[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ 危険を顧みず、“箱”の力を使って異世界へのトリップを敢行しようとする村田。ところが途中で他の力に介入され、見知らぬ…しかし、彼の魂が知っている男・眞王の魂の元に引き寄せられてしまう。彼の口から語られる、眞王と大賢者の馴れ初めとは…!? |
結構楽しめましたが聖砂国編の終盤がグダグダだったので相対的に面白く感じたという部分が大きいかも。いや、決してつまらなくは無いんですがそろそろコテコテに笑わせてくれる今までの「まるマシリーズ」に戻ってほしいなあ…というのが本音。それなのに今回の短編でもどんどん暗い方向に物語が進んでしまいそうな伏線が張られていって、正直ちょっと不安です。
あと、後書きで「15.5」と称された書きおろし「彼はまだ還らない」は、多少無理してでも本編“聖砂国編”のラスト・エピソードとして「故郷マ」に入れて欲しかったです。砂マ・故郷マのページ数や構成を調整すれば、出来なくはなかった筈だと考えると本当に残念。まあその前から兆候はあったとはいえ…某なんとかのファンブックじゃないけど、アニメ3期にあわせて「砂マ」を強引に出しちゃって後のテンポが狂いまくった感が否めないんだよなぁ。
新たな伏線も張られたことだし、本編次回作はまた面白い組み合わせでの冒険が期待できそうなので、そちらに期待したいと思います。良くも悪くも「つなぎ」の一冊でした。
まあ正直、何が一番不満なのかって「故郷マ」以降ヴォルフラムの出番が少なすぎて涙が止まらないわけですが。畜生畜生!!ラストのオトコマエなヴォルフが唯一の心の清涼剤でしたよ畜生!!!