宝島社様より献本をいただきました!
鏡に映らず、自分に向けられた攻撃を「反射」してしまう謎の男・フィリップはひょんなことからはちあわせた少女・アンジェリーナを襲撃者から守りながら彼女の妹を助けるのに協力する羽目になる……というお話。
全体的に淡淡とした語り口といい、ライトノベルというよりも翻訳モノの海外SFサスペンスを読んでいるような読み口だなあ。クールでハードボイルドだが情には弱いダークヒーロー・フィリップがカッコよすぎる。そしてびっくりするくらいアンジェリーナが萌えキャラとして描かれていない(決してけなしてるとかそういうのでなく、どこまでもアンジェリーナはフィリップの「引き立て役」に徹しているというイメージを受けたというか…)。
フィリップの正体といい「吸血鬼」の話といい、謎が謎を読んでうやむやにした感じのラストは色々「その先」を想像させる感じで心地良いモヤっと感がありとてもよかったです。
挿絵が乙女ゲー系で有名なかただったり……と、露骨に女子を釣ろうとしてる感じですが、確かにこの内容は「女子にも読んで貰いたいラノベ」かも。というか、一般女子の嫌う「ラノベ臭さ」がほぼ無い気がするので、ラノベが苦手な女子に読ませて感想を聞いてみたい。