[著]白瀬 修 [絵]ヤス
彼方の前から姿を消したモエル。探しに行こうとする彼方だが、思わぬ人物からそれをモエル自身が望んでいないと告げられ、思い悩む。一方、事態を知った留真、依、いいんちょ、エフェクトはそれぞれの思いを抱き、行動を開始する… | |
かなたん、
ついにレベルアップ!のシリーズ第七弾。やっぱり魔法少女はレベルアップしたらコスチュームチェンジが基本だよね!というか王道まっただ中の魔法少女モノになってて、凄く面白かった!!このシリーズ、やっぱり変に萌えを狙うより王道一直線な熱血バトルやってくれたほうが全然楽しい。
とにかく、お約束全開な展開が楽しい。仲間の一人が主人公の安全と引き換えに逃げ出してきた相手の所に自ら戻るとか、日常パートでラスボスとニアミスとか、戦うことに迷った主人公を見た仲間達が主人公抜きで敵の本拠地に乗り込んで窮地に陥るとか。敵の本拠地戦では主人公を前に進ませる為に仲間が一人ずつ途中に現れた敵とタイマン張っていく、というのが基本だよね!!モエルとエフェクトと魔法少女達がどれだけ彼方を仲間として信頼しているかも凄く伝わってきて、本当に読んでいて楽しかった。
そしてこれまでずっと彼方の弱点として言われてきた「性別が女でない故に魔力の制御ができない」という部分を、こういう風に補うとは!もう女体化しか打開策がないのかとヒヤヒヤしていたので、本当に安心したよ。ただ、個人的にはちょっと新しくなったコスチュームの変更点が分かりづらかったかなあと。杖以外の描写を完全にヤスさんの挿絵に頼ってしまっているのは流石にズルいかと(「え?これってどこが変わったの?」って地の文を2回くらい読み返しちゃったよ!地文の描写的には何も変わってないじゃん!)。そしてその挿絵もちょっとどこが変わったのかわかり辛い…
とりあえず今回のお話でモエルの秘密と留真達が所属する(していた?)組織に関する謎とかはひと段落ついた訳ですが、ここにきて白姫一家に関する謎が深まった感じ。何か秘密がありそうな此方母さんが今後どのように動くのか、今後の展開がとても楽しみです。
余談ですが、同時発売されたすえみつぢっかさんによる漫画版がものすごく面白いです。基本的には原作の内容をそのままなぞっているだけなのですが、バトルシーンも気合入ってるし、個人的には彼方がちゃんと可愛いけど「少年」として描かれていることがすごくポイント高い。
言葉にするのは難しいのですが細かい表情とか体つきとかが、ちゃんと「男の子」なんだよなー。原作の彼方も好きなんだけど、全体的に「男の子である必要性」が低いことが最大の不満点だったので。
特に
変身シーンの変態的なアングルには本気で感動した!
これは良い変態マンガ!!(※褒めてます)