6月・7月原稿に追われすぎてて月初恒例のまとめ記事作れなかったので
超今更読書メーターのログだけ一応。
続きを読む
▼ 最近の記事
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! Fandisc
? 都築さんマジ一級フラグ建築士!!! /
ギャルゲーのヒロイン達を現実世界に「投影」してしまった主人公・都築武紀と彼の呼び出したヒロイン達+αが織り成すラブコメ、今回は物語の隙間の物語を集めた短編集。ヒロイン達のたわいも無いお喋りという形で過去のエピソードを語るという形式なのですが、全体的にシリアス度の高い本編よりもお色気メインのちょっとエッチなエピソードが多くて軽く楽しめる感じ。特に春海と夏海メインの短編は某富士見のお色気ラノベを思い出させるギリギリ具合。
しかし、武紀がフラグ建築しすぎでやばい。本編を読む限り落ちてるのはゆうき除くヒロイン4人にせいぜい高橋愛子くらいだと思っていたらそれどころじゃなかった!!むしろ落ちてない女子キャラいないんじゃないの位のいきおいでほとんどよりどりみどり状態だった!!高橋愛子さんのデレはまだしも、よもやのゆうきデレに噴いた。本当にびっくりした。こいつ、こんなにジゴロなキャラだったっけ……?
個人的に一番好きなのは咲と愛子の友情が描かれる「いつか花咲く、愛もある」とラストの「攻略仕様のアンチノミー」。前者はとにかく不器用な愛子さんが可愛くて可愛くて!!愛子好きなら必読の一編。攻略仕様の?は、エターナルイノセンスをプレイした武紀が当時攻略した順番を知りたいとヒロイン達が言い出すお話なんですが、すっかりヘソを曲げたヒロイン達のご機嫌を取る為に武紀がエターナルイノセンスのゲーム内でヒロイン達を攻略した際に言う主人公のセリフをヒロイン達に言う…という話なのですが、歯の浮くセリフに舞い上がるヒロイン達の姿が可愛かった。そしてゲーム内のセリフ覚えすぎな武紀さんマジパネエっす。
「投影前」のゆうきに関しては、このまま本編とは関係ない扱いでスルーされるのかな、と思っていたんだけど最後を読む限り今後の本編で触れてきそうな感じ。個人的には「実は投影前は男だった説」を推したいんだけどそうじゃなくても何かひと波乱ありそうな予感。次巻が楽しみです。
STEINS;GATE─シュタインズゲート─ 円環連鎖のウロボロス(1)
秋葉原の地を舞台に、狂気のマッドサイエンティスト「鳳凰院凶真」…を自称する厨二病大学生、岡部倫太郎の時空を超えた物語が始まる。過去に送信できる「Dメール」が引き起こす、原作ゲームと似て非なる世界線の目撃者となれ!―ああ、すべては「運命石の扉」の選択のままに。―エル・プサイ・コングルゥ―。発売以来、絶賛と熱狂をもって迎えられた想定科学ADV『STEINS;GATE』が小説として再臨。(「BOOK」データベースより)
Xbox360で発売されたADV「シュタインズゲート」のノベライズ。原作はクリア(というか実績1つ除いてコンプ)済み。
原作の展開に忠実なノベライズ、かとおもって読んでいったら少しずつ行動によって引き起こされる「結果」が変わっていって、その違和感にゾクゾクする。最初は小さな違和感だったのが段々大きくなっていって……フェイリスがDメールを送るくだりでは予想外の展開に呆然とした。
基本の展開は原作に忠実にChapter6の途中のあそこまでなのでPC版を買うかどうか悩んでいる人はとりあえずこれを買って気になったらノベライズ後半を待ちながらPC版をプレイするのもアリかも。フラグをじっくり立てていって、お膳立ては整ったさあフラグ回収するぞ!とトリガーを引いた瞬間に終るようなものなので多分これ、原作未読で読んだら居ても立ってもいられなくなりますよね…ニヤニヤ。
同時に、前半でたてられたフラグの内容が結構変えられているので当然解決法も変わってくるはずで……原作プレイ済の人でも(帰結する場所は見えていても)先が見えないという展開がニクイ。ちょっと分厚い上に序盤は大体原作と同じ展開なのでハードル高いかもしれませんが、原作プレイ済の人でも新しい気持ちで楽しめる内容になってますので、オススメ。
しかし「知りすぎた」のメールはやっぱり添付画像がないとインパクト薄くなるなあ……。
バカとテストと召喚獣8
「ま、こうなったからには仕方がないか……。雄二、今だけは協力してあげるよ」
「ぬかせ。王様(キング)に協力するのは歩兵(ポーン)の義務だろうが」
ずっと悪友のターン!!!!!!!!!!!!
