外交のため中立国の神聖ハウゼル女王国に向かおうとしていたアイリーン達は海賊に襲われ、なぜか折り合いの悪い隣国・アシュメイル王国に連れ去られ、あろうことか聖王バアルの後宮に入れられてしまう。状況を打開しようと動き出した彼女の前に現れたのは、なぜか留守番をしてるはずのクロードで…。
今回は乙女ゲームの三作目の続編が舞台。『神の娘』と『神剣』を巡り、外国でアイリーンとリリアがまさかの共闘!!というお話。とにかく作中これっきりであろう二人の共闘展開がめちゃくちゃ楽しい!いちいちゲーム視点でツッコミを入れてくるリリアのツッコミに笑いつつ、クライマックスでの『聖剣の乙女』二人の戦いぶりににんまりしました。いやもうほんとこれさいこうでは……!?
今回はリリアが味方ということで、割とリリア側の人間の掘り下げが行われたのが楽しかった。セドリックは前巻ですっかりキャラクターを確立した感じあるけど、1巻から登場しているレギュラーなのに影が薄すぎたマーカスがついに「影の薄いキャラ」というキャラ付けをされてしまっているの笑うしか無い。なかなか恋路が進展しないレイチェル&セレナのそれぞれのお話も楽しかったけど、セドリックの話が出てくると若干いつもの調子が出てない感じのリリア可愛い。
それにしても、最後で色々爆弾振りまかれた感がすごくて、これも結構佳境に差し掛かってきた感じなのかな。リリアとアイリーンの聖剣の乙女コンビの活躍はめちゃくちゃ楽しかったけど、やっぱりエピローグを読むとリリアこそがラスボスの貫禄が凄い(というかこの作品の悪役は例によって初登場時ちょっとキャラ薄めであるのだけど……)ので次こそ決戦なのか。Web版はここが最新のようなので暫く時間かかりそうだけど、続きを読めるのが楽しみです。
それにしても、リリアの「クロードとアイリーンが一線越えられない理由はゲーム側に全年齢フィルタ装備されてるから説」がしっくりきすぎて困る。