大伝説の勇者の伝説3 青色吐息の大計画 | 今日もだらだら、読書日記。

大伝説の勇者の伝説3 青色吐息の大計画

 

もし、本当に自分がシオンの友達だと言いたいなら、ちゃんと戦わないとだめだ――!
「……おまえは、相当数の人間の命を背負ったって、わかってんだろうな?」クラウの言葉にライナは、面倒くさそうに笑って、肩をすくめた。ネルファの王族であり、友達でもあるトアレを救う。そのために合計8万の兵を相手に、クラウを――ローランドを巻き込み、ライナはある計画を立てた。人の命を背負うなんて正直、逃げたいなぁ、なんてライナは思う。怖くて、重くて、泣き出したくなるほど辛いなぁ。でも、もう、逃げるわけにはいかない。無気力男が本気で動く、ファンタジー・イノヴェーション第3弾!

ネルファに入ったライナ達は、トアレの捜索をキファに任せてクラウのいる最前線に乱入する。なんとかクラウを説き伏せて、トアレと合流し逃走した前王を探し出すための時間をかせぐことに成功……したと思いきや、シオンから帰ってきた返答は予想外のもので……。

この急展開がすごいネルファ王国編

ローランド脱出に2冊掛かったのでネルファ編も結構掛かるのだろうな、と構えてたら後半はもう怒涛の展開、急展開の連続で一気に物語が動いてしまった。いや、まさかネルファの滞在時間1巻に満たないとか想像してないじゃないですかやだー!!

クラウとの話合い、トアレとの合流で絶望的ではあるけれどなんとか希望の光が見えた……と思ったところから、シオンの返事が来てからの絶望的な展開の落差が凄い。というか無印の時はシオンが王になったあともローランドを牛耳る貴族達という明確な悪役がいたし、どんな胸糞な展開が始まっても良くも悪くも敵味方がはっきりしていたけれど、大伝になってからは見ている方向こそ違っても(南下してくるレファルを含めて)「みんなが笑って暮らせる世界」を作ろうとしてる同士のはずなのに、前王の時代よりも酷い殲滅戦やってるんだからやるせない。シオンからの「返事」、一考の余地があると本人が考えてるのにもかかわらずああいう返事をしてくるのって完全にライナとの関係を断ち切ろうとしてるよな……。

もうキファ参入で以前よりもやや比重の上がったラブコメ要素に癒やしを求めるしか無いんですけどそんな浮かれた展開も吹き飛ばしていく終盤の展開というかもう、ほんと、無印時代はあんなに最強キャラ感をだしていたフェリスさん大伝になってから何回死にかけてるんですか!?バトルのインフレが凄すぎるしキファの登場で結果としてライナとフェリスの愛が深まっちゃてる感がすごいのでキファは強く生きて欲しい。

最後の最後でまさかの短編側から知った顔登場!!で本来ならばテンションが上がる……はずのところなんですが、この絶望的な状況でギャグ担当だったキャラがこれまで通りのノリで出てくるのってこんなに薄ら寒いことない。純粋に怖い。そしてまた今回も続きが気になる引きで終わった!!

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