姫路さんと明久のドキドキ同棲生活……とか思っていたらどうしてこうなった……どうしてこうなった!!同棲の話を隠そうとしているうちに噂が噂を、誤解が誤解を呼び……更に試召戦争と同性愛疑惑と足の引っ張り合いの結果めでたく手と手を堅い手錠で結ばれた僕らの悪友コンビがFクラス(異端審問会)+αを相手にガチバトルを繰り広げるという……なんだこれ!なんだこれ!!どうしてこうなった!!
もちろん姫路さんと明久の甘酸っぱく初々しい同棲生活もやばいのですが、一緒に逃げる羽目になった雄二と明久が奏でる不協和音と、そんな二人の目的が一致した瞬間に発揮されるうってかわった以心伝心具合。そしてナチュラルストレートなツーカー具合がやばすぎました。2巻・6巻・7巻のような王道燃え展開でなかったですが、良い意味で二人の「悪友」ぶりが強調された話ではなかったかなあと。もうわたくし、玉野さんと優子さんといっしょに二人の仲をいつまでも見守りたい所存であります。
それ以外では久しぶりの暴力っぷりを存分に発揮する美波の大活躍にもニヤニヤしましたが、今回誰よりも凄かったのがサブキャラ昇格の玉野さん……淑女ヒロインの姫路さんを軽々と飛び越える淑女という名の変態ぶりに噴き出しました。優子さんとはまた別の、オープンポジションな腐女子キャラではないかという予想は以前からあったのですが、ここまでオープンに淑女っぷりを発揮されると……なんていうか……すごいな……。
久しぶりに最初から最後までバカばっかりな展開だったせいもあり、最後の姫路さんと玲のやりとりがたまらなかったです。自らの身を顧みずに暴走してしまう明久を心配する姫路さんと、同じように心配に思いながらも明久のまっすぐな所を尊重してあげようとする玲の「姉」としての想いに胸が熱くなりました。
ひとつ積極的になった姫路さんの行動が、次巻以降また波乱を呼びそうな予感。いつぞやのインタビューで提示された「本編10巻で一区切り」説を信じるなら物語もそろそろ終盤だと思われるので、明久を巡る恋の鞘当てもそろそろ決着してしまうのか?(バカテスだったらどっちつかずな終り方でも美味しい気がしますが…)
さりげなく裏で暗躍する3年生の姿も気になるところ。次巻が本当に楽しみです。
H+P(7) —ひめぱら—
カルタギア帝国に捕らわれたままの神来恭太郎の下には、大量のプレゼントが山積みになっていた。彼をすっかり気に入った幼女帝・カリギュラが、プレゼント攻勢に出ていたのだ。しかも…。「さあ、きょーたろ!受け取るがいいのだーっ!」彼の目の前には、チビっこい身体にピンク色のリボンを巻いただけの、ハダカのカリギュラが!?どうやらプレゼント攻勢の最終手段!“私自身がプレゼントよ”作戦に出たらしい!!一方、カリギュラの魔法攻撃によって小さくなったユフィナたちは、恭太郎がいた頃の楽しいお世継ぎづくりの日々を回想する―。妄想爆発なハーレム・ライフは、心も身体も休まらない感じです。 (「BOOK」データベースより)
回想形式で語られる短編集………だと……!?
