“築地 俊彦” の検索結果 | 今日もだらだら、読書日記。

キーワード:築地 俊彦 (7 件 / 1 ページ)

艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!3

 
NOCO

E海域の攻勢作戦で大きな戦果を挙げた陽炎たち第十四駆逐隊。だが依然として深海棲艦との攻防に終わりは見えなかった…。そんな中、秘書艦・愛宕から第十四駆逐隊に告げられた命令はリンガ泊地への転属!あくまで一時的な転属ということで南方へ赴いた彼女たちを待っていたのは、ここに所属する艦娘は自分たちだけだと言う叢雲とあきつ丸の二人で―!?話題沸騰のファミ通文庫版『艦これ』公式ノベライズに、待望の第3巻が登場!! (「BOOK」データベースより)

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 大規模作戦が敢行されるなか、何故か横須賀鎮守府からリンガ泊地への転属を命じられた第十四駆逐隊。しかし、そこに待っていたのはたった2人の艦娘と1人の年老いた提督のみだった。向こうは休暇できたと思っているみたいで……!?というお話。

 リンガの老提督と叢雲の気心知れたやりとりにきゅんきゅんする。艦娘の中でもまた少し違ったポジションである「旗艦」と提督の距離感が透けて見えるお話でした。あと、リンガ提督の口から語られる横須賀・呉両提督の掘り下げありがとうございましたものすごいご褒美でした。

 相変わらず要所要所で陽炎達の仲良しっぷりにニヤニヤさせられる一方でバトルになればアツい展開を魅せてくれる。どこか訳あり感を感じる鎮守府で釈然としないまま過ごす内、横鎮提督が彼女たちをどうしてリンガによこしたか、真の敵の姿が見えてくる展開が面白かった。そしてまともな裝備どころかバケツすら満足にない状態から、7人の駆逐艦と1人の揚陸艦だけで敵に立ち向かう展開がアツかった。叢雲の代わりに一時的に旗艦を務める陽炎という立ち位置も面白かったです。

 それにしても、今回はいろいろな意味であきつ丸に美味しいところを持って行かれた気がしてなりません!あれはズルい……。

 

艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します! 2

 
NOCO

横須賀鎮守府に、陽炎もよく知る同型艦・不知火が転属してくることに。深海棲艦に対し大規模な作戦を実施すべく艦娘を集めているのだ。また一緒に戦えると喜ぶ陽炎だったが、逆に曙たち第十四駆逐隊の面々は、自分たち以上に陽炎を知る不知火に対して微妙な気持ちに…。そんなぎくしゃくした空気を孕む中、横須賀鎮守府の総力を挙げた攻勢作戦が開始されるのだが―。話題沸騰のファミ通文庫版『艦これ』公式ノベライズに、待望の第2巻が登場!! (「BOOK」データベースより)

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 陽炎を主人公にしたファミ通文庫版ノベライズの第2巻。今回は、陽炎が横須賀にやってくるまえ、呉鎮守府で相方的ポジションであった不知火が横須賀鎮守府にやってくる、というお話。

 予想以上に不知火が陽炎大好きっ娘で、前回しっかりと絆という名のフラグを立てられた第十四駆逐隊の面々と火花(?)を散らす……ってこれなんて百合ハーレム!?完全に不知火をライバル視している曙のツンギレぶりが可愛すぎるんだけど、舞い上がる陽炎の姿を見てなんだかんだで面白くないほかのメンツの行動にもニヤリとしてしまった。

 しかし、そんなピンクの匂いとは裏腹に本編は至極シリアス。イベント海域を舞台に、艦娘達は生きるか死ぬかギリギリの戦いを強いられていきます。「元は普通の少女」であることを一番強調している物語だからこそ、近代化改装や改造もまた違った意味を持ってくる。「艦娘」として強くなりたいというまっすぐな気持ちと、改造を行うことでもうふつうの「少女」には戻れなくなることへの不安・戸惑いの間で揺れる陽炎達の姿が印象的でした。そして、そんな葛藤を乗り越えた彼女たちが行方不明になった不知火の救出に向かう姿がかっこよかった。特にゲームでの彼女達の脆さを知っていると、ル級vs睦月型2人の対決がアツすぎる。

 艦隊としての仲間としての絆、女の子同士の友情、そして同系艦の間で育まれる独特の関係性が濃厚に描かれていて凄くよかった!しかし、次巻からは別の鎮守府での物語と言うことで、これまでのキャラクターなど、どういう事になるのかが気になる。というか横鎮提督好きだったんだけどなー提督も変わっちゃうのかな……。

 

艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します!

