うららの記事一覧 | ページ 185 | 今日もだらだら、読書日記。

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ラノリン杯に乗り遅れた件

2005年ラノリン杯(試験用)参加するの忘れてたorz
面白そうだな?と企画段階から見守ってきた企画だったのですが
時間のあるときにじっくりやろうと思ってそのまま忘れてた…

すっかり乗り遅れましたがとりあえず今更5作品紹介してみます。
一応インパクト強かった順。
いつでも時代と流行に乗り遅れる奴ですいません。
※なお、画像クリックでbk1の商品ページに、タイトルクリックで該当作品の感想に飛びます。



オンライン書店ビーケーワン:終わりのクロニクル 7終わりのクロニクル7(川上稔/電撃文庫)

1100ページという超ぶあつい内容にもかかわらず、
最初から最後まで中だるみせずに魅せてくれます。もう主人公達は勿論、敵キャラクター、名前のない脇役までとにかく、皆かっこよすぎ。
特に大城&Sf.コンビが最高です。あの二人の場面では涙が止まりませんでした。そして米国UCATの「俺達は世界を0.8秒も救える」は2005年最大の名台詞だとおもうよ!!



オンライン書店ビーケーワン:消閑の挑戦者 3消閑の挑戦者3 ロスト・エリュシオン (岩井恭平/角川スニーカー文庫)

ムシウタもそうですが、個性豊かなキャラクターが非常に好き。
今回は特にイズミのキャラが強烈。1巻がかなり綺麗にまとまっていたので1巻を読んだ時点では「続編なんて蛇足じゃないの?」って印象だったのですが3巻でうまい具合に話を大きくして、長編シリーズとしてもっていけたなあ、と感じます。

ムシウタと比べて圧倒的に刊行ペース遅いですが実はこちらの方が好きなのでじっくり続編を待ちたいです。



オンライン書店ビーケーワン:夜魔夜魔(甲田学人/メディアワークス)

これは正直「ライトノベル」の範疇に入らない気もするのですが…
「痛い」「怖い」「読後感最悪」という、非常に読む人を選ぶ話です。
電撃“文庫”でないからこそこういう話が出せたという感じで
Missing本編より色々な方向で破壊力があります。
甲田さんの作風が好きな方には必読の一冊です。
なお独断と偏見で一番怖かった話を選ぶならやっぱり断然「薄刃奇憚」。



オンライン書店ビーケーワン:ソウル・アンダーテイカーソウル・アンダーテイカー(中村恵里加/電撃文庫)

中村さん特有の語り口と独特なキャラクターにノックアウト。また、ダブルブリッドのときにも感じた破滅へと続いていきそうな一見平和な日常のアンバランス感が好きです。
とりあえず、作者さんが好きすぎで「読んで感じろ!」としかいえない(笑)



オンライン書店ビーケーワン:レジンキャストミルクレジンキャストミルク(藤原祐/電撃文庫)

上の4つは即決だったんだけど、最後の1つがあまり思いつかなくて…一番インパクト強かった作品を選んでみました。
とにかくほのぼの?であったかい日常パートと、ダークシリアス戦闘パートとの落差が激しくて良し。各キャラクターの壊れっぷりがまた良し。あえて言えば、この巻の時点では設定がわかりづらかったかな。



個人的に神作品が今年の1?2月に集中してたので7月頃に2006上半期でラノリン杯やってくれることを期待(笑)
あと、はてなのシステムは良くわからないので大きい事いえないけど、
誰がどの作品に投票したのかが判りやすいと良かったんじゃないかなと思います。
参加数が非常に多いので、お目当ての作品のコメントを書いてるのがどこのブログか判らないとつらい。(でもシステム的にやるのは難しいんだろうなあ…)

次回にも期待してます?。今度こそ参加するぞ!
主催者様お疲れ様でした!

自分メモ→主催さんの総評


奏(騒)楽都市OSAKA(下)

オンライン書店ビーケーワン:【ソウ】楽都市OSAKA 下【ソウ】楽都市OSAKA 下

発売:2002.4
発行:メディアワークス
[著]川上 稔 [絵]さとやす(TENKEY)
上巻からだいぶ間が開きましたが下巻の感想。

色々なところでも書かれているけど、物凄く文章のテンポがよくて今まで読んだ都市シリーズでは一番読みやすかったかも。また、舞台が日本というのもあって「終わりのクロニクル」知ってる人にはニヤリな単語(出雲社とか十拳とか…)もいくつか出てきたので、終わりのクロニクルからハマった人はとりあえず都市シリーズ入門でこれを読むと良いかも。