今回もカタルギア帝国でのうれしはずかし微笑ましいやりとりが描かれるのかと思ったらトレクワーズでのエロコメに逆戻りしていた……お城に眠る様々な魔法のアイテムをめぐって毎度毎度ちょっぴり(?)えっちなハプニングが連発します。一応区分的には「短編集」ですが内容的にはほぼいつも通り。いつも……通りです……。
良くも悪くも「いつも通り」なんだけど、6巻でのカリギュラ王女と恭太郎のやりとりが自分的にツボすぎただけに、そっちを期待しまくっていただけにものすごいしょんぼりした自分が居る……どうせ展開的には近いうちに恭太郎がトレクワーズに奪還されていつも通りのエロコメ展開に戻るんでしょうから、もう1冊くらいカリギュラ王女との心温まるやりとりに焦点を充ててもいいんですよ!?いえ、前巻がこのシリーズ的には異色だったことはなんとなくわかりますが……。
次巻で話が動きそうな気配なので、次巻以降に期待かなあ……正直トレクワーズでのエロいやりとりをそろそろ楽しめなくなってきた自分が居るので、最後まで読むかどうかは次巻の展開如何かなあと思わなくもなかったりも……。
本日の騎士ミロク5
4巻から続くペド編の完結編。
うーん、先月末に出た「魔王城」の方が猛烈に面白かったので比べてしまうのかもしれないけど、なんか盛り上がりに欠けるなあ。面白くないわけではないんだけど、今回は物語の焦点が完全にミロク&ジュジュではなくてミーヤー&ヴィジャに寄ってしまったからだろうか……ミーヤーの「種」の加護を受けたヴィジャが強かった分、主人公であるはずのミロク達が完全に脇役になってしまった印象を受けました。なんか今回のミロク、ヴィジャの後ろでドヤ顔してそうなイメージがあるんだよね……
他にも敵の作り出した「ゾンビ」達の扱いや末路とか、なんか全体的に「らしくない」というか、ちぐはぐな印象を受けてしまった。前巻のラストから胸のすくようなミロクの大活躍を期待してしまっていたせいもあるけど、ちょっと全体的に残念な感じでした。
しかし新たな赤目隊のメンバーとなったディアートはとても美味しいキャラだなあ。悪態をつきながらさらっと隊長の無茶振りをこなしていく姿にニヤニヤします。「なんでもこなす」赤目隊の個々の役割分担の話とかもとても面白かったです。
2010年上半期ライトノベルサイト杯投票します。
ラノサイ杯に投票します。既存:新規で6:4です。
今期はとにかく読了数が少なかったのと、新シリーズ開拓が少なかったのでこんな形になりました。
しかし5/10がファミ通文庫って……なんというファミ通無双……
■ 2010年上半期ライトノベルサイト杯 開催のお知らせ(平和の温故知新さん)
↑詳しいルールや投票の仕方等はこちらから↑
タイトル横の「感想」リンクをクリックで当サイト内の感想ページに、書影クリックでAmazonの商品ページに飛びます。
また、基本的にオススメ度の高い順に並んでいます。
既存と新規部門で記述方法が若干違うのは、空色パンデミックが発掘できなかった仕様です。
既存部門
■ 魔王城4限目(⇒感想) 7月に完結した「魔王城」シリーズの4巻目。最終巻も物凄く面白かったけど、面白さに拍車がかかったのはこの4巻からだったように思えます。魔人の子供たちの為に自ら「魔王」となる事を決意した普通の人間・エイゴと、彼を慕う心優しき魔人の子供たちの姿に胸が熱くなった。ストーリー展開も素晴らしいんだけど、エイゴと子供たちが「人間」達に立ち向かう事を決めた時の挿絵がまた素晴らしくて……文句なしに今期イチオシのシリーズでした。超オススメ!! 「お前たちを迷わせる余計な罪は、すべて俺が引き受ける」 【10上期ラノベ投票/既存/9784047263161】 |
■ ラ・のべつまくなし2 ブンガクくんと腐たご星(⇒感想) 2010年上半期の個人的床掃除部門大賞。カタブツの文学青年・ブンガク君とイマドキ腐女子な明日葉の初々しく可愛らしいお付き合いの様子もさることながら、ブンガク君の親友であり編集者志望の圭介の間に存在する親友関係がヤバイ超やばい。明日葉じゃなくてもカップリング萌えしたくなるってものです。ラノベ作家を主題にした作品といっても至極正当派なラブコメとして仕上がっていて、少女小説好きな女の子にもオススメしたい一作です。 だから、謝ります。 この心に渦巻く欲望で、あなたもすこしだけ……汚させてください 【10上期ラノベ投票/既存/9784094511901】 |
■ ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!4・5(⇒感想:Disc4/Disc5) 「もしもギャルゲーのヒロイン達が現実世界に現れちゃったら?」なシリーズ4作目。3巻がちょっと……で暫く積んでいたのですが、それを後悔するほど4巻目が面白かった!!「エターナルイノセンス」の本来の主人公・正樹の登場をきっかけにこれまで全然焦点の当たってこなかった男子キャラたちに一気に焦点が当たるようになり、(個人的に)物凄く面白くなってきました。とりあえず敬遠してた女性ラノベ読みの皆さんはなんとかして3巻までを乗り越えて4巻読むべき。正樹と武紀の友情具合にキュンキュンしようぜ!!! すでに存在しない 【10上期ラノベ投票/既存/9784047262881】 |
■ バカとテストと召喚獣7.5(⇒感想) アニメ化ひゃっほう!で今年半分私を思う存分転がしてくれたバカテス短編集3冊目。姫路さんの 「俺も知り合ったばかりで、まだあまりよくわかっていないんだが??あのバカ、結構面白いやつかもしれないぞ」 【10上期ラノベ投票/既存/9784047263130】 |
■ 魔王様げ?む!2回戦(⇒感想) 魔王の力で女の子にされ、魔王城のメイドとして働く羽目になってしまった元勇者・レモンと女の子にひたすら目が無い魔王・ディンゴと魔王城のメイドの皆さんが巻き起こすコメディ。とにかく美少女に対して歪みないディンゴと、かつての不遇な境遇も相俟って少しずつ周囲に感化されてしまう自分を自覚しながらもどうしても「元・男」としての自分を見失えないレモンの絶妙なボーダー具合がとても好きです。変態として歪み無いのに時々イケメン具合を発揮するディンゴは反則だ!!あと可愛いのにちゃんと男捨ててないレモンとのやりとりが微妙に時々BLっぽくて萌える!! 「ああ、存分に後悔させてくれ。…………やれるものならな」 【10上期ラノベ投票/既存/9784059035459】 |
■ GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン3上(⇒感想) ぶあついせいでどんどん他人に薦めづらくなっていく「境ホラ」シリーズ3巻上。ページ数も酷いけど、とにかくどこまでもどこまでも増えていくキャラのインフレが快感になってきたらあなたも今日から川上信者!!すいません私そこまで悟りきれてません!!3上はトーリの私物整理の一幕とか義経可愛いよ義経とかストーカー眼鏡最高とか色々大ボリュームな1冊でしたが、やはり誰がなんといおうと最大のインパクトは終盤の全裸対決であろうと。何気にP.A.ODA男子萌えとカーチャン無双が著しかった3中も凄かったですが、とりあえず全裸対決のカオスっぷりに勝るインパクトはございません。このインパクトだけで1票入れるよ私!! 「言っておくが、全裸ネタは朕のものだ。??何故なら朕は、“太陽王”だからね」 【10上期ラノベ投票/既存/9784048686006】 |
次点:「いつか天魔の黒ウサギ 紅月光の生徒会室1」「レイセン File1:巫女とヒキコと闇少女」
最後までツンデレを取るか、全裸を取るかの争いでした。レイセンは新規扱いだったら入れたかな…。
新規部門
■ 空色パンデミック(⇒感想) 「空想病」という病気を患う少女と普通の少年が出会うボーイミーツガール。何の力も持たない少女のいたいけな『空想』が世界の全てを書き換えて行く後半以降の展開がとにかく凄かった。現実が侵食されていく様、どこから空想でどこまでが現実なのか揺らいでいく感覚が凄かったです。そして最終ページが本編。 【10上期ラノベ投票/新規/9784047262874】 |
■ 東京レイヴンズ(⇒感想) 陰陽師とその子孫たちが活躍する「現代」を舞台にした陰陽ファンタジー。現代異能バトルものな一面も十分面白かったのですが、やはりなんといっても面白かったのが主人公・春虎を取り巻く人間関係。特に悪友である冬児との以心伝心な関係にニヤニヤが止まりませんでした!!物語自体ははじまったばかり、という印象なので2巻以降が楽しみ。 【10上期ラノベ投票/新規/9784829135198】 |
■ ココロコネクト ヒトランダム(⇒感想) 仲良し5人組が頻繁にお互いの身体と人格が入れ替わってしまうようになって……というお話。事件の大元を解決するでもなく、5人がお互いに持つ「悩み」を根っこから解決してしまうでもなく、それでも5人がそれぞれの悩みや欠点を受け入れてちょっとだけ前に進んで終る……という感じがとてもよかったです。そして主人公は一級フラグ建築士。 【10上期ラノベ投票/新規/9784047262904】 |
