙にそんな香りがしていたけど、攻がイケメンと見せかけたへんたい紳士だった。「お試し期間」の間にもピンクのブタを集めてるっぽい雰囲気を覗かせたり、仕事仲間と打ち解ける主人公にヤキモチ全開だったりとこう色々アレなんですが晴れて両想いになったあとのデレデレ具合が酷い。本当に酷い。自宅訪問の時に二階を片付けに行ったのは間違いなくそのまま通したら覚悟しててもドン引きできるようなブタグッズと俊太にまみれた部屋だったに違いないと思ってうっかり事故で俊太が部屋に踏み込む展開がなくて本当に残念。

 着ぐるみの正体をバラせなくて云々〜な展開はどちらかというと短めで、あとはどちらかというと容姿にコンプレックスを持つ受とイケメン攻がもう完全に両想いじゃねえか!!ってなりつつももどかしく残念な感じでいちゃいちゃするお話で、大変楽しかったです。

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鬼に嫁げば

 
香林

村一番の美人を、山で暮らす鬼の花嫁として差し出すよう要求された村人たちは、旅の途中の剣士である紅葉に、花嫁の代わりとして鬼のもとへ行き、その鬼を殺してほしいと頼む。鬼のせいで忌まわしい過去のある紅葉は、村人の依頼をふたつ返事で引き受けた。純白の花嫁衣装に身を包み、シンと名乗る鬼のもとへ嫁いだ紅葉だが、なかなか相手を殺せなくて―。 (「BOOK」データベースより)

 旅の途中立ち寄った村で、鬼退治を依頼された紅葉。魔を祓う懐剣を持って鬼に差し出される花嫁の身代わりとして鬼の棲む村に入り込んだ紅葉だったが何故か相手を殺すことが出来なくて……というお話。なつかしの「日本むかしば●し」風民話BL。あとがきの「ドラマCD化するときは、ナレーションは市原悦子でお願いします」で盛大にふいた。

 とある事情から親の仇として鬼を憎んでいた紅葉だけど、鬼の村はびっくりするほど暖かく、そして“夫”として宛がわれたシンは凄くいいやつで……とどんどん復讐心を削り取られていき、同時にシンと自分が同性であることや身代わりになった少女の事を考えると真実を言い出すこともできず…と板ばさみになっていく姿が印象的でした。“嫁”の紅葉が一人でうんうん唸ってるのにその横で全然気づいてなくて嫁自慢をしたり紅葉となかなか致せない事を残念がるシンの能天気な天然っぷりも美味しい。

 “民話風”という雰囲気のせいかBLとしてはどこかまっすぐすぎて物足りないというか、正体バレとか村での話とかもう一波乱あったほうが好みだなあとは思うのですが、攻も受もどちらもとても可愛いお話でした。

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Home,sweet home.

 

「監禁されたんだよ、君」目が覚めると瀬尾は、知らない部屋でにっこりと笑う自分好みの美人にそう告げられる。猫っぽい雰囲気や目元の黒子が色っぽく、どこかで見たような―専務の安藤だ!と気づいた時には、瀬尾を鎖に繋いで出勤してしまった。突然の監禁に憤っていた瀬尾だけど、その日から健気に自分の世話をやく安藤をみて、気持ちが傾き始めて…。 (「BOOK」データベースより)

 ちょっと変わった監禁モノだよと聞いて手に取りましたが確かにこれは変り種……監禁がきっかけにしてはじまる一風変わった恋物語。

 小さい頃にゴミ箱に捨てられていたという瀬尾と親の愛に恵まれなかった安藤。家族愛に飢える二人が、監禁生活を通して互いの横に居場所を見出していくというお話で、エロシーンはあるもののむしろ擬似家族モノとして美味しかったです。とある理由から瀬尾を監禁しはじめたものの、特にそっちのケがない安藤が瀬尾のゲイっぷりに振り回される姿は微笑ましくもあり。監禁生活も、異常性より裸に鎖で繋いで生活させるという滑稽さのほうが先にたつ。

 むしろ二人がくっついた後の二編目の方が世間一般の“監禁物”のイメージには近かった。色々な意味で無防備な安藤に対して独占欲を募らせる瀬尾が安藤を束縛しようとしていくお話で、これはもうあと一歩の所でマジモンの監禁になっていたなあという感じがすごく。瀬尾がかなり病んでる。

 一編目の雰囲気が好きだったので二編目の重い展開は(展開としてはむしろかなりすきなはずなんだけど)やや戸惑った。収まる所に収まってくれてよかったです。瀬尾の先輩がなかなか良い味出してました。

