うーん、「なんらかの事情で笑顔を失った元アイドルに、農業を通して笑顔を取り戻して貰う」っていう物語の主軸そのものと、予想外にがっちりしてた農業ネタ(しかも「銀の匙」とかで一部話題になった畜産方面ではなく、畑作稲作方面ネタなので新鮮でした)自体は凄く面白かったんだけど、物語を彩る下ネタ全開なギャグが単純に合わなくて、キツかった。もう単純にこれは、自分には合わなかった。あとフォントサイズ弄りは大事な場面で効果的な場面で使うからよいのであって、一世代前のテキストサイトのノリでガンガン使われると萎える。
下ネタ以外だとやたらネット(というか2chまとめブログ系)で話題になったネタを仕込んでいたり……で、まあ元ネタ知ってれば「ぷぷっ」ってなるけど、ネットやってない層を全く想定してないよなあ、とも。「まさか、<クライム>の<カタリスト>を<オラトリオ>なしで」ネタをまさか普通に出版物で見る事になるとは思わなかったです。
主人公置いてきぼりにして展開されるヒロイン2人の主人公争奪戦もなんかイマイチついていけなかったなぁ。それとなく伏線貼ってるのはわかるんだけど、林檎がしょっぱなから「主人公は私のもの」状態の独占欲丸出しで意味判らない。せめて林檎が主人公に惚れたきっかけになる伏線くらいは1巻で回収してほしかった……
のうりん
著
白鳥 士郎絵
切符ガイアが俺にもっと耕せと囁いている
県立田茂農林高校――通称『のうりん』。そこは、農業に青春をかけた少年少女の集う、人類最後の楽え――
「牛が逃げたぞおおおぉぉぉぉ!!」
うるさい! あらすじくらい静かに言わせてよ!! あー、おほん。
ぼくの名前は畑耕作(はた・こうさく)。ここ『のうりん』に通う、ちょっぴりアイドルオタクな高校生だ。
そんなぼくの通う学校に転校してきたのは、憧れの超人気アイドル草壁ゆかたん……!?
方言幼馴染、メガネ美少年、ラブリー小動物、巨乳少女! 妄想系女教師! パンツ! 足フェチ! そして、謎の転校生……
ここには青春の全てがあるッ!!
奇才・白鳥士郎が送る農業学園ラブコメディー! 今、収穫の秋(とき)!!