 
NOCO

横須賀鎮守府に着任した艦娘の陽炎。陽炎型のネームシップとして勢い込んで訓練に励もうとする彼女だったがどうもうまくいかない。実は、共に艦隊を組むことになった潮、霰、皐月、長月、曙もそれぞれの理由から他の艦隊に加わることができず、あぶれた艦娘たちだった!そんな艦隊に、着任が遅れ最後に加わる羽目になってしまった陽炎の、波乱に満ちた横鎮生活が今はじまる―。話題沸騰の『艦これ』に待望の公式ノベライズ、ファミ通文庫版が登場! (「BOOK」データベースより)

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 大人気のブラウザゲーム「艦隊これくしょん」のノベライズ攻勢第一弾。ファミ通文庫版は呉鎮守府から横須賀鎮守府にやってきた陽炎が、一癖も二癖もある駆逐艦娘ばかりの第十四艦隊に旗艦として配属される物語。

 深海棲艦と唯一戦うことができる「艦娘」。それでもあくまで彼女達は等身大の少女でしかなくて。様々な事情があって心を閉ざしていた第十四艦隊の面々が笑ったり怒ったり喧嘩したりしながら少しずつ絆を育んでいく様子が胸に熱い。奇をてらわず、お約束の展開をど真ん中からやってくれてる感じなのがなんだか心地良かった。

 そして、メインの第十四艦隊の駆逐艦娘達もみんなかわいいんだけど、横須賀鎮守府の秘書艦を勤める愛宕さんが可愛い!終盤の「ぱんぱかぱーん」はズルい!!そしてそんなバラエティ豊かな艦娘達を暖かく(?)見守る提督の温かいまなざしに思わずキュンとさせられた。まあ普段の提督はどうみても挿絵がないせいで脳内グラフィックがキャロット・グラッセ(爆れつハンター)か横島忠夫(GS美神)で再生余裕なんですけど。出番本当にちょっとしかないのにインパクト残りまくりの肉食系男子っぷりで、今後の提督の活躍に思わず期待してしまいます。

 次巻は呉鎮守府で陽炎とコンビを組んでいた不知火が横須賀にやってくる話らしいので、呉メンバーの再登場とかもちょっと期待したいです。しかし、最後の横鎮提督と呉鎮提督(暫定)の電話のやりとりにうっかりともとかいて戦友と呼ぶ系の萌えを感じてしまってどうしたらいいんですか!脳内で5秒くらいの瞬く間に横鎮提督と同期のカタブツ生真面目青年提督を妄想してしまいましたがどうしたらいいですか!!そういう呉鎮提督が登場しても!いいと思います!!

 

ネコのおと リレーノベル・ラブバージョン

[著]新井 輝、築地 俊彦、水城 正太郎、師走 トオル、田代 裕彦、吉田 茄矢、あざの 耕平 [絵]駒都 えーじ、さっち、しのざき あきら、村崎 久都、緋呂河 とも、若月 さな、深山 和香

富士見須高校に通う高校生の健一は、ある日机の中で妙な“学級日誌”をみつけた。日記に書いた未来の内容が何故か現実となってしまうノートのお蔭で人々にはネコミミが生えるわ、現実と虚構の世界までごっちゃになってきて…!?ネコミミメイドで眼鏡ッ娘な美少女作家・吉田茄矢は世界を救う事が出来るのか!!…………アレ?
 

富士見ミステリー文庫と一部ファンタジア文庫の人気作家達が繰り広げる、リレー小説企画…電撃の「ドクロちゃんです」で更に悪乗りしてしまったような話。ストーリー展開はもう滅茶苦茶で3話目の水城正太郎先生のパートからは楽屋オチまで横行し始め…と色々な方向でしっちゃかめっちゃか。きっとさぞかし世間の評価は真っ二つな事でしょう。っていうかどこが「ラブバージョン」なのか判らないから!!いいぞいいぞ、もっとやれー!!!

