[著]あかほりさとる [絵]ことぶきつかさ 悲しい別れを乗り越え、西安に到着した小樽たち。国家首席である王傭平に謁見して「ホスト・ローレライ」の場所を聞く予定だったのだが、王宮で小樽達を待ち受けていたのは大量のセイバー・“朱雀”だった!?ライム達と引き離され、地下に投獄された小樽はセラミックの仮面をかぶった謎の男と出会い… |
「たとえ記憶を消しても小樽を思う“心”までは消せはしない」という言葉通りの展開は非常に盛り上がるんだけど、どうせならもうちょっと各キャラが記憶を取り戻すまでに一波乱あってもよかったよなあ、とか思ったり。
しかし、対象が6人いる分、これ以上文章をかけるとテンポが悪くなりそう、というのはあるかも。別々の場所で次々に5人が言葉にできない想いに突き動かされて、小樽の元を目指すという展開はこの上もなく燃えるし、最後で満を持してライムが完全に記憶を取り戻す場面では挿絵効果もあって、思わずニヤリとしてしまう。短い分軽い気持ちで読めて、手に汗握って爽快に敵を倒してはいおしまい、という一連の動きはまさに「ライトノベル」らしい爽快感。
しかし軽すぎて特にこれ以上の感想が出てこないのもある意味「ライトノベル」としちゃー正しい形だよね!
バリバリにラノベ的王道展開だったこの巻の後書きが例の「アレ」だっていうのは、いろいろ象徴的だな?。