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対魔導学園35試験小隊 1.英雄召喚

 
切符

魔力を持つ人間が滅びようとしている世界―武力の頂点の座は剣から魔法、そして銃へと移り変わっていた。残存する魔力の脅威を取り締まる『異端審問官』の育成機関、通称『対魔導学園』に通う草薙タケルは、銃が全く使えず刀一本で戦う外れ者。そしてそんなタケルが率いる第35試験小隊は、またの名を『雑魚小隊』と呼ぶ、劣等生たちの寄せ集めだった。しかしある日、『魔女狩り』の資格を有する超エリートの拳銃使い・鳳桜花が入隊してくる。隊長であるタケルは、桜花たちと魔導遺産回収の任務に赴くのだが―。甦る『英雄』を地に還すのは少女の銃か、少年の剣か!?学園アクションファンタジー。 (「BOOK」データベースより)

「草薙諸刃流皆伝、草薙哮。現時刻を持って此処を戦場と心得た——」
「——問答無用で征かせてもらう!」

 「量産型はダテじゃない!」「Re:バカは世界を救えるか?」の柳実冬貴さんが贈る異世界学園ダークファンタジー。“魔女”に全てを奪われ復讐に生きる少女と剣使いとしての実力はあるが銃器をまるで扱えず、“刀”を使うことに執着する少年と二人の所属する通称“雑魚小隊”が異端審問官を目指しながら敵と戦うお話。

 銃全盛の時代に時代遅れの剣術バカがいっくぞー!な、劣等生が優等生を打倒する的展開は前2シリーズと共通するけど、ひときわ重くて暗い世界観が印象的でした。桜花が復讐に生きる決意をした一件や圧倒的な力を持つ敵との戦いなど、全体的に凄惨な描写が目を引く。しかしサブタイの「英雄召喚」で某アニメ放映中のアレを思い出したらあながちまちがいじゃなかったね!!(エクスカリバー的な意味で)

 しかし、それでも全体に漂う中二のかおりと主人公達のアツいバトル展開は連綿と受け継がれてて、各所で中ニ心を刺激されてやばい。今回は「能力を生かせてないだけで、実は有能な人たち」のお話なので全体的に彼らが本領を発揮しだすと決め台詞キメキメの無双展開になることが多く、その際に行われる掛け合いや決め台詞の数々にいちいちニヤニヤが止まらなかった。あとうさぎはやっぱりロリ巨乳の血脈なんですね!

学園側も味方とは言い辛いし小隊員やタケルの家族にもいわくがありそうな感じで、まだまだこれから重い展開になりそう。色々な意味で、続きが楽しみです。

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吸血鬼には向いてる職業

 

幼い頃から「マンガは友達」、マンガのためならなんでもできちゃう筋金入りのオタクの藍。念願が叶いマンガ編集部の配属となった早々、大ヒット作「ゴスちゅる」を連載中で、問題ありまくりのマンガ家・黒田瑞祥の担当をすることに。超遅筆なうえに性格がねじ曲がってるのはまだしも、「マンガを描くのはヒマつぶし」と言い切る瑞祥に、藍は内心怒り狂うが―。大人気マンガ家シリーズ最新作!今度のマンガ家は吸血鬼。(「BOOK」データベースより)

 新人編集の藍がじゃんけんで負けて押し付けられたのは大ヒット作「ゴスちゅる」を連載中の黒田瑞祥。自らを吸血鬼と称し、変わり者で知られる彼は原稿を渡す為にとんでもない無理難題をおしつけるが……というお話。

 受のオタクとは思えない社交性の高さと執念とド根性と原稿取りの際に見せる容赦なさにときめきが止まらない。そして実はホンモノの吸血鬼だった黒田先生との吸血行為(ただし基本的に本番含む)がいちいちエロくてやばい。あと藍の女装が似合ってない開き直りのゴツい系でマジすばらしい。

 マンガへの情熱を燃やす藍の姿を見て自分よりもマンガが大事なのかとモヤっとする先生とか、吸血鬼と人間の寿命の違いのせいでお互いに悩む姿とか、ニセ吸血鬼騒動とか、ダンピールな漫画家先生を含めた三角関係とか、吸血鬼モノとしてもマンガ家・オタクモノとしても凄く面白かった!藍が大変な男前受でゴツイ系なのになんだかんだで色んな相手から狙われまくりなのも個人的にはとても美味しかったです。

 この「マンガ家シリーズ」、以前読んだ「愛なら売るほど」もとても面白かったので残りのシリーズも手を出してみたいな。

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猫耳パイレーツ

 

『星の魚』という砂漠の国の宝を盗み、王家の呪いを受けた海賊団。なんとその呪いは、猫の耳としっぽが生えてしまうというものだった!盗賊のリカルドは『星の魚』を奪うために、呪われた海賊団に入団希望する。入団の条件は、船員の一人と戦うこと。自分よりずっと小さなキジと戦って、相手に気に入られてしまい…。リカルドはおかしな海賊団で、お宝を手にできるのか。 (「BOOK」データベースより)

 宝を狙って海賊船に乗船した盗賊のリカルド。その盗賊団はリカルドが盗もうとしていた宝『星の魚』の呪いを受け、全員が猫耳になっていた。海賊団の中でもひときわ若い少年・キジに気に入られてしまったリカルドだが……というお話。

 リカルド×キジかとおもってたらキジが攻でした予想外だった!でも多分初期の出会いの頃はリカルド×キジで途中で攻受逆転してる系だよね。小さいながらも男前なキジに告白され、振り回されながら段々そんなキジに惹かれていくリカルドの姿が可愛い。そして星の魚とキジに隠された秘密が明らかになり、二人が両想いになったあとはすっかり小動物系から俺様言葉責め系王子様攻にクラスチェンジしたキジがリカルドを振り回す姿にニヤニヤが止まらない!

