二学期がはじまって以降、ギクシャクしがちな奉仕部の面々。そんな中、雪乃と八幡は文化祭実行委員に任命されてしまう。更に、実行委員長に任命された八幡のクラスメイト・相模南が奉仕部に現れ、自分をサポートしてくれるように依頼する……。
メインの面々がギクシャクしてるせいか、海老名さんと三浦さんと川崎さんが可愛くて仕方ないのでなんとかしてください。海老名さんはこの手のラノベによくいる空気読めない痛々しい腐女子キャラと思わせておいて、必要なところでは空気読むし、決して痛い子ではないところが面白いと思う。そしてそんな彼女を適度にスルーしながら適度にストッパーになってる三浦さん、いいキャラだなあ。川崎さんはなんかもう全体的に可愛すぎてズルい。
雪乃の不器用な努力が全部裏目に出て、頑張れば頑張るほど歯車がずれていくのに凄くもだもだするんだけど、同時にこういう流れになってしまうのも物凄く納得できてしまって、二重の意味で胃が痛い。色々な意味で相模南が発端で、彼女が自らこの事態を引き寄せそして自爆したという感じが否めないんだけど、こうなるのも解ってしまうのが、なんだか。
どうにもならなくなった事態を見て、いつもの通り自分が「嫌われ役」になることで事態の解決を図る八幡。身内すらも誰も望まない方向でそれでも完膚なきまでに事態を解決してしまうのが今回ばかりはどうしようもなく危うく思えた。
葉山の思惑はどうあれ、八幡の思惑で2年F組という小さな世界の中で「正義のヒーローと悪役」という構図を演出する事になってしまった今回。確かにこれまでの巻とやってる事は同じなんだけど、今回ばかりは払った犠牲が大きい気がして次の巻どうなってしまうのかもう胃が痛むし不安で仕方ない。5巻最後でギクシャクしてしまった雪乃との関係が修復されたのが唯一の救いだけど、どうなってしまうのか……。
あと、八幡と葉山の互いを理解はしてるけど絶対に相容れない複雑な関係性が本当に凄かった。一見仲良さそうに見えるのに時折覗かせる双方の隔絶とか本当にたまらない。互いに相容れない関係でありながら、八幡は葉山がどう動くのかわかっててそれを信頼した上で行動してるし、葉山は葉山でその八幡の思惑を正確に理解しながらそのやりかたに怒りを覚えながらも事態を収めるために八幡の思惑に乗る。終盤の2人のやりとりが本当に卑怯だとおもいました。あと男同士の壁ドンいただきましたー!!!