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東京レイヴンズEX2 seasons in nest

[著]あざの 耕平  [絵]すみ兵

クリスマスといえばプレゼント交換にミニスカサンタ、そして―式神のひく橇で夜空を飛翔!?未来の陰陽師を育成する機関―陰陽塾。クリスマスとは無縁そうなこの学び舎だけれど、一年で一番盛大に行われるのは、なんとクリスマス・パーティーだった!ただし、呪術が息づくこの場所で、普通のパーティーで終わるわけがなく…。聖夜をはじめ、節分、新入生との交流、三者面談など、陰陽塾に訪れる、四季折々の騒動を綴った短編集が登場!のちに『三六の三羽烏』と呼ばれることになる大友や木暮たちの陰陽塾生時代を描いた書き下ろしも必読。(「BOOK」データベースより)

   個人的お気に入り度数

 クリスマス、節分など陰陽塾での季節の話を中心にした短編と、木暮視点から描かれる木暮・大友・早乙女涼の「三羽烏」結成秘話+αを収録した短編集。

 とりあえず春虎・冬児好きとして「バトル・オブ・ビーン」に触れないわけにはいかないんですけど、普段割と落ち着いたイメージの冬児が節分の豆まきを嫌がってブチキレて大暴れする姿にニヤニヤが止まらない。そして一応心配してくれてる(に違いない)大友先生を完全スルーして悪友の春虎と真顔で対峙する姿に腹筋が攣りました。敵味方に分かれてもお互いの呼吸を理解しあっている悪友な2人の対決にニヤニヤせざるをえないんだけどそれ以上に本線のストーリーが酷すぎ(褒めてる)だよ!!あと大友先生のオヤジ術式が酷い(これも褒めてる)

 三羽烏結成秘話を描く「エンカウンター・トライアングル」はまず木暮さんの荒れっぷりにびっくりしたんだけど、東京にやってきて自らの実力を持て余して孤立していた木暮が自分以上にクセモノな大友や涼と出会い、少しずつ自分の考えを改めていく姿がとてもよかった。2人との出会いによって木暮は文字通り人生ごと変えられたんだなあとおもうとじんわりする。あとがきによるとその後の彼らの短編も来る予定との事なので、そちらも楽しみにしていたいです。

 EX1と同じく、本編の時間軸を思い出すと陰陽塾でドタバタしてる短編がイチイチ既に戻らない輝かしい過去という事実を定期的に思い出していちいち辛いんだけど、今回は本編の展開と三羽烏の過去編をふまえてラストの「エピローグ」で追い討ちをかけてくるのがとても酷い(褒めてる)と思いました。大友の言動から浮かんでくる物語の時間軸と、過去を重ね合わせたかのような展開が辛い。それとなく陰陽塾のその後も示唆されていて、否応無しに11巻への期待が高まる1冊でした。

 ところで、BOOK★WALKERで購入すると文庫未収録の小説(7巻の店舗特典だったもの)が特別収録されているんだけど、こちらに収録されていた「なつめ日記」が物凄く意味深で、何故これを特典限定にしてしまったのか!!と問いたい。

 幼い頃の春虎と夏目が京子との約束でリボンを探すお話なんだけど、まだ見ぬ京子に子供らしい独占欲と嫉妬を覗かせる夏目はともかく、春虎の行動が色々な意味で上手く言葉に出来ないけど意味深で……。子供らしい邪気の無い行動といってしまえばそこまでなんだけど、この春虎がここまであっさり夏目のいう事を優先してしまうのは些か違和感を感じて。ただの「幼馴染」や「仲の良い親戚同士」というよりもある意味「土御門家の式神」としての夏目と春虎の関係を示唆するエピソードなのではないかと思ってしまって、上手く言葉に出来ない。ほんとなんでこれ特典限定小説なんだ皆読んでもだもだすればいいのに……。

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