わたしの創った千年王国: 1 天才魔導師の自由気ままな転生無双譚 | 今日もだらだら、読書日記。

わたしの創った千年王国: 1 天才魔導師の自由気ままな転生無双譚

 

「来世は平凡に生きたいな……」邪竜を倒し、世界を救った大魔導師レティシアは、そう願いながら目を閉じた。彼女が命と引き換えに発動させた、千年続く結界を残して。残された仲間たちは嘆き悲しみ、その地に『千年王国』を建国した――。それから二百年後。レティシアが転生したのは、牢に幽閉されていた痩せっぽっちの少女だった! 「平凡じゃないどころか、真逆なんですけど!?」獣人に囚われ、虐げられていたことに怒り心頭! 神から与えられた魔導書と、規格外の魔力を取り戻したレティシアは今度こそは好きに生きようと決意するのだが……。邪竜も転生しているし、かつての仲間たちも長寿を得て生きているし、獣人たちはしつこく追いかけてくるし、まったく平凡にはならなくて!? チートな能力をひた隠す、大魔導師の世界ぶらり旅、堂々開幕!

その生命と引き換えに邪竜を封印して世界を救った大魔導師レティシア。「今度こそ平穏な人生を」と願って転生したはずなのに、転生後の世界では獣人に囚われ、虐げられ……平穏とは真逆の境遇に陥っていた!?

世界観の重さを吹き飛ばすようなパワフルな主人公が可愛い!

最高神の加護を受けて世界を救った大魔導師の生まれ変わりである主人公の少女レティシアと闇の女神の加護を受けていてかつて主人公に倒された邪竜の生まれ変わりである青年デューク、かつての生では殺し合ったふたりが再び出会い、今度こそ平穏な人生を歩もうとする物語。

お互いに記憶を取り戻すまでの境遇があまりにも重たすぎるんだけど、そんな重さを吹き飛ばすようなパワフルな主人公の生き様が気持ち良いし可愛い!作中では最強レベルの強さを持っている主人公コンビが、それぞれの事情から思うようにその力を全力では振るえない状態で窮地を脱していかなければいけない展開が面白かったです。しかしレティシアが力を十全に振るえない理由、おおよそ中間管理職とか社畜のそれなんだ……(世知辛い)。

パワフルで景気の良いレティシアに加えて、レティシアが使役する聖獣エアリスとデュークの犬猿の仲な掛け合いが彼女の道行きを賑やかに彩っていくのも大変楽しかった。デュークくん、どう考えても愛が重すぎると言うかヤンデレの萌芽を感じるのでその辺の舵取りを誤ると大変なことになりそうではあるんですけど……いやでもこのエアリスとの仲の良い(本人たちにそのつもりはない)掛け合いを見ているとなんとかなりそうな気がしてくるな。色々と危なっかしい感じはあるけど、生き生きと新生活を楽しんでる感じが伝わってくるのは良かったです。

物語としてはいろいろな意味で序章で終わってしまったというか、現状だと自分たちを苦しめてきた獣人達にざまぁする展開なのかそういうことは忘れて千年王国を舞台に正体を隠して普通だけど普通じゃないちょっと波乱万丈気味なスローライフ生活を送っていくのかもわからない感じなのでどう転がっていくのか気になる。タイトル通りの「無双」要素もまだちょっと萌芽が見え隠れしているだけという感じだし。どっこい生きてる前世での仲間達との関係性がどうなっていくのか、レティシアに執着する獣人の貴族・カシュとの関係性も含めてどうなっていくのかも含めてどうなっていくのか楽しみです(いやカシュに関しては公式のキャラ紹介にイラスト付きですら載せてもらえてないのをみると、色んな意味で今後の出番はお察し感もあるのですが……)。

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