[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉 2週間の行方不明の罰として自宅謹慎を言い渡され、唯と大河には真実を問い詰められ……と散々なライコは《月》から呼び出され、勝利したフェーデの報酬として《魔法使い》の過去を彼女の象徴の力で見せてもらうことに。でも、《皇帝》と《魔法使い》の間にとある疑念を抱くライコは《魔法使い》が記憶を取り戻すことに一抹の不安を覚えていて… |
タロット側のお話も気になるんだけど、そろそろ唯と大河には何らかの形で報いてあげてほしいなあ…という気が序盤のお話でむくむくと。ここにきてもまだ適当なこと言って誤魔化そうとするのは、さすがに本気で心配している彼女たちに対して不誠実なように思える。唯みたいな子だったら「事件には巻き込まれているけど、事情は明かせない。これからもこんなことがあるかもしれないけど、心配しないでほしい」とかタロットの事以外は全部素直に打ち明けてしまった方がしこりが残らない気がするのですが。あと、前巻から気になってたんだけど、大河兄ってひょっとして未来n……ゲフンゲフン。
時間の制約から解き放たれているタロットたちの過去話は、様々な時間の人たちが入り乱れていてますます物語を読み解くのが難解に……《女帝》は?《女教皇》は??ライコはどうなっちゃうの?うーん……!?《太陽》の元協力者である彼女も今後物語にかかわってくるような展開になるのでしょうか。もう、続きが気になりすぎて仕方がない。
ラストで《月》がライコに思いを託す場面はただただ、切ないな。
彼女は何年も矛盾した2つの記憶を持ち続けたまま自分をだまし、せめぎあっていたのか……と思うと、胸が痛くなります。