妙な学級日誌に翻弄される2話までもさることながら、脱線して楽屋オチが横行し始める3話以降が激しくツボ。ある者は生みの親に反旗を翻し、ある者は協力し…的な作者とキャラクター達の「食うか食われるか」な関係にニヤニヤしつつ、その懸け合いに散々爆笑させていただきました。

リレー小説ならではの脱線具合や作者陣のお遊び具合もさることながら特筆すべきは吉田先生&あざの先生パートの富士見ミステリー文庫の自虐ネタ

「それともこれは富士見須を亡き者にしようとする○撃文庫の陰謀ですかっ。」
「まあ、うちって○撃に狙われるほど大きくないしさー」
「あ、あいつはマジひどいんだよ。だって、あいつ、○○文庫で書いたんだぜ?


○撃文庫ライバル視されまくりwwwww
最期のは何気にHJ文庫らしいですが。

「うちは富士ミスだよ?本格的なミステリーなんて誰も求めてないんだから。


編集長自らこの発言。自らのレーベルの存在全否定です。
最早“ミステリー文庫”としての存在意義はどこへっ!?
(…ミステリーより“L・O・V・E寄せ”らしいですが…)

自虐といえば、山鹿弁護士と一緒にやたらとカプコンの某裁判ゲームがネタにされていましたが、これにも自虐ネタの香りを感じるなあ…。


軽い○スノートパロディで始まり、楽屋裏に次ぐ楽屋裏を繰り返し、そしてラストは死体出まくりの自虐オチ。確かにプロの書く一つの“小説”としてはとんでもない型外れかもしれませんが、今期一番笑わせていただいたのもこの作品だと思います。基本的に全シリーズを読破していなくても全然楽しめるストーリーとなっているので(っていうかスイマセン、キャラクターの出てきた話って「タクティカル・ジャッジメント」以外読んだことありません…それどころか参加してる作家さんの作品も「さよなら、いもうと。」と「HYDRA」しか…!!)いわゆるギャグ小説・馬鹿小説と呼ばれるたぐいに目がない人には兎に角オススメ!!



あ、「学園キノ」と「ドクロちゃんです」がダメだった人はオススメできません。


ところで、風見先生が「きるらぶ」のどのキャラと連れ立って歩いたのかが微妙に気になる。

 

撲殺天使ドクロちゃんです

オンライン書店ビーケーワン:撲殺天使ドクロちゃんです撲殺天使ドクロちゃんです

[著]おかゆ まさき、高橋 弥七郎、築地 俊彦、鎌池 和馬、ハセガワ ケイスケ、谷川 流、水島 努、成田 良悟、時雨沢 恵一
[絵]とりしも、CLAMP、いとう のいぢ、駒都 えーじ、渡辺 明夫、しゃあ、若月 神無、氷川 へきる
どうしてこんなところにいるんですかCLAMP先生。
絵柄が明らかに一人だけ浮いてて素敵ですCLAMP先生。

電撃の人気作家さんを中心に全員で「撲殺天使ドクロちゃん」を書いたトリビュートノベル。前後の文章を予め原作のおかゆさんが考えて、その間を埋めると言う形なんで、前後の文章を8回読むのは正直微妙だったのですが逆に何の縛りもなくドクロちゃんのアンソロ小説を書きました、というより全然良いですね。各作家さんの味が出ていて面白かったです。

しかし「ドクロちゃん」のあの畳み掛けるような主人公の地文は、原作を読んだ時から鎌池さんに似てるな?とおもってたけど、鎌池バージョンに関しては桜君の中に上条当麻が降霊してしまったようにしか見えない(しかも全く違和感がないw)

あと、ハセガワさんがこんな時でもいつものノリで素敵すぎです。
読んだ時暫くどうリアクションすればいいのか悩みましたから!!
原作を知っててあれ読むとある意味最大のギャグだと思います。

そして谷川さんと水島監督と時雨沢さんはギリギリの線走りすぎ(笑)
ブ△ーポップはとにかく小○館とディ■ニーは危険だからーーーっ!?
前者2人のところは電車の中で噴出しかけ
時雨沢さんの部分は電車の中では読めませんでした

他の作者さんも各人のキャラが上手く出てる感じで普通に面白かった。
企画物としては評判の悪い富士見の「小説やろうぜ!」よりよかったのでは?
ハセガワさんの浮き上がりっぷりもあの中に入るとある意味新鮮です。
時雨沢さん、全くの別シリーズであのノリギャグ小説を書いて欲しい(笑)「学園キノ」楽しみです。

 

2006年下半期ライトノベルサイト杯に投票

2006年下半期ライトノベルサイト杯に投票します。(はてな以外の方の投票はコチラ
殆どの作品はこちらのエントリーで取り上げてるので、良ければこちらもどうぞ。
書名クリックで過去の感想に飛びます。

