葛原さんかっけー!!!!
佐渡と新潟の間にかけられた橋「越佐大橋」の間にあり、無法地帯と化している名も無い人工島にさまざまな理由でやってきた男達の物語。
なんか色々言いたいことはあれど、集約するとクライマックスの狗木・葛原・戌井の三つ巴がかっこよすぎるって一言に尽きる気がする。本人にそんな気はなくてもさまざまな人たちから『英雄』と呼ばれる男・葛原が本領発揮すぎてひたすら滾った。そしてエピローグの戌井&狗木がまたもう、挿絵の絶妙さも合わせて本当に堪らない!!「バッカーノ!」のクレア関連の話といい、「デュラララ!」2巻の静雄といい、成田さんはこういう「かっこいい男達」を描くのが本当に上手くて、物凄くごろごろします。
しかし、1巻を読む限り綺麗に終ってる感じがするけど残り4冊どうやって繋ぐんだろう。メイン3人のうち2人は最後で……だし、他の新キャラとか出して全く新しい話をやるわけじゃないよなあ……うーん。
とりあえず何も言わずに続き読んできます。
「うらら」一覧
頭蓋骨のホーリーグレイル
あまりにも更新ネタがないので再読本の感想でお茶を濁すの巻その1。「魔杯教団」という邪教組織に立ち向かう神父とその娘、そして魔杯教団によって幸せな日常を壊された少年・須賀弘人のお話。
初読時も「エロい」「グロい」のイメージしかなかったんだけど、読み直してみるとやっぱりエロくてグロかった。咲夜以外はメインキャラでも様々な意味で容赦なし。人もバンバン死ぬ。特に主人公の姉や同僚の少女が……のシーンはむせかえるような血臭がこちらにまで漂ってくるんじゃないかという凄まじさ。そして展開の容赦なさ。こんな可愛い子が、実は?みたいな展開の多いこと多い事。
一応1巻で一応の「解決」は見ているのですが、エピローグを読む限り全く解決してないんですよね。4巻で打ち切られてしまったのでその辺の伏線には殆ど触れられないまま終わってしまったのが残念。
あと、今回読み直してメインヒロイン(?)の少女・咲夜に関する描写が頑張りすぎてることに気づいて盛大に噴いた。他にも様々な女性キャラが登場するのですが、彼女の描写だけ異常に気合い入ってます。しかし、気合い入ってるだけあって咲夜は可愛い。本当に可愛い。
今月のまとめと読了記録[2010年4月分]
4月に読んだ本は5冊でした。再読含むと7冊。
すっかりラノベを定期的に読む癖そのものが抜けかけているというこの事実だよ……
あと、初読当初色々アレな感想を書いてしまっていた「扉の外」を再読してました。
当時は消化不良な部分やキャラクターに感情移入できない部分などが酷く気になってしまってかなり苦手に思えたのだけど、再読してみるととても面白い。しかしやっぱり3巻の終わり方は尻切れトンボの打ち切り臭が酷いので4巻が出ないものか……。
なお、すっかりご無沙汰している「今月のアクセスの多かった感想」ですがまさかのょぅι゛ょひめぱら無双でした。今月読んだ新刊は確かに「ひめぱら」「ミロク」「彩雲国」の三択だったのであれなのですが、想定外すぎる……。
2010年4月の読了記録
再読・マンガを含め全25冊。続きを読む
本日の騎士ミロク4
「だーかーらー!俺はジルサニアの騎士なんですってば!」「なんでジルサニアの騎士が竜に乗って来てんだよ!」「そ、それは俺がオウガンの出身だからで」「やっぱりオウガン人なんじゃないか!」だあああああっ!!剣バカの俺に、説明なんて求めんなッ!ジュジュを守って重傷を負ったトーラットを癒してもらうため、飛竜を駆り治癒魔法の発達したベト神聖国に飛んできた俺、ミロクとウサギのビスマルク隊長。でもいきなり不審者扱いされるわ、曲刀剣士ヴィジャにのされるわ、やけに色っぽいミーヤー姫に夜ばいをかけられるわ、案の定の大混乱。しかも翌朝大事件が勃発し!?何なのこの国、ジュジュ、俺、大人の段階上っちゃいそう。 (「BOOK」データベースより)