キャラクター的にはラストの結城・夕樹の激しいツンデレっぷりに萌え(笑)全く対照的な「想い」と「言葉」が同時に発言されてくるってシチュエーションは激しくツボでした。その言葉が徐々に一つになっていく所でノックアウト。

不満点を上げれば、妙子の名護屋弁が少々判りづらかったことくらいでしょうか。なんとなくその場のノリで適当に解釈しちゃってたけど中盤までわからなかった単語もしばしば。微妙なニュアンスが判らなくて戸惑う部分が少しありました。妙子というキャラクター自体は非常に好きだし、夕樹と和解する部分なんかは非常に燃えたのですが。

ところで、エロスとか増量らしい旧版の内容が激しく気になりますw


撲殺天使ドクロちゃんです

オンライン書店ビーケーワン:撲殺天使ドクロちゃんです撲殺天使ドクロちゃんです

[著]おかゆ まさき、高橋 弥七郎、築地 俊彦、鎌池 和馬、ハセガワ ケイスケ、谷川 流、水島 努、成田 良悟、時雨沢 恵一
[絵]とりしも、CLAMP、いとう のいぢ、駒都 えーじ、渡辺 明夫、しゃあ、若月 神無、氷川 へきる
どうしてこんなところにいるんですかCLAMP先生。
絵柄が明らかに一人だけ浮いてて素敵ですCLAMP先生。

電撃の人気作家さんを中心に全員で「撲殺天使ドクロちゃん」を書いたトリビュートノベル。前後の文章を予め原作のおかゆさんが考えて、その間を埋めると言う形なんで、前後の文章を8回読むのは正直微妙だったのですが逆に何の縛りもなくドクロちゃんのアンソロ小説を書きました、というより全然良いですね。各作家さんの味が出ていて面白かったです。

しかし「ドクロちゃん」のあの畳み掛けるような主人公の地文は、原作を読んだ時から鎌池さんに似てるな?とおもってたけど、鎌池バージョンに関しては桜君の中に上条当麻が降霊してしまったようにしか見えない(しかも全く違和感がないw)

あと、ハセガワさんがこんな時でもいつものノリで素敵すぎです。
読んだ時暫くどうリアクションすればいいのか悩みましたから!!
原作を知っててあれ読むとある意味最大のギャグだと思います。

そして谷川さんと水島監督と時雨沢さんはギリギリの線走りすぎ(笑)
ブ△ーポップはとにかく小○館とディ■ニーは危険だからーーーっ!?
前者2人のところは電車の中で噴出しかけ
時雨沢さんの部分は電車の中では読めませんでした

他の作者さんも各人のキャラが上手く出てる感じで普通に面白かった。
企画物としては評判の悪い富士見の「小説やろうぜ!」よりよかったのでは?
ハセガワさんの浮き上がりっぷりもあの中に入るとある意味新鮮です。
時雨沢さん、全くの別シリーズであのノリギャグ小説を書いて欲しい(笑)「学園キノ」楽しみです。


レジンキャストミルク4

オンライン書店ビーケーワン:レジンキャストミルク 4レジンキャストミルク 4

発売:2006.6
発行:メディアワークス
[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜
見事に四方八方塞がりのまま終わった前巻ですが、今回では主人公を立ち直らせて以降はすっかり快進撃が続きます。ほのぼの×ダークといいつつも何気にやってることは王道展開で非常に好感触です。打ちのめされた主人公が成長して帰ってくるなんてもろに王道!!

しかし3巻で明かされた硝子の戦う理由、そして4巻で明らかになった密の覚悟などが非常にかっこいいのに対して晶はやってることが王道すぎて逆に目だってない感じが。出番の少ない里緒の台詞の方が印象深いのはなぜなのでしょう…。

今回は前巻からの予告通りに君子と蜜の過去話がメインな訳ですが、姉属性萌えとして殊子に激しく萌えました。犬猿の仲の義姉妹だけど、実は予想以上にお互いのことを気に入っているというところが非常に良いです。しかもそれが好きという感情ではなく否定的な感情を持ったが故の執着というところがまた。

ストーリー自体は主人公達が一回り成長して第一部終了という感じでしょうか。今後がますます楽しみです!
最後のきみちゃんの台詞に泣かされてしまいました。


撲殺天使ドクロちゃん

オンライン書店ビーケーワン:撲殺天使ドクロちゃん撲殺天使ドクロちゃん

発売:2003.6
発行:メディアワークス
[著]おかゆ まさき [絵]とりしも
posted with 簡単リンクくん at 2006. 6. 9
トリビュート本の為にとりあえず1冊だけ購入しちゃいました。