■単発部門


オンライン書店ビーケーワン:ネコのおと【06下期ラノベ投票/単発/4829163801 】
ネコのおと(新井 輝/築地 俊彦/水城 正太郎/師走 トオル/田代 裕彦/吉田 茄矢/ あざの 耕平/富士見書房)
2006年色々あった面白企画で一番ツボった。2006年の年末を沸かせた蝶・問題作(笑)富士見ミステリー文庫内部の自虐ネタが非常に良い感じです。

オンライン書店ビーケーワン:戦闘城塞マスラヲ Vol.1【06下期ラノベ投票/単発/4044266115 】
戦闘城塞マスラヲ Vol.1(林 トモアキ/角川書店)
何の力も無いNEETな主人公がハッタリとその場の運のみで強敵達とのバトルを潜り抜ける…という展開が非常に熱い。そういえば、実は「お・り・が・み」積んでます。今年中には読みたい。

オンライン書店ビーケーワン:DEATH NOTE【06下期ラノベ投票/単発/4087804399 】
DEATHNOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺害事件(大場 つぐみ・小畑 健/西尾 維新/集英社)
デスノ好き…特にL好きなら読んで後悔することはないでしょう。そして実はツンデレだった南空ナオミに一票。

オンライン書店ビーケーワン:みずたまぱにっく。【06下期ラノベ投票/単発/4840236453 】
みずたまぱにっく。 This is MIZUTAMASHIRO!! (ハセガワ ケイスケ/メディアワークス)
「しにがみのバラッド。」の泣きゲー的雰囲気から一転、ギャグコメへ華麗なる変身。キャラ設定の面白さにはお茶噴きました。作風の変わりっぷりに驚かされたので一票。

オンライン書店ビーケーワン:ギロチンマシン中村奈々子 義務教育編【06下期ラノベ投票/単発/4199051619 】
ギロチンマシン中村奈々子 義務教育編(日日日/徳間書店)
設定は暗いけど中身はコメディ色強めのラブコメ…でもやっぱり内容は暗い。斗貴子さ…もとい中村奈々子のある時は冷酷な殺人マシン、またあるときは恋するロボット少女…という設定がツボでした。


■シリーズ部門

オンライン書店ビーケーワン:終わる世界、終わらない夏休み【06下期ラノベ投票/複数/4757729359 】
終わる世界、終わらない夏休み(あきさか あさひ/ファミ通文庫)
[感想:前編 / 後編]
2006年で一番泣いた一冊。ループもの。特に前編で殆ど目立ってなかった桜井深優が大活躍する後編は非常に秀逸です。彼女の淡い恋心にも、母親との親子愛にも泣かされました。

オンライン書店ビーケーワン:“文学少女”と繋がれた愚者(フール)【06下期ラノベ投票/複数/4757730845 】
“文学少女”シリーズ(野村 美月/ファミ通文庫)
遠子先輩の薀蓄、文学小説になぞらえた事件を追うストーリー。
全ての「読書好き」にオススメしたい、そんな一冊です。
っていうか本が好きならとりあえず読め。

オンライン書店ビーケーワン:カーリー【06下期ラノベ投票/複数/4757729111 】
カーリー(高殿 円/ファミ通文庫)
ラブコメ、大河?浪漫、そして女装美少年。萌えの要素が詰ってます。カーリー&シャーロットのウキウキ★ヒンドゥー語レッスン(勝手に命名)は必見。

オンライン書店ビーケーワン:殺×愛(きるらぶ) 5【06下期ラノベ投票/複数/4829118687 】
殺×愛?きるらぶ?(風見 周/富士見書房)
5巻までで少しずつ築いてきた暖かい関係を一気にぶち壊す最新刊は必見。5巻と最新刊のギャップがまた…哀しい。

オンライン書店ビーケーワン:極北からの声【06下期ラノベ投票/複数/4829118423 】
フルメタル・パニック!(賀東 招二/富士見書房)
直前まで「レジンキャストミルク」とどちらにするか迷いましたが…せっかくだから俺は投票する人が居なさそうで何時も推してるこちらを選ぶぜ!!何度も言ったが、カシム(宗介)に100000票くらい入れたい。

