| [著]紅玉 いづき [絵]岩城 拓郎 長いこと争いを続けてきたフェルビエ族とミルデ族。死の病に瀕した両族の族長達は、戦いに終止符を打つためにそれぞれの子供達を召し合わせる事を約束する。そして父の跡を継いだフェルビエ族の女族長・アルテシアは結婚の儀を執り行うため、2人の従者を従えミルデ族の若き族長・オウガの元にやってくるが… | ![]() |
メインの4人よりも、物語の途中で語られるアルテシアの叔母・ロージアの物語が鮮烈な印象を残しました。言葉通り“愛する人を喰らってしまうような恋心”に痺れる。しかしその分、メインである筈のアルテシア達の物語がちょっと物足りない…。特にアルテシアについてはそれまでの恋や愛とは無縁の孤高な少女というイメージが強すぎたので、彼女が恋心を思い出す場面はもうちょっと言葉を尽くしてほしかったかなあ、と。ルイの心の動きなんかは結構印象的なんですが。
でも真っ白い雪原に佇む少女、村の地下で“永遠生”を送る故人達、そしてロージアの結末など、物凄く印象的なシーンが多く、やはりこの人の作品は素敵だなあと思ってしまいました。「ミミズク」を読んだ際に「ラノベらしくない」と表現したけど、なんていうか良くも悪くも読者に一切“媚びない”作風というか、穢してはいけないような雰囲気があるというか、その辺が他のラノベとは一線を画しているというか…なんか流行とかに流されることなくどんな時でも等しく楽しめるみたいな雰囲気がある気がする。
とにかく「ミミズクと夜の王」「MAMA」がツボに入った人なら絶対に楽しめるであろう一作、非常に面白かったです。次回作も期待してます!













