機巧少女は傷つかない6 Facing “Crimson Red” | 今日もだらだら、読書日記。

機巧少女は傷つかない6 Facing "Crimson Red"

 

機巧魔術―それは魔術回路を内蔵する自動人形と、人形使いにより用いられる魔術。夏休みも既に半ばが過ぎ、夜会を勝ち抜くため“紅翼陣”体得の修行に励んでいた雷真は、硝子からとある人物の内偵を命じられる。その人物とは、四年前の前回夜会の勝者である、“迷宮の”魔王―グリゼルダ・ウェストン。学院から出られない夜々の代わりに、小紫とともにグリゼルダのもとに向かう雷真。すると、彼女は“紅翼陣”とそっくりな能力を持っていて…?「俺を弟子にしてくれ」「と…遠まわしの求婚?」「妙な自己完結をするな!」シンフォニック学園バトルアクション第6弾。 (「BOOK」データベースより)

 夜会の再開まで一ヶ月となった夏休みのある日、雷真は硝子に命じられて小紫とともに“魔王”の一人・グリゼルダの内偵をすることに。“紅翼陣”と似た能力“アリアドネの糸”を自在に扱う彼女の戦う姿を見た雷真は彼女への弟子入りを決意するのだが……というお話。

 夜会再開に向けた、続にいう「修行回」というやつなんだけど今までになく夜会に存在感あった気がする!これまでの夜会描写が薄すぎたせいもあり、意味ありげに出てきた50位の人が物凄い要らない子になってるのはちょっと本人は泣いていいと思う。あれだけかっこつけて出てきたけど凄さが全く伝わってこないよ!多分この巻、彼が出てこなくてもなんら問題なく進行したと思うんです……

 雷真を中心に、色々なキャラクターの成長が見て取れる巻でもありました。特にこれまで家族の仇を討とうと生き急いでばかりだった雷真が学園に戻って真っ先に言った言葉にはニヤニヤせざるをえなかった。自分のできることと出来ない事を見定めた上で、それでも今の自分の力で立ち向かおうとする姿が印象的。雷真と逢えない寂しさを押し隠して学園で素直に帰りを待つ夜々の姿も精神的な成長を伺わせて胸が熱くなる。

 圧倒的な力を持つ“魔王”達の戦いや新たな出会いと別れもとてもよかったですが、ラストの「夜会」で相変わらず喧々囂々しながら戦う雷真とロキの姿にニヤニヤが止まらなかったのは言うまでもない。これまで通りの仲悪さでありながら、もはや喧嘩してるどころかじゃれついてるようにしか見えないのは何故ですかもっとやれ!!ロキが味方に回ってくれる事を喜んじゃう雷真はすっかりロキと仲良しですよねわかります。

 シャルの腐ったツッコミに全面同意したい。

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