新たな日常を手に入れたレレナが、かつての日常と対決する事になる「ひめごと」シリーズ(一応)完結編。なんていうか吸血鬼のおしごと最終巻を読んだ際に残った様々なわだかまりを綺麗に解消してくれる、シリーズ完結編でした。「おしごと」完結から約4年、漸く本当に見たかったエンディングが見れたといったところでしょうか。何も出来ないまま月島や舞に“置いていかれた”レレナが、本当の意味で彼らの死に向き合い、苦悶の末でそれらに背を向け、新たな仲間たちと共に歩き出す物語です。
個人的にはエピローグがやや尻切れトンボ気味に感じた事、前シリーズと比べてしまうと味方キャラの生き残り方がちょっぴりご都合展開入ってるのと、明らかにおかしいレベルで大活躍のたまさんが、正体明かした割りに何の伏線回収にもなってない気がするのがとても気になるのですが、とにかく過去を吹っ切れたレレナが自らの手で護りきった日常の中に回帰していく姿を見れただけで大満足です。本当にありがとうございました。というかもうとりあえず前シリーズ読んでると、全滅エンドにならなかっただけでも星5つつけてしまう…。
ただ、たまについては是非ともスピンオフでもう一度焦点を当ててほしいなあと思った。青磁への愛情だけでは説明できないなんか不思議パワーが働いていたとしか思えませんあの活躍っぷり。単に作者が好きすぎて補正入りまくっただけっていうオチじゃないですよね!?
「おしごと」シリーズのラストに納得がいかなかった人には是非とも読んでほしいシリーズ。
ただ、正直前作シリーズで悶々とした状態で4年近く放置された経験こそがこのエンディングのラストの評価を無条件に上げている事は否定できない。「ダブルブリッド完結」以上にこのシリーズが補完されるのは絶望的だと思ってたからなあ……。
コメント
電撃文庫・8月の感想2
■鈴木 鈴×片瀬 優『吸血鬼のひめごと? The Secret of the Wish』 ★★★☆☆
湯ヶ崎での生活を取り戻すため、舞はレレナの学校生活に入り込んで...
僕も同感です!
「おしごと」シリーズの終わり方が酷過ぎたので、たいしたエピローグでもないのに感動してしまいました。。。
レレナの純粋さや、強さがとても好きですね!