■ はるかかなたの年代記 双貌のスヴァローグ(⇒感想) ひょんなことから自分の身体にもう1人の人格<チョールト>を宿す事になってしまった少年が元に戻る方法を模索して国際教育機関に入り込み、そこで出会った人々と少しずつ成長していく…というお話。ユウとチョールトの2人で1人の関係も、天才型のカティア&努力型のアレットという対象的な二人のヒロイン級の少女たちとの関係も物凄く魅力的でした。個人的には、次巻では男友達であるクリスとの関係をもうちょっとクローズアップしてくれたら大喜びです。是非お願いします。 【10上期ラノベ投票/新規/9784086305549】 |
次点:「B.A.D.1」
こっちは「はるかかなた?」と「B.A.D.」の争いでした。BADはどちらかというと次巻への期待面という意味が強かったのではるかかなた?で。
今年のファミ通文庫新人作品はどれも強烈で、甲乙つけがたかったです……
フルメタル・パニック!12 ずっと、スタンド・バイ・ミー(下)
大きな犠牲を出しながら、ついに飛び立ったフル装備の“レーバテイン”と相良宗介。強力な敵の迎撃部隊を突破し、かなめが待つメリダ島最深部へ着実に近づいていた。だが、新兵器を装備したレナードが駈る“ベリアル”が出現。切り札の“妖精の羽”も破壊されピンチに陥る。一方、核ミサイルの発射を防ぐため、宗介たちとは別行動をとるマオとクルーゾーも、絶望的な状況に陥っていた。全面核戦争による世界滅亡のカウントダウンが始まる中、彼らに起死回生の秘策はあるのか!?そして宗介とかなめが交わした、あの日の約束は永遠に成就しないのか!?SFミリタリーアクションの金字塔ついに完結。(「BOOK」データベースより)
完結編。なんかもう色々な意味で感無量すぎて、逆に言葉が出てこない……
前巻から引き続く死亡フラグの連続、絶望的な状況の中で宗介の放った言葉がなんとか“千鳥かなめ”を呼び覚まして、彼女が立ち上がってから一気に事態が好転していくのが凄かった。あの人の復活とか、既に予定調和っていうくらいにしっかりとフラグ立てされていたけど、王道すぎるけどやっぱりあの場面で出てくるのは反則……!なんだけどその後かわいそうなくらいケチョンケチョンにされるさまが酷い、とかあんな状態で「俺……帰ったら秋葉原でアニメ翻訳家になるんだ……」と逆死亡フラグを立てるクルーゾーさんとか、別の意味でも最高すぎましたww
何より、「あったかもしれない未来」での宗介とかなめのやりとりと、死の淵に立たされた宗介が見た、ミラからの「映像」の破壊力は半端なかったです。どっちもボロ泣きした。確かにかなめの能力を使えば宗介は戦争なんか知らない、日本の一高校生だったかもしれなくて、でもそれは「かなめが好きな」宗介ではなくて……半ばそういう選択肢を選ぶのではないかと思ってはいたけど、実際にああやって具体的なビジョンとして示されてしまうと二重の意味で心が痛い。最後の最後で1人の「人間」となったアルの行動にも胸が熱くなりました。
宗介とレナードのやりとりも良かったなあ。これだけのかかわりを持ちながら「好敵手」にすらなれなかった二人。どんな事があっても、憎む事も好む事も出来なかった相手。ある意味、あそこでレナードがああやって死んだのは必然だったと思うんです。宗介自身が殺しても、宗介が彼を見逃す形になってもいけなかった。最後まで無関係と無関心のまま対峙してきたレナードと宗介にはぴったりの結末だったのではないかと。
色々と時間は掛かってしまったけど、もう取り戻せない物も沢山あったけどかつて宗介が「連れ戻す」と誓った場所で、かつてかなめと約束した事を果たした二人と、それを見守るクラスメイトたちの姿が熱すぎて。最後の見開きの挿絵が素晴らしすぎて。もうなんか本当に、暫く何も言葉が出てこないくらいの脱力感があった。ああ、終ってしまったんだなあ、と。本当に凄い物語だったと思います。
あと1冊くらい短編集が出るみたいなので、そちらも楽しみです。
↓以下、大変どうでも良い妄想
《では逃げ終わったら、車にでも積んでください。車種はトランザムを希望します》
? ト ラ ン ザ ム !!! /
最後のアルのユーモアに大爆笑したwwwwwなんというガンダムOOwwwwwそういえばレーヴァテインのメカデザインってダブルオーのガンダムをデザインした人と同一なんでしたっけ?