以下次点
 ・レジンキャストミルク
 ・アストロ!乙女塾
 ・メイド刑事
 ・化物語

個人的にイマイチ1巻完結のシリーズでツボにきたものがあまり無かったので、単発部門は2巻以下のシリーズ…という形式だったら嬉しかったのになあ、と思いました。特に今期は各レーベルで2ヶ月連続刊行が続出したため上下巻完結作品で面白かった作品が凄く多くて。特に「終る世界、終らない夏休み」はシリーズモノという括りというよりも、単発で投票したかったなぁ…。

しかしファミ通文庫の多さにびっくり。2006年下半期に読んだ3シリーズは全部お気に入りという、とんでもない状態になってました。殆どファミ通文庫は手をつけてないんだけど、他にも色々読んでみようかなあ。

【追記。】 シリーズ部門への投票タグを思いっきりトチってたので修正しました。

 

ショートストーリーズ 僕とキミの15センチ

 

それは、明日起こるかもしれない、あなたの「if」の物語―。「僕とキミの15センチ」をテーマに、総勢二〇名の作家が参加した珠玉のショートストーリー集。Web小説投稿サイト『カクヨム』に掲載された作品に、『バカとテストと召喚獣』の井上堅二や『“文学少女”シリーズ』の野村美月、そして『東雲侑子シリーズ』の森橋ビンゴによる「あの作品×僕とキミの15センチ」のスペシャル書き下ろしショートストーリーを加えた全二〇篇収録!(「BOOK」データベースより)

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 ファミ通文庫19周年記念として「カクヨム」に掲載された"15センチ"をお題にしたファミ通文庫作家のオリジナル短編+公募作1編+「東雲侑子」「バカテス」「文学少女」の番外短編3編を集めたアンソロジー。番外短編3つ以外はすべて「カクヨム」の企画ページから読めるので、気になる作品があったらチェックしてみると良いかも。

 バカテスの短編目的で買ったんですけど、ラブコメありホラーありSFありの「全部盛り」なお祭り感がめちゃくちゃ楽しい。アンソロジーってだいたいひとつふたつは合わない作品があるんだけど、どれも凄く面白かった!ファミ通文庫は割とこの手のアンソロジー企画定期的にやってる印象なので、20周年となる来年も楽しみ。

  〜以下、タイトルクリックでカクヨムの第一話に飛びます。〜

記憶喪失の少年が目を覚ますと、目の前の少女との殺し合いを強要されていた。記憶に残っている物語の展開を思い出しながら事態に対処していこうとするが……。
文庫表紙のイラストから青春ラブコメアンソロみたいなのを想像して読むといきなりデスゲームの皮をかぶったSF的ななにかにぶん殴られる構成が最高に良い。「僕」と「私」の対話によって淡々と語られる物語と、少しずつ自らの存在が足元から揺らいで行くような展開が楽しかった。

15センチの距離で見つめ合う幼馴染のふたり。いつのまにかそれはどちらが先に離れるかという「いつもの勝負」になっていて……。
なんでもかんでも「勝負」になっちゃうケンカップルは好きですか!(大好きです!) 軽口を言い合ったり、お互いの羞恥を煽ってみたりという軽妙なテンポの掛け合いから、最後にド直球で責めてくるのがズルい。短くて爽やかな青春短編。

家の蔵の中には「コダマサマ」と呼ばれるミニ神社がある。コダマサマへのお供えを持って行った康太は、好奇心からお社の中を覗いてしまい……。
短い時間を濃密に生きる「コダマサマ」たちと不登校になってしまっていた少年の、数カ月間の短い交流。可愛いくてちょっぴり切ない、明日を生きる元気が湧いてくるような物語でした。可愛かった……。

付き合っている先輩と縁日デートに向かう途中、先輩の運転する車に「ぶつかってきた」不思議な少年。現場で拾ったスマホの中身を確認してみると……。
初めて恋に落ちた少年の色ボケ全開の日記が最高に頭悪くて、そこから段々「ちょっと不思議」なお話になっていく展開が楽しい。割と先が読める展開だったけどその王道ド直球ぶりが良かった。最後の「僕の天使」で思わずニッコリ。