前巻ラストで重傷を負ったトーラットを治療するためベト国へやってきたミロク&ビスマルクが、守るべき王女の居ない異国でまたもや謎のトラブルに巻き込まれて……なベト国編・前編。
赤目隊の女子組が全員居残り……ということで、なんとも男子率の高いお話だったなあ。ミロクと似たような立ち位置に居るミーヤー姫の護衛の少年・ヴィジャやら、今回意外な活躍を見せるディアートなどなど、メイン以外でも男子の活躍が目立つ巻でした。そして田口作品ではきっと珍しい、女子向けサービスも……!!やべえミロク受に目覚めそうだった勘弁してくださいごめんもっとやって
多勢に無勢な状態でもニンジン1本で切り抜けちゃうミロクはやっぱり凄いんだけど、今回は守るべき王女と、そして本来の獲物がもてない状態で本気を出せずもどかしい展開が多め。次巻ではジュジュとミーヤーの前で思う存分本気を出すミロク&ヴィジャが見たいなあ。あと色々な意味でトリックスターとなりそうなディラートに期待、超期待。あとはっちゃけ度合いが今回もおかしいあとがき……次巻も楽しみにしてます!!正直3巻のBLミロクのインパクトには勝てませんが今回のも散々笑わせてもらいましたw
それにしてもディラートとヴィクトルの関係について詳しく、小10時間ほどkwsk。
ジュジュが同性愛説を揶揄した際のディラートの反応の仕方が正直かなりハンパなかったんですけど、いろいろな意味でカップリング的な期待をして良いのですか?
デュラララ!!×7
「僕は何もしてないよ。あれは、ダラーズみんなでやった事だから―」東京・池袋。この街の休日はまだ終わらない。臨也が何者かに刺された翌日、池袋には事件の傷痕が未だに生々しく残っていた。すれ違うことなく街を徘徊するクラスメイトの男女、弟に付きまとう女の動向を窺う姉、最強の男を殺すために強くなろうとする少女、兄のことなど気にせずひたすら無邪気な双子、今後の自分を憂い続けるロシア出身の女性、過去の未練にしがみつくヤクザな男、休日を満喫しようと旅行に出た闇医者、そして安心しきりの首なしライダーは―。さあ、みんな一緒に、デュラララ!!×7。 (「BOOK」データベースより)
病院で誰が襲撃してくれるかなとワクワクしている折原さんにうっかり萌えた……
プロローグで「!?」となっていたらエピローグで襲撃者が来てくれたことに大喜びするいざやさんに思わずキュンとなるなど。何この人残念すぎて180度回転して可愛い……。正直、臨也萌えがちっとも理解できなかったのですが(ただし4巻の一人鍋は除外する)、ちょっと分かる気がしてしまった自分が怖い。というかなんだろうね……きっとこの残念な方が素なんでしょうねこの人……(笑顔)
個人的にはエピローグで「襲撃者」の正体に気付いた臨也のよろこび具合ハンパなさすぎてとても満足したのですが、同時に、誰も来てくれなかった場合のパターンを物凄く見たかったです……。
というわけで、4巻に引き続き骨休め感が強い番外編集。恋に生きてるヤンデレ女子2人がガチンコ対決したり、平和島さんの周辺にフラグ乱立してたり、粟楠会の幹部・赤林の意外な過去話が明らかになったり……とそんな感じ。ヤンデレ女子対決にニヤニヤしたり、典型的な任侠の人である赤林の人柄に好感覚えたりしていましたが、正直プロローグの折原さんのワクワク具合を見てしまっていると、折原さんのことも忘れないであげてくださいって気分になる。特に平和島さんのフラグメイカー具合にはもうね……!!
しかし、何よりすごかったのはラストの新羅&セルティ。おまえら、どんだけラブラブになれば気が済むんだっ!?最早始終イチャついてるだけにしか思えない勢いに、散々悶える羽目になりました。やばい、この二人の破壊力、本当に巻をおうごとにやばい。セルティのデレ度が加速度的に上がっていくのがもうね!!!
