大伝説の勇者の伝説4 虚々実々の大幻惑 | 今日もだらだら、読書日記。

大伝説の勇者の伝説4 虚々実々の大幻惑

 

侵略戦争を続けるガスターク王レファル。彼の心に秘められた決意とは──!?
人の命を喰らい力を発現する剣『グロウヴィル』に選ばれたエディア家に伝わる、お伽噺。それを語ってくれた父が、幼いレファルの誇りだった。強く、仲間を裏切らないガスタークの王。だから父との「狂ったグロウヴィルには、決して触れない」という約束を、守るつもりでいた。けれど、15歳になったレファルは思う。ストオルに故国を滅ぼされ、奴隷にされたこの3年。世界は願うほど、甘くも優しくもなくて。だったら──どんな力でも手に入れて、世界を変えるしかない。そしてレファルが『勇者王』と呼ばれるようになった世界で、運命の歯車は回り続ける──!

北大陸を統一したガスタークの王・レファルは中央大陸に侵攻。そのさなか、故国を侵略され奴隷となった過去と自分の血脈に受け継がれる『勇者』と呪われた剣の逸話を思い出す。その頃、ライナは意識を失い、ヴォイスの中に潜む『女神』と対峙していて……。

情報量が…情報量が多い!!

シオンやルシルやライナの中に『何』が居るのか、女神とは何なのか、更に彼らの裏に居る、メノリス大陸を裏から操る異形の正体、そしてライナの失われた記憶の全貌……シリーズをめぐる大きな謎が一気に明かされるシリーズ第よn情報量が多い!!3巻でライナが、そして今巻でシオンがそれぞれローランドでのありし日のなんでもない日常を代わる代わる回顧してるの本当にしんどいのですが、ヴォイスに反ローランド同盟軍のリーダーになれと打診されたライナが人物紹介のところで正式にレファル・シオンと並ぶ「3人目の王」として紹介されてるのがめちゃくちゃしんどい。ライナが3人目の王になるというのは無印最終巻のラストでも語られていた話ですが、前巻の展開を受けて正式に袂を分かってしまった感が強いのきついですね……。

これまで謎に包まれていたルシルが『何』であるのか、そしてシオンの方に現れた『女神』の正体にも驚かされました。ミルクのカリスマは一種の異能ではとか以前の感想で書いたことがありましたけどこれマジモンの異能じゃん……。そして自己申告によると特に特別な力も持っていないはずのルークが強すぎて無印時代は敵なしの化物だとおもっていたルシルが小物に見えてくるの笑う。2巻のルシルvsフロワード、3巻のクラウvsライナと来て今回のルークvsシオン・ルシルと、侵略戦争やってる傍らでローランド国内最強決定戦でもやってるんですか?バトルのインフレが凄い。

三人の「王」による中央大陸争奪戦のはじまり

今回わかった情報をまとめると、狂った女神の力を削ぐため、周辺国を征服して『ニンゲン』を『ニンゲンα』にしながら南大陸を併合し中央を目指すシオン、狂った女神と狂った勇者の支配を止めるため北大陸を飲み込み同じく中央へと進軍するレファル、女神やその黒幕の意向にとりあえず乗っかってシオン率いるローランドの対抗勢力としてまとまろうとしている一団の王に祭り上げられようとしているライナ、という認識でいいのかな。各勢力による中央大陸争奪戦の様相を見せてきた。

シオン達が中央大陸の最奥にたどり着くことで何が起きるのか、レファル側が南下してきているのもただシオンを止めるだけの目的ではなさそうな気がするし、なによりライナ達は今後どういうふうに動いていくのか。女神の思惑、ヴォイスの真意、ピア率いる『蒼の公主』とはどう絡んでいくのか……などなど、かなりの情報が明かされたもののまだまだどうなっていくのかは全然見えない。続きがどうなるのか、とても楽しみです。

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