某アニメイトで同人誌を物色していた所、延々と流れてくるぴぴるぴるぴるぴぴるぴ?♪の音楽が耳から離れなくなってしまったという恐ろしい思い出を持つドクロちゃんです。

……

なんというか、とても暖かい気持ちになれるお話です。脳味噌が。

岡田あーみんが今のご時世に何をトチ狂ったか萌え漫画家として復活し、うっかり描いてしまった漫画を劣化小説にしたらこんなカンジかもしれません。いえ、ギャグが面白いといいたいわけではなく。嫌いなノリではないですが、ギャグマンガをそのまま小説にしてしまったような印象です。あかほりさとるや「乙女塾」が更にあざとくなったというか。

しかしこれがアニメ化したってどんな風にアニメ化したのか気になるところ。ゲーム版が旧CERO指定で18歳以上推奨になっていた理由がようやくわかりました(現在は確かD指定まで下がっていたと思いますが…)

個人的には、会話文に誰がしゃべったか注釈をつけなければいけないような小説は小説じゃないと言いたい。以前読んだ「ハルヒ」とおなじく、あんまり小説向けな作品ではない印象を受けました。

日常生活に疲れたら読むといいかもしれない
でもこれを今後定価で購入しようという気分にはあまりなれない。
そんなかんじ。


制覇するフィロソフィア

オンライン書店ビーケーワン:制覇するフィロソフィア制覇するフィロソフィア

発売:2006.5
発行:集英社
[著]定金 伸治 [絵]エナミ カツミ
総評:友情・努力・勝利(・パンチラ/大嘘)

性的特徴を失った漢(…と書いて「女」と読む)達が「帝塾」なる学校に集って自らの“哲”をもってひたすらバトルをするお話です。言葉が力になったり薀蓄が長いあたりは「終わりのクロニクル」に通じるところがあるかも。(どちらも薀蓄を適当に読み飛ばしてもあまり問題とか、その辺も似てる)

とりあえず良い意味で「馬鹿」な小説です。
今の小・中学生が読んだらついていけないノリかもしれませんが、「友情・努力・勝利」な熱血漫画が好きだった世代にはかなりたまらない小説だといえましょう。
ギャグというかバカ。ちなみに「?塾」とかドキッ!女だらけの女子高バトル!とか全く傾向は違うものの同文庫の某乙女塾を思い出すんですが、スーパーダッシュ文庫はこんな小説ばっかりなんですか?(多分違う)

個人的には「殆どの女性が性的特徴を既に失っている」という、おそらくはこの世界観で一番異質的な設定がイマイチ目だって無かったなというか、その辺がもうちょっと前半でアピールされていれば後半のネタバレ部分がもう少し面白くなったんじゃないかなと思いますが。挿絵の関係で仕方なかった…というか意図的にわざと目立たせてないんだと思うんですけど、単に胸が無いとかいう表現も晒しで隠してるとかそういうイメージで受け取っていたので驚いたというよりも「え?そんな設定になってたの??」という感じが強かった。

とりあえず、ぐだぐだいうより読んで感じろ!!な小説です。燃える展開が好きなかたは是非どうぞー。


レジンキャストミルク3

[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜

姫島姫の身体を固定剤にして現れた“無限回廊”。その中に自らの親友である姫の意識が生きているということを晶に告げられず、思考回路に不全を生じさせる硝子。硝子の友人・君島直子や“壊れた万華鏡”舞鶴蜜を巻き込んで事態は最悪の展開に。
 

…というか、2巻から見事に主人公の思惑が裏目に出まくりですね。「こうなったら嫌だよなぁ」とおもった方向にストーリーがズンズン進んでいくのはある意味流石という感じです。虚軸になってしまった某クラスメイトの狂気も必見(ありがちではあるけど、王道なだけに痛々しいんだよなあ…)

ある意味一番強烈だったのがゲストキャラ?の担任の先生かも。
ノリ的には「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」の先生に近いんだけど、その正義感が裏目に出てしまった最たる例というか…いつでも「友情・努力・勝利」で切り抜けられるもんじゃないというのが痛烈に痛い。少し考えればわかるはずの結果すら見えない盲目ぶりはもう見ていて不快にすらなりました。
“行き過ぎた正義は悪である”っていう言葉がぴったり来ますね。(しかしこれ、どの作品のセリフだっけ?)

どろどろに鬱でシリアスでダークなストーリーが連発する中、それでも時々しっかりと甘いほのぼのコメディが入ってくるのがまた上手いです。大体こういう小説って話がシリアスになればなるほど、シリアスの比重が多くなってコメディ色が薄くなるものですが、このシリーズは短いながらもほのぼのパートのインパクトが強いのでほのぼのとダークのシリアスが絶妙に感じます。

酒に酔った舞鶴のツンデレ発言連発に大爆笑。(作者さん狙ってる?(笑))
そしてカラー口絵漫画にも大爆笑(プリンの国って…!!)
カラー口絵で漸くなんとなーくだけど虚軸について理解した私でありましたorz

しかしこれ、2巻がみつからなかった関係で4巻発売直前に読むことになって正解だったかも。発売日直後に3巻読んでたら続きが気になってしょうがない1ヶ月を送るところでした。
というわけで、4巻に期待!!


