[著]竹宮 ゆゆこ [絵]ヤス 大河の停学が解けた頃には、街はすっかりクリスマスムード一色だった。学校では新生徒会長指揮の下でクリスマスパーティが開かれる事になり、生徒達はすっかり浮かれ気分。凶暴な大河もクリスマスまではいい子にしていようと心がけ、来るべきクリスマスに向けて心を躍らせる竜児だが、櫛枝実乃梨だけはどこか元気が無い。しかも、実乃梨は竜児のことを避けているようで… |
不器用なキャラクター達の、痛いくらいの想いに胸を締め付けられました。
前半のクリスマス会へ向けての大河と竜児のはしゃぎっぷりが物凄く見ていて微笑ましく、お祭りムードの学校生活を懐かしく思い出してしまうような場面ばかり続いたからこそ、後半の展開は物凄く胸が痛い。各キャラクターの不器用な思いが、ストレートに胸を打つ。
まだまだ底が見えない実乃梨が空回りして次々に事態を予期せぬ方向に導いてしまう姿にも、大河の見ていて痛々しいまでに“いい子”に固執する姿も、ラストの自らの思いを自覚してしまった大河が一喜一憂する姿も、物凄く心が痛いんですが、もうそれよりも亜美の一言が堪えた。自分に付け入る隙が無い事まで自覚していて、それでも堪え切れなくてぽつりと零した一言がどうしようもなく痛かったです。このシリーズのヒロイン3人の中では、やっぱり亜美が一番等身大の女の子と言う感じがして好きだ。しかし、ホントにこの後どうなっちゃうのかなあ…竜児も大河も実乃梨も亜美も、全員が幸せになるようなエンディングを祈らずには居られません。
それはそうと、今回も止まらない固有名詞・独身(三十路)弄りの姿がいろいろな意味で見てられません。「もうやめて!!独身のHPはもう0よ!」という感じがします。
なんというか、別の意味で胸が痛くなってきました。毒女的な意味で。
……独身も幸せになれると良いね、エンディングまでに。
コメント
とらドラ!(7)
とらドラ 7 (7) (電撃文庫 た 20-10)竹宮 ゆゆこ アスキー・メディアワークス 2008-04-10売り上げランキング : 10Amazonで詳しく見る by G-Tools すっげーイライラしてくる七巻。 亜美じゃないけど、どいつもこいつも! 特にラストの展開は確かに引き込まれましたが……そこ..
30超えると男は魔法使いに、女性は独神になるんですかね・・・!?
ああ、「独神」…なるほど……確かに言いえて妙ですね!
今回の独身はほんと、無意味に後光が射していた気がします。
しかしその後光が胸を打つのです。無意味に痛々しいのです。
とりあえず、マンションの説明会に行った独身が悪徳業者や欠陥住宅を掴まないように祈るばかりです。
電撃文庫・5月の感想1
■竹宮 ゆゆこ×ヤス『とらドラ!?』 ★★★★★
停学が明け、大河が学校に戻ってくる。
折りしも世間はクリスマスの季節。クリスマス大好...