[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜 枯葉と出会ってから1週間後、彼女に誘われて「迷い家」へ再びやってきた景介はそこで型羽と名乗る一族の少女を紹介される。楽しいひと時を過ごした後、猜疑心の強い彼女に送られて自宅へと帰ろうとした矢先、繁栄派の少女達から襲撃を受けて…!? |
伝家の宝刀・「つうれん」を構える挿絵がオトコマエすぎて、心臓をばきゅんと撃ち抜かれた思いです。和服美人に日本刀という組み合わせは素晴らしい様式美だと思いますが、和服美人+チェーンソーという組み合わせのなんとも言えないアンバランスさにうっかり鼻血出そうです。素晴らしすぎる!!!
正直「つうれん」の超改造に度肝を抜かれてそれ以外の感想が色々と頭の中からぶっとんでいる状態なのですが、いなくなってしまった灰原吉乃を「もういない人」として忘れようとするのではなく、彼女を決して忘れず、彼女に恥じないように生きていこうとする二人の姿が印象的でした。「一生お前を(灰原と)比べ続けてやる」はまさに会心の一撃。決して身体能力的には強くない人間である景介だけど肝の据わり具合は一人前で、動けなくなってしまった枯葉を叱咤して立ち直らせる場面ではうっかりホレそうな勢いでした。
一方、彼らの知らない所で繁栄派は着々と動いている様子。行方のつかめない歩摘の行方や、ラストの依紗子と母親の意味ありげな会話も気になる。続巻が楽しみです。