レジンキャストミルク2

オンライン書店ビーケーワン:レジンキャストミルク 2レジンキャストミルク 2

発売:2006.1
発行:メディアワークス
[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜
序盤の“ほのぼのパート”で色々と癒されていると、後半のどろどろのダークパートで痛い目をみる「レジンキャストミルク」の第二段。
全体的に考えるとほのぼのとした日常生活のパートは本当に最初のちょっとしたところしかないはずなのに妙にそちらが印象に残っており、当事者でもないのに彼らが2巻開始当初での関係には戻れないんだなあ、と思うと無性に悲しくなります。
いやもう、カラー口絵のかしまし4人組のやりとりとか覚えてたりすると、マジで欝ですね…。

特に姫島姫がいなくなってグループのバランスが崩れ、彼女の代わりを務めようとする硝子を八重が諭すシーンなんか秀逸かと。
他人が全く同じ台詞・同じ行動をとっても、その人じゃないと務まらないポジションってありますよね。人の真似をすれば良いもんじゃないっていうか。逆にそういった本来直すことの出来ないはずのバランスまでも違和感がないように修正を行ってしまえるペイントマーカーってものの存在がそら恐ろしく感じました。

しかし、前巻に引き続き戦闘シーンがかっこいい。特に里緒のマジ切れモード萌え(笑)主人公達の台詞は前巻よりもソフトになってましたね(やはり「レ●プして」はマズかったんでしょうか…)


タクティカル・ジャッジメント 逆転のトリック・スター!

オンライン書店ビーケーワン:タクティカル・ジャッジメントタクティカル・ジャッジメント

発売:2003.1
発行:富士見書房
[著]師走 トオル [絵]緋呂河 とも
人気法廷ゲーム「逆転裁判」に毒味を与えて小説にしたような印象の小説。後半のどうにもならない状態からの逆転劇はまさに逆転裁判をそのまま文章にしたような感じでテンポも良く、面白かったです。

普通の推理モノ小説のように犯人探しがメインではなく、“無罪を勝ち取る”ということが主目的というだけでこんなに印象変わるんだなあ。
また、陪審員制度や予備審問を導入した近未来日本の法廷が舞台という設定なので法廷の空気を自分達に向けることもポイント。
法律の穴を縫ったスレスレの切り抜けなどは手に汗握りつつ見守ってしまいました。近所のバアチャンだの友人だのが次々弁護するところとか最高w
あと探偵の影野氏とか、あの年でバリバリの共産主義者な皐月がなかなか良い味出してます(笑)

この陪審員の制度は現在日本でも「裁判員制度」が施行されるのされないので話題になってますが、そのへんのメリット・デメリットも結構判りやすく解説されていたのでこれを機会に手を出してみては?


バイトでウィザード 唱えよ安らぎの歌、と星は輝いた

オンライン書店ビーケーワン:バイトでウィザードバイトでウィザード

発売:2006.6
発行:角川書店
[著]椎野 美由貴 [絵]原田 たけひと
「バイトでウィザード」シリーズ、とりあえずここで一区切りでしょうか?
(※あとがきを読む限り長編は最後かとおもったのですが良く見ると特に「最終巻」という表記はないようなので、“最終刊”という表記は訂正しました。でも終了っぽい気がするんだけども。)

この作品に関しては中盤から色々と痛いラストを想像していただけに、最後に本当に僅かですが希望を残した終わり方になってくれて本当に良かった。正直普通に考えて残り3ヶ月程度で何とかできるようなモノではないけれど、明確なバッドエンドで終わるよりは救いが持てたかなと思います。考えると「スパイラル?推理の絆?」の最終回が割合こんな感じでしたね。

ただ、未消化な部分が多くてそのへんが納得いかないかも。
特に王道好きとしては結局色々想定外な事態があったにせよ家長の思惑とおりの結果に終わってしまったことが残念でなりません。あと最後まで伏線らしきものを匂わせつつただそれだけだった深蓮寺加奈とか、中盤は結構深いところまで関わってきたのに最後までなんだかんだいいつつ蚊帳の外だった風紀委員とか。なんというか、伏線を匂わせておいて結局何もしなかった部分が多い気がします。

せめてあと1巻くらい使って、外伝という形でも何でもいいからその辺を消化してくれればいう事無しなんですけど…。