クラスであぶれ者になった僕と出雲さん。クラスの中心となる生徒達の楽しそうな姿を横目に、彼女は“地面から十五センチだけ浮いた程度の物語”を所望する……。
もうこのタイトルだけで勝ってる感すごい。求めるのは退屈な日常からちょっとだけ乖離した非日常。クラスの輪の中に入り損ねた彼らがそれをdisりつつ、ちょっとだけ勇気を出してその“非日常”に飛び込もうとする姿に胸が熱くなりました。そしてその非日常感を「地面から十五センチだけ浮いた程度の物語」って言いかえるセンスがめちゃくちゃ好き。それにしてもちょっとしか出てこないけどカーストのてっぺんである花咲さんからは本物の強者の気配がしますね……勝てる気がしない。

展覧会をきっかけに惹かれあっていく華道家元の娘・彩華と書道教室の息子・涼介。涼介への恋心を自覚する彩華だが、彼は茶道教室の娘・花鈴と付き合っていた……。
「カクヨム」コンテストの最優秀作品。両親のせいで恋愛に懐疑的だった繊細な少女がひとりの少年と出会って変わっていく、爽やかなラブコメ……だとおもっていたら途中からうっかり彩華さんが間違った方向にふっきれてドロドロの三角関係に一直線。魔性の女みを上げていく彩華さんvs女の嫉妬全開の花鈴さんvs板挟みにされる涼介という、ひどい泥沼が展開されていきました。3Pルートには流石に入らなかった(でももうこれ3Pエンドだろと思ってた)けど、最後の涼介一人称からそこはかとなく漂う未練感がまた、最後まですっきりしなくて大変良かったです。

入学以来入り浸っている大学図書館で、なんとなく気になる存在であった彼女。ある日、彼女の方から声をかけてきて……。
近づいたり離れたり、もどかしい距離感がくすぐったいラブコメ。自意識過剰ではと警戒したり、女子慣れしてない&図書室慣れしてない感丸出しの主人公と、図書館大好きな女性・高坂さんがとてもかわいい。「15センチ」の中でひとつの物語が生まれたことを予感させるお話でした。

数カ月ごとに、実家のケーキ屋で5号(直径15?)のショートケーキをホールで買っていく少女。彼女が有名な走り幅跳びの選手であり、記録更新の度にケーキを買いに来ていると知って……。
幸せそうにケーキを買っていくゆっきーが本当に可愛いし、そんな彼女の姿に魅せられて、家業のケーキ作りを頑張り始める主人公がさらに可愛い。どこまでもケーキの様にふわふわで甘くて可愛いお話でした。

隣の席に座る、かなりミステリアスな美少女。彼女とのやりとりは、いつも何かがズレていて……。
いつも15センチほど目線がズレていたり、何故か自分のことを必要以上に知った風な口を利く美少女・十六夜さんと「僕」のすれ違いまくりの会話劇が楽しかった。「15」という数字にまつわるズレが沢山登場するのだけど、"十五文字分くらいズレている"なんか完全にWeb小説媒体だからこそのお遊びという感じがして好き。テンポよく会話が進み、最後はちょっと良い感じの雰囲気になって終わる、楽しいお話でした。

五軒先に住む幼馴染の少女の専属理容師をしていた俺。いつものようにカットをしていた最中、彼女が出来たことを伝えると……。
幼馴染なふたりの可愛くて甘酸っぱい恋物語。告白されたので流されるようにOKしたけど付き合えば付き合うほど幼馴染のあの娘と比べてしまって……隣にいるのが当たり前すぎて意識したことのなかった相手が、改めて自分の中で大きくなっていく様子が微笑ましかったです。また、付き合うことになった女の子がまたさばさばしてて可愛いんだよなあ。彼女の実際の気持ちは語られないままだけど、こういう流れになって笑顔で送り出してあげられるのほんとイイ女だなと思った。

クラスメイトの女子の写真を、スマホの中に大切に保存していた主人公。本人に見つかり、「盗撮」と疑われてしまって……。
全然下心なんかないよ盗撮じゃないよって弁明してる筈なのに読んでるこっちがくすぐったくなってしまうような直球の告白をしちゃってる主人公と、それを聞いて満更ではなく頬を真っ赤にしながらぷんぷん怒ってる女の子の姿が目に浮かぶような独白×2がとてもかわいい。もうなんかこっちも赤くなりながら「ご馳走様でした!!!!!」っていうしかないんですけど!?本当にかわいい。

商店街の片隅に存在する釣り堀「恵比寿屋」。そこに集まるお互いの事情も本名も知らない常連たちが、ある日、なんとなくお互いの事情を話す流れになって……。
仕事や家族から逃げてきたり、特に理由はないけどそこにいたり、いろんな事情でそこに来ている常連たちのお互いの事を知らないけれど確かにそこに存在した絆があったかくてたのしい。それにしてもラストそのどんでん返しは反則ですよ!!!(好き)

