| 9S 2
発売:2004.1 発行:メディアワークス 葉山 透〔著〕 |
このシリーズ、作品を読ませる力が強いです。それだけ作品に引き込まれるというか。
なんか、気がついたら最後まで読んでたよ、みたいな感じに。
電撃の作品って全体的にグロい話が多いと思うんですがこの作品の怖さはバトロワ的怖さっぽい感じ。
閉鎖空間で殺人鬼と一緒に閉じ込められて皆がバタバタ死んでいく系なんですね。
主人公もヒロインも絶大な力を持っているのにそれを普段から使えない状況にあり、
それによって敵とのバトルに緊張感があるってのが面白いと思います。
しっかし、前回もそうだったけどラスボスはしつこいね…ゴキブリもびっくりのしつこさだね…。
…今回、基本的にかなり面白かったんですけどオチがあまりにも不可解のような。
いやさ、何の説明も無いのに電磁波を斬れ!!とか言われて
それで本当に斬っちゃって、終わったらもう読者に説明無しってなんですか?(汗)
次の巻で説明するんだろうな、とか思ってもあまりにも展開がむちゃくちゃすぎ…。
人間はどんなに極限状態に陥ってもそんなもを斬ろうとは思わないし、斬れといわれて本当に斬ったりしません。
いくら主人公二人が普通の人間と定義するには微妙な範疇に居ると言っても
一応私たちは読むとき、主人公に感情移入しながら読んでるわけで…。
何の予備知識もなしにそういう展開になられると読者置いてきぼりになっちゃう感が否めないんだよなあ。
SFにありがちな「明らかに普通出来ない行為」っていうのは
私たちが理解できなくてもとりあえず何らかの解説を入れるからこそ
それなりにリアリティが出てくるるんじゃないかと思うんですよ。
二重人格ネタは大好きです(もういい)
新キャラの金髪兄ちゃんが成長した
某豆錬金術師に見えてしょうがありませんでした。
服も赤だし…。