もうおまえらとっとと籍入れちまえよ!!!(出来ません)
しかし、6巻がああいう終り方で切れてしまっているので8巻がどうなるのかが気になるなあ……今回はチョイ役での登場だった帝人にも何か思惑があるようだし、特に『ダラーズ』と言う組織が当初のものとは別のものへと変容しつつある気がして、それが物凄く気になります。
……ダラーズにしろブルースクウェアにしろ、うまいこと良い方向へ変わっていけばいいんだろうけど、一筋縄ではいかないんだろうなあ……。
H+P(6) —ひめぱら—
「魔女っ子の刑」をちゃんと外さず挿絵にしてくれてありがとうございます(挨拶)
というわけで、表紙的にトレクワーズの王女たちも一周したところで満を持してカルタギア帝国編……といっても基本、やってることはこれまでと同じで、色々な意味でどこまでも歪みないこのシリーズ。カリギュラ女帝とその仲間たちが仕掛けてくるお色気攻撃から恭太郎が逃げ惑うだけなのです、が……
うわょぅι゛ょやばい
トレクワーズの誇る第五よう……王女・メルルは幼女のくせに性の知識だけ無駄に豊富なギャップ萌えキャラ(?)ですが、小さなころから「女帝」としての生き方をたたきこまれ、子供らしい事・少女らしいことを何も知らずに育ってきたカリギュラが恭太郎と出会って少しずつ年相応の少女らしい感情に目覚めていく姿が本当に可愛い。恋人というよりも兄と妹のような温かい関係を少しずつ築いていく二人の姿に、胸があたたかくなりました。
毎回エスカレートしていって自分としては食傷気味だったエロ展開も今回はかなり控えめでほっとした。冒頭のやりとりにはドン引きしかけたけど、ちゃんと状況が説明されたらむしろニヤリとした。まだまだカルタギア帝国編は続きそうなので、次回も楽しみです。
……つか、カルタギア帝国側の様子がほほえましすぎて、もうずっとこっち居ればいいんじゃね、と思った……エリスは相変わらず健気ツンデレで可愛かったけど、合間に出てきたレイシア王女のアレでドン引きしてしまったから余計……。
生徒会の火種 碧陽学園生徒会黙示録3
「反吐が出る。生徒会がキライだ。碧陽学園が大キライだ」私立碧陽学園生徒会―そこは、美少女メンバー四人が集う楽園だが、その楽園が形成されるまでの道のりは、苦難に満ちていた。かつて、碧陽学園に存在した闇…金、権力、暴力を手に、すべてを覆いつくさんとする深い闇。それを打破した人物とは―!?たまにはシリアスもいいじゃない、ファンタジア文庫だもの。と、思いきや。デレないツンデレ・凶暴アイドル・微妙超能力者・BL美少年と行く、奇想天外ぶらり湯けむらない京都の旅(つまり修学旅行)も収録。そして、なぜ真冬は表紙でスク水なのか。夢か幻か読者サービスか、その謎に迫る!…ってことはいつも通りか。 (「BOOK」データベースより)
普段の本編とあまり変わらないお話+2年B組修学旅行話+碧陽学園の生徒会の選挙システム誕生秘話+αを収録した外伝シリーズ第三巻。
良くも悪くもいつも通りな短編についてはもう素直に楽しんだというか特に語る事はないのですが、やはり面白かったのは修学旅行と生徒会システム誕生秘話。修学旅行話はもう、巡の視点から見える杉崎の姿(※やや乙女フィルター装備)が可愛くて可愛くて、ニヤニヤが止まらなかった。そして杉崎はつくづく女殺しだ……普段の対同級生用のおちゃらけた態度とは逆の紳士的な杉崎だったら間違いなくモテモテだろうに。…まあ、なんていうか、普段の杉崎はわざとおちゃらけてフラグぶちこわしている印象すら受けるんだけど。
そして10年前の生徒会を、当時の生徒会役員の日記という形で描いた「始まる生徒会」
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なぜだ、なぜ女(←ネタバレ)なんだ!!!!!
いえ、知ってたんです。うっかり先に挿絵を見て気づいてたんです。でもその現実から目をそらしたくなるほど日記が……自分的に男子萌えだったから……畜生おおおおおおおお!!!!!!!!