重箱職人をしている実家には、四段目の『与の重』を作った上で土蔵に封印するという奇妙な決まりがあった。土蔵の掃除を申し付けられた主人公が重箱の中を覗いてみると……。
家業を継ぐのを嫌がっていた主人公がご先祖様と出会い、彼女の描いた蒔絵の虜になる。二重の意味で彼の人生をひっくり返してしまうような出会いと、そこから始まる時をかける物語にきゅんとなった。それにしても最後、アイスキャンディの棒だけでは飽き足らずしっかりとハッピーエンドを自力で用意しているご先祖様のちゃっかり感には思わずにんまりしてしまう。

文芸部に所属するキモヲタの前に突然現れたのは、同じ学校に通う現役女子高生声優。彼女の「役作り」に協力することになって舞い上がったのもつかの間……。
オタクが憧れの声優と出会って素顔の彼女に惚れてしまう、素敵なボーイミーツガールだとおもったらめちゃくちゃ現実突き付けてくるしその後の展開がめちゃくちゃ気持ち悪くて最高にズルい。いやでもそこまで完膚無くフられたんだからもう開き直るしかないよな!!!最高にキモヲタみあふれる要望を気持ち悪がりながらもちゃんと受けてくれる先輩、声優の鏡すぎる。

中間試験の勉強中、自室に現れた小さなオジサン。自らを幸運の妖精と呼ぶオジサンを最初は気味悪がっていたけど……。
都市伝説上の存在「小さいオジサン」が現れ、難しいお年頃の父子の絆を取り持つお話。サイズはファンタジーだけど口を開くと普通にオヤジギャグ連発な小さいオジサンに少しずつ心を許していく主人公の女子高生の姿が微笑ましかったです。

アパートの自分の部屋の隣の部屋から、いつも物音がする。正体不明の隣人の正体を、何故か大学の同じゼミの女の子と見張ることに……。
主人公とヒロインのくっつきかたが強引すぎて解せぬという気持ちに凄いんだけど、○○からの圧力じゃ仕方ないな!?個人的にはもう少しこう短編とはいえなにかあと3本くらいはフラグが欲しかった気がします。しかしこの謎ときもすこしふしぎもうっちゃってトップスピードで主人公とヒロインをくっつけて去るスピード感、結構好き。

「彼女は絵本を書きはじめる」 森橋ビンゴ
人気作家として活躍を続ける彼女と同居している主人公。仕事の傍ら、彼女は子供向けの絵本を書き始めて……。
『東雲侑子は短編小説をあいしている』シリーズの後日談。原作読んでないので解らない部分も多かったんだけど、ヒロインから主人公への暖かい気持ちがあふれ出るような絵本の内容にとてもほっこりしました。

「僕とキミらと15センチにまつわる話」 井上堅二
大学入学前のある日、早くも高校の同窓会に誘われた二人。ところが待っていたのはいつもの異端審問会で、お互いの"彼女"との「15センチ」にまつわるエピソードを暴露する羽目に……。
『バカとテストと召喚獣』の後日談。高校を卒業してもあまりにも通常営業な彼らのやりとりと、めちゃくちゃ強引に「15cm」という共通お題を力技で突破していく感じ凄くいつものバカテスでした……。しかし、明久が大学に合格してることよりも、姫路さんとのバカップルぶりがあまりにもリア充すぎてこれはFFF団も15センチを振り回すしかない。ていうかイチャイチャするために同じインカレサークルに入る明久と姫路さんis何……めちゃくちゃ合コン帰りに酒の勢いで一線超えそう(偏見)。

「"文学少女"後日譚 つれない編集者(ミューズ)に捧げるスペシャリテ」 野村美月
作家と編集者という形で再び出会いを果たした心葉と遠子。編集者としての立場から以前のように心葉の物語を『食べる』のを躊躇う遠子に、心葉はとある悪戯を思いつく……。
『文学少女』シリーズの後日談。仕事上の関係をタテに取りなかなか素直になってくれない遠子を振り向かせようと彼女を強引な手口で振り回して「ごはん」責めにしちゃう、大人になったコノハくんのやり口が大変好みでズルいです!!!短編集のシメにふさわしい、甘いデザートのような短編でしたごちそうさまでした。