H+P(1) —ひめぱら— | 今日もだらだら、読書日記。

H+P(1) —ひめぱら—

[著]風見 周 [絵]ひなた 睦月

魔法の力で諸外国の脅威から守られていたトレクワーズ王国は未曽有の危機にあった。病に倒れた女王の位を5人娘たちが継ぎ、王国の危機を救うためには強い魔力を持つ『お世継ぎ』を持つことが必要条件となる。ところが「王仕さま」として選ばれ、異世界から召喚された高校生・神来恭太郎はものすごいカタブツで…!?
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風見周さんの新シリーズその2。なぜか異世界のお姫様5人姉妹とお世継ぎを作らなきゃいけなくなったカタブツ少年のお話。ツンデレ長女、おっとりエロな次女・天然タカビー三女、自虐系ドジっ子な四女、大胆幼女な末っ子ととりあえず人気のありそうなヒロインをまとめて取り揃えてみましたという感じが素敵。ちょっとエッチなギャグコメです。

いやー、なんていうか、ほんとバカだなーこの人たち(爽)最近流行の、一連の「バカ小説」とは違う方向でオバカなお話で、気も張らずに軽く読める感じが素敵。エロコメといっても描写が行き過ぎてないのも個人的には好印象。つか、女の身としてこれ以上の表現描写があったら“ギャグ”として受け取れないだろうなぁ…そういう意味でこの描写表現はいろいろな意味でギリギリだと思う。

良い意味でも悪い意味でも90年代のあかほり作品(「MAZE」とか「爆れつ」とか「セイバーマリオネットJ」あたり)を彷彿させる、ちょっぴりお下品でテンション高くてちょっぴりバトルもあるよ!なラブコメで、とても面白かったです。ヒロイン的にはタカビーなのに超初心な三女様がお気に入り。そして戦線からは一歩外れた感じの四女様にヤンデレフラグが立ってる気がするのにもちょっぴり期待。正直「エロコメ」と聞いてジャンル的にほとんど期待してなかったんですが、ヒロインに露骨な狙いすぎ臭と前作ヒロイン臭を感じてしまった「女帝・龍鳳院麟音の初恋」よりも素直に楽しめたかも。こちらはバトル要素もあるみたいなんで、ぜひとも適度にシリアスバトル展開も加えつつ、頑張ってほしいです。

…しかし、個人的に「殺×愛?きるらぶ?」がドツボだった私としては、2本も同時に新シリーズ始めるなら1本くらい旧シリーズ路線で行ってくれれば良かったのに、と呟かざるをえないです。10月に一迅社文庫でもう一本新作の予定があるらしい?ので、そちらに期待するか。
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コメント

  1. くら より:

    作者の名前が、見た事あるなぁと思ったら、ラッシュ・くら
    っしゅ・トレスパスの作者かwあれはとても面白かったなぁ
    そういえば、昔の富士見ファンタジア長編小説大賞は好きな
    作品が多かったなぁ、友井町バスターズや榊一郎のドラゴン
    ズ・ウィルなど、この作品も面白そうなので買って見る事に
    します。「殺×愛?きるらぶ?」は積んだままですけどねー
    ……だって新刊の方につい目が移っちゃうんだよ(´A`)

  2. うらら より:

    すいません、富士見ファンタジアは「スレイヤーズ!」から入ってその後も暫くはアニメ化作品を総浚いという感じだったので、昔の大賞作品はあまり詳しくなかったりします^^; 榊一郎は「スクラップド・プリンセス」とか好きでしたねー。

    「殺×愛」は「ラッシュ・くらっしゅ?」や「ひめぱら」とは相当毛色が違う感じですが、個人的には大好きな作品なので手が空いた時にでも是非ー。ちょっとスロースターター(4巻くらいから本領発揮)な部分は否めませんが。