 メインはリカルドとキジのもどかしい関係なんだけど同時に海賊モノとしても凄く面白くて、リカルドが海賊団に馴染んでいく過程とか、色々な事を見透かしたようなお頭とのやりとりとかも大変楽しかったです。

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大好きなんです

 

「せ、先輩!僕お、お話ししたいことがあります!!」大学のサークル勧誘中に知り合った、小動物系の可愛い後輩の都石。自分を見つめる瞳は熱っぽく、頬を赤くする様子に津田は脈アリだと確信する。好みのど真ん中である都石を、誰にも触れさせないように画策するけれど、都石には誰よりも熱い趣味があると知ってしまい!?キュートでエッチたっぷりの萌え全開ラブコメディ。 (「BOOK」データベースより)

 慕ってくる後輩・都石は自分好みドンピシャで……しかもオタクだった。自分の嗜好(=ゲイ)をひた隠しにして、自分のビジネスを手伝って貰う代わりに都石のモテキ到来(違)に協力することになったけど……というお話。

 色々な意味で自分の魅力を解ってない、あぶなっかしい都石を前におあずけくらってよだれたらしながらお座りしてる犬状態の津田が微笑ましすぎてやばい。脈が無いなら追いかけるのは自分のスタンスじゃない、っていいながらひたすらヤキモキしている姿が微笑ましすぎる。

 無事両想いになった後は、オタクである受との意識の違いにもだもだと独占欲と嫉妬心を募らせていくのにニヤニヤが止まりませんでした。好きなものには一途で一生懸命な受も大変可愛かったです。しかし、都石姉弟はちゃんとしっかりした人間が間に入ってあげないといつか思い切り騙されそうだな……姉ちゃんの結婚の話が色々な意味でこう……。

 ところで都石がコスプレ好きということでエロシーンは基本的にコスプレHだったわけですが、なぜ津田はいいところでメイド服を脱がしましたか。正直メイド服の時だけ最後で脱がしちゃったのが全力で納得いきませんそこは着衣のまま致すべきだろ!!!そして挿絵でメイド服を描くべきだっただろ!!

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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 十三番目の太陽を撃て

 

レティシアが連れ去られたことで始まったギフトゲーム“SUN SYNCHRONOUS ORBIT in VAMPIRE KING”。勝利条件がない最悪のゲームの開始とともに、地上では巨人族がアンダーウッドを襲い、天には最強種である龍の純血が雄叫びをあげる。絶対絶命のなか春日部耀は、レティシアがいる吸血鬼の古城に1人乗り込んでいった。十六夜も黒ウサギも手が届かない天上の城で、十三番目の太陽を撃ち、ゲームクリアは出来るのか―。(「BOOK」データベースより)

「悲劇になりきれねえのなら、俺がこの手で喜劇に変えてやる。––だから覚悟しろ。俺達は巨龍(オマエ)を倒して––完膚なきまでに救ってやるからな」

 前巻から続いて、南の「収穫祭」編。連れ去られたレティシアによって開催され、そしてとある条件により中止封印状態になったギフトゲームが再開されて??というお話。

 レティシアの封印解除のドサクサで敵の城に運ばれてしまった耀・彼女を助けゲームをクリアすべく城へと乗り込む十六夜、そして地上でアンダーウッドを護る飛鳥。ばらばらになってしまった彼らがそれぞれの場所から力をあわせて戦う姿がとにかくアツかった!飛鳥と耀の成長にも胸を躍らせつつも、やっぱり無理も道理も蹴飛ばして一人で背負い戦おうとする十六夜が本当にどうしようもなくかっこいい。

 今回は耀とレティシア、二人の過去が明らかになったけどどちらも色々な意味でヤバイ。レティシアの悲しい過去には思わず涙が出そうになるし、耀と父親の絆にもじんわり。特に耀にとっては、今のように自らの足で跳んだり走ったりできるのはどれだけの感動か、と思うともう……

 なにより、1巻では完全無能ポジションだったジンの活躍にニヤニヤが止まりませんでした。ギフトを得た事もあるけれど、同時に十六夜の目論み通り組織のブレーンとして十分な知識を身につけてきて。水面下での活躍がとても美味しかったです。彼が自らの手で切り開いた「新展開」が果たしてどうなってしまうのか、とても楽しみです。

 しかしヘッドホンはどこまで引っ張るつもりなのか…

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