[著]あざの 耕平 [絵]村崎 久都
セルネットの幹部“カイム”との戦いにより、「ウィザード」としての正体を知られてしまった物部景。セルネットと宿敵・ドラッグドッグスの甲斐氷太に狙われ、これまでになく追い詰められた物部はセルネットを壊滅させる為に大胆な策を打ち出す。一方、カプセルに蝕まれる物部の姿を目の当たりにした梓は、自分が彼を支えていこうと行動を開始するのだが…!?
旧版2巻のクライマックス直前から始まって、3巻の最後まで。やっぱり、「もともと3話」という前提を知っているからかもしれないんだけど、2巻の内容が中途半端に切れてるって印象がぬぐえないなぁ?…一気に読む分にはそこまで気にならないんですけど。セルネットの幹部“カイム”との戦いにより、「ウィザード」としての正体を知られてしまった物部景。セルネットと宿敵・ドラッグドッグスの甲斐氷太に狙われ、これまでになく追い詰められた物部はセルネットを壊滅させる為に大胆な策を打ち出す。一方、カプセルに蝕まれる物部の姿を目の当たりにした梓は、自分が彼を支えていこうと行動を開始するのだが…!?
ミステリー的な謎解きの多かった1巻から、2巻は一気にアクションメインです。お陰で頭脳労働担当の我等がホームズ・千絵の出番が控えめなのが寂しい限りですが、その分1巻の後半から出張り始めたセルネットの「デルタ」こと茜ちゃんとドラッグドッグスの甲斐氷太コンビが良い味出してます。知能派なのに肝っ玉の姉御系でかつかなりの迂闊っ娘な茜ちゃんと、戦闘狂だけど悪い人じゃない、典型的な「好敵手」ポジションの氷太はとても敵とは思えない爽やかさで、凄くツボに入ったキャラ達でした。後半はこの二人が出てくるとニヤニヤしっぱなし(笑)
対してメインヒロインである梓は、自分の実力に対する過信からどんどん地雷源に向けて大暴走。その気持ちが幼馴染を守りたいという一途な気持ちからきてるのは分かるんだけど、ちょっと気味が悪い位の独占欲……と思っていたらラストであんな展開に!幼い頃の景への行動もただの幼馴染にしては少し気味の悪い違和感を感じていましたが、予想以上に歪んだ愛情が明らかに。梓の相棒である筈の千絵も、1巻での颯爽とした天然正義感娘ぶりはどこへやら、いろいろ思い悩んで後手後手に回る事が多かったので非常にもどかしかったです。
1巻以上に続きが気になるところで「次回へ続く」。
うわあ?、3巻の発売が楽しみでしょうがなくなってしまいました。新装版でゆっくりそろえようと心に決めたのでうっかり古本で旧版を探してしまわないように気をつけなければ(笑)