つまりフルメタ世界のウン十年後だかウン百年後がガンダムOOの世界で、オーライザー=アルなんですねわかります。刹那が終盤でブワーッと展開させていた謎フィールドはTAROSが作り出したウィスパード空間ということで!!
…あれ?なんか上手いこと道理が通っちゃうぞ…?
※複数の方より「元ネタは『ナイトライダー』(80年代の海外ドラマ)ではないか」というご指摘をいただきました。
元ネタを確認した限り確かにそちらのほうが元ネタとして正しそうな気がします。
該当部分は削除……しようかともおもったのですが、一応「本を読み終わった直後の感想」ということで、このままにして残して置きます。
ラ・のべつまくなし2 ブンガクくんと腐たご星
子供時代のトラウマから「二次元絵を3秒以上見つめると気絶してしまう」という筋金入りの二次元アレルギーで文豪を夢見るラノベ作家と腐女子の女の子の繰り広げるラブコメディ第2巻。
ラノベはイラストと文章の二人三脚だよね、というお話。二次元アレルギーの関係でどうしても学が目を向けられなかった部分、というのはあるのでしょうが「ラノベ」をやる時点で避けては通れない部分ですよね。なんだかんだ言いながらも、『かみたまっ』を良くする為一生懸命な海の言動にニヤニヤしてしまいました。特に新キャラのデザインに対する海と学のやりとりは興味深かったなぁ……「売れるものを作る」為に妥協しなきゃいけない部分もある、っていうのは商業で創作をしてみないとわからない視点なんだろうなぁ、とか思いました。
ラストで海&陸が学の書いた小説を読む場面が本当に楽しそうで、凄くニヤニヤした。ていうか普通にこれ読みたいんですけど!!学の書く小説って普通に男子が良い悪友関係っぽくてとても気になる。元の作風はどうなんだかわからないけど、ラストの展開なんか完全にヒロインと主人公の親友のダブルヒロインになってますよね!!
しかし本編以上に学&圭介の親友関係と学×明日葉のほの甘恋愛模様やべえええええええええ!!!!!お互いの才能をお互いの居ない所で惚気あう学と圭介の言動にニヤニヤし、学と明日葉の初々しいやりとりの数々にゴロゴロ転がった。もうなんだこれ、男女カプ的にも男子の友情的にもやばい。学と圭介やなにやらで腐女子妄想して転がってしまう明日葉はもう色々と仕方ないと思うんですこれ目の前で展開されたら私だったら空気読まずに転がるわ!!!1巻でもかなりラブ度高いシリーズではあったのですが、2巻に来て一気に糖度が上がった気がします。数ある床掃除系少女小説群とも立派に張り合える程度の糖度やばい。
特に、クライマックスの学と明日葉のやりとりと、学のセリフがとても好きだ。カタブツな学が言うからこそ、その言葉の内容とのギャップに萌えます。本当にこのセリフはやばい。超やばい。
だから、謝ります。
この心に渦巻く欲望で、あなたもすこしだけ……汚させてください
あと1冊で完結とのことですが、二人の恋愛模様がどうなっていくのか、どんなお話が展開されるのか、とても楽しみです。
B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる
異能を持った女の子が悪意を持ってふしぎ事件を解決……する振りして事件を(依頼者的に)BADエンドのほうに誘発します。ショートショート形式です。出てくるキャラほぼ全員狂ってます。そして狂気な兄妹に総愛されな主人公(←某Twitterで書いた解説が気に入ったのでそのままコピペしたの図)
そんなわけで、異能の少女ととある事件をきっかけにその助手となった少年が怪異事件と出会っていくお話。残酷で醜悪だけど、切なく美しい作風は電撃文庫の「Missing」シリーズを思い出すなあ。醜悪なものをここまで醜悪に描けるのは凄いと思う。甲田作品と並ぶ食事中に読んではいけないラノベ認定したいところ。
それにしても、主人公である小田桐の愛されっぷりは色々な意味で凄い!もうこの話、ミステリアスファンタジーとか醜悪とか残酷とかおいておいて異能兄妹に小田桐が取り合われる話って言っちゃっていいと思うのです。妹のあざかの方は半分小田桐が己の内に孕んだ異能に対しての興味という一面が強いと思うのですが、兄のあさとはどんだけ小田桐好きなんだ。
2巻、3巻ともっと凄い事になるらしい(色々な意味で)ので、続きがとても楽しみです。
それであさと+雄介×小田桐の女性向けR18な同人誌はまだですか?(最低の〆め)