希咲を取り合う二人をあわせた三角関係も激しく萌えだったんだけど、うっかり暇だったからカマクラ作っちゃうとか……なぜか読者想定して書かれてる日記とか……おもわせぶり全開なのにやる気ないとか………バレンタインでチョコいっぱいとか……おかえしとか……冷酷にみせかけてツンデレで独占欲丸出しな生徒会長とか……努力型のいい人で明らかに気のある親友とか……もう希咲、男でいいじゃないか。男でいいじゃないか。大事なことなので2回言いました。
とりあえず色々他にも面白かったポイントはあったのですが希咲が女だった(ネタバレ)という現実があまりにもつらかったので本日の感想はこの辺で終了したいと思います。
彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女
迫り来る蝗害の脅威に対して、縹家では秀麗が、王宮では旺季一派が大活躍。……前巻から引き続き、劉輝達の空気具合やばい。ストーリーもクライマックス目前だっていうのに、これでいいのか。唯一、楸瑛が結構出張ってましたがこの活躍も本線とは外れた部分というイメージが強かったなあ……
というよりも、「劉輝が王では、何故いけないのか」をしっかりと示されてしまったのが、そしてそれがあまりにも説得力のある理由でありすぎて辛いです。「好きな物のために王になる」ことが何故いけないのか、旺季が何のために王を目指しているのか。彼らを納得させる理由を見出そうにもさまざまな部分で手遅れ感が漂いすぎていてキツイ……。そして、そういう意味で官吏の違いを問うた時、秀麗って劉輝ではなく旺季側に近い人間なんですよね。……もうなんというか、読んでいる側まで劉輝もう王じゃなくてもいいんじゃねとか思ってしまうのです、が。
とりあえず縹家での騒動もひとだんらくし虻害への希望も見出せたのは最大の戦果でしたが、ここから王宮に戻る秀麗達を待ち構えているのは旺季不在の王宮、というこれまでに無く厳しい状況であるわけで……秀麗は戻ったら官吏ではなくなるわけだし、うーん、ていうか、旺季が担ぎ出してきそうな劉輝の対抗馬って……あれ?
これからどうなるんだろう、良い意味で先が見えない。続編が楽しみです。
それにしても、今回の旺季・孫陵王・凌晏樹のやりとりに萌えたのは私だけじゃないはず!
今月のまとめと読了記録[2010年3月分]
3月に読んだ本は7冊でした。
いよいよ3月に出た新刊を月内に1冊も崩せなかったという現実に打ち砕かれそう。
アクセス解析とかも引き続きバカテス無双だったので割愛。
2010年3月の読了記録
再読と漫画を含め、全25冊です。少ない……
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デュラララ!!×6
いろいろな人から噂で聞いていた「帝人、覚醒する」のまき。
ドタチンvs六条千景の爽やかバトル具合やら、人間超越しすぎ気味な静雄の大活躍やら新羅セルティカップルのニヤニヤなやりとりの裏で青葉や臨也の思惑に乗せられて追い詰められていく帝人が葛藤し、自らの無力さを自覚していく展開の容赦なさが凄い。味方であるセルティや杏里、静雄ですら彼を追い詰める材料となっていくのがとにかく容赦ない。特に、杏里については「彼女を守りたい」と思う気持ち故の焦燥・羨望だと思うと……なんともやりきれないものがある。
……しかし、噂の「覚醒帝人」はあまり自分好みの覚醒じゃなかった……なぁ。なんか皆私があそこがツボに来ると思ってたようなんですが。1巻のダラーズ集結的なかっこよさを期待していたので、どちらかというと正反対のベクトルな展開に引いたというのもあるけど。その後既に原作読まれてる方と少し語らせて貰って自分の考えを整理していたのですが(読了直後は自分の考えがまとめられない程度に衝撃受けてた)、やっぱりどんなにカッとなったとしても、その裏に彼なりの思惑があったとしても、最終的に背中を押したのは「杏里達を守れる自分で居たい」という気持ちが少なからずあったとしても、ブルースクエアの思惑にだけは一時的にでも乗って欲しくなかった(ネタバレ)んですよ…ね…あくまで「ダラーズのボス」として帝人が活躍するのを楽しみにしていたというか。6巻ラストの展開だけだとあまりにも彼の考えが見えてこなくて、かっこいいというよりも不気味に思えた。まだ純粋に悪意だけな折原臨也の方がわかりやすいというか、なんだかなあ。
でもそこに至るまでの展開はとにかく容赦なくて、とにかく凄くて……なんというか、衝撃だった。なんか、自分の期待していたのとは別の方向に物語が進んでしまったけど、そんなのどうでもよくなるくらい凄かった。読んだあと暫く考えがまとめられないくらいには、衝撃だった。とにかく「凄い」としか言いようがない。
……とりあえず、7巻以降で彼の意図が見えてくるのを楽しみにしてます。