[著]虚淵玄 [原作]TYPE-MOON [絵]武内 崇 アーチャーと共謀して遠坂時臣を排除した言峰綺礼。アイリスフィールを奪われたセイバーは、彼女を奪還するためにライダーと激突する一方、最愛の妻の奪還を諦めた切嗣は最後にして最大の敵となるであろう綺礼と対決の為に準備を開始して…。そして舞台は、運命の冬木市民会館へ……! |
最後の最期までイスカンダル&ウェイバーコンビが最高でした。
聖杯戦争を通して2回りも3回りも成長したウェイバーとイスカンダルが最後の闘いに向かう場面、そして二人の別れのシーンには、もうとにかく涙が出るばかり。聖杯戦争に参加したマスターの中でおそらく一番非力で、一番人間らしいマスターであったウェイバーが最後に見せた独りでの『闘い』には、ひたすら胸が熱くなるのを止められない。そしてエピローグでのウェイバーの素晴らしいツンデレぶりにニヤニヤが止まらない(あれ?なんか今一気にこの感想台無しになったよ!?)。……いや、まさか1巻で「ヘタレ」「ヘタレ」「ギャグ担当」としか思ってなかったウェイバーに、こんなに泣かされるとは思いもしなかった…あんた漢だよ……。
同時に、そんな二人を迎え撃つギル様が物凄くイイ。“王”としての威厳をどうしようもなく見せ付けてくれる、大きく“偉大な王”であるギル様超かっこいい。ていうかこの人はこんなにイイ男だったのか…。「stay night」をプレイした当初はただの傲慢ワガママヘタレ王だとおもってたギル様が、「hollow」と「Zero」でこんなに萌えキャラに進化するとは思いもしませんでした。
それにしても10年後の幸せな未来が約束されている所為か、「stay night」のヒロイン3人は本当にどうしようもなく不幸な結末を迎えちゃってますね…。セイバーの結末も予想以上に哀しいものでしたが、そして桜が不幸せなまま終わるのも予想の範疇内でしたが、雁夜の姿を見たときの桜の反応がどうしようもなく壊れきっちゃってて哀しかったです。同時に遠坂家、確かに母が居ないのはなんとなく不思議におもってましたがよもやああいう結末とは……そしてもうなんというか、知ってたけど綺礼が酷い人すぎます。凛逃げてーーー!!
そして、エピローグはゲーム本編でも士郎の視点から語られていた切嗣の最期。士郎だけには自分と同じような結末を歩んで欲しくないと思う切嗣が、最期の最期で得た“安心”の理由に、にこの報われなさ過ぎる物語の中でウェイバーの生存と共にたった2つの光明を見出したような気分になりました。
本当に、最後の最後まで素晴らしい二次創作作品でした。というか、男性陣が魅力的過ぎてほんと困ります!!!Fateは確かにちょっと士郎萌えではあるけど割りと普通な萌え方してたのに、このシリーズで一気にギル様萌えになってしまいました。どうしよう、また供給なさそうなジャンルな萌えが…orz