サージャント・グリズリー | 今日もだらだら、読書日記。

サージャント・グリズリー

[著]彩峰 優 [絵]bomi

上級生から虐められ、クラスの中では空気な少年・玖流玖準のクラスにやってきた転校生“グリズリー・軍曹”。なぜか頭にクマの被りものを着け、軍服姿の軍曹をクラスメイトたちは“クールでかっこいい美少女”などと言う。厄介ごとに関わるのはゴメンだと思っていた準だが、何故か軍曹と友達になることになってしまって…?!
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えーと……なんていうか……久しぶりに地雷を踏んでしまった……。
えーとですね、序盤でグリズリー軍曹が主人公とドタバタな学園生活をおくりはじめた位の頃は、フルメタ短編の男女逆転したようなノリで結構面白くて、結構期待してたんですよ。

しかしこの後、なんで途中から学園はなれてハードなシリアスになるの?!
いらないよ!!後半のシリアスまとめていらないよ!!!
なんか読んでいても全く情景が頭に浮かばない、面白くないバトルシーンの連続に辟易していたら、その場で思いついて付け加えたようないらない設定がバンバン現れて、読者置いてきぼりのまま終了。それまでただのネクラで内気な少年かとおもわれていた主人公が突如としてギャルゲーオタであるらしいことが発覚したり、主人公が突然大財閥の御曹司であることが明らかになったり、伏線らしい設定に心を躍らせるとなんらフォローがないまま話が終わってしまったり……。

これが序盤の「不条理系ギャグ小説」のまま進んでくれたらある程度設定に穴があったり、突然知らない設定が当たり前のように出てきてもその手のギャグなんだとおもって納得がいくのですが、後半は完全にシリアス。しかもなぜか結構欝展開。

後半みたいな裏社会で活躍する荒くれ者たちのバトルを描きたいならヒロインを着ぐるみにする必要はどこにもなかった。後半で軍曹が主人公をヒロイン的な意味で恋する乙女的に心配する描写があるのですが、所詮、グラフィックがハイイログマであることだよとか考えるとなんかイマイチ、グっときません。主人公にも全く見せ場が無く、とりあえず駄目人間であるというところばかりが目に付きます。ラストではちょっとだけかっこいいところを見せてくれますがそれ以前が駄目人間過ぎて相殺しきれてません。というか、未だにあのラストの行動はそれまでの主人公の行動からするとありえなさすぎて、主人公が英霊か何かに精神を乗っ取られて起こした行動かなにかなのではないかと疑ってしまう自分が居ます。

あと、なんで主人公はエピローグで両親に勘当されるんだ?
なんとなく想像つかなくもないけど、一応助けてあげたのに随分冷たい両親だよね?母親の方は結構まともな親っぽい描写があるのに……いや、もういい……何もかもがどうでもいい……。

前半のパートがそれなりに面白かっただけに、ガッカリも大きかったです。前半のノリのままバトル分なしのドタバタラブコメにしてしまえばまだそれなりに面白かっただろうに。(それでも1?2月にまとめて発売となったギャグコメ系ラノベのレベルが全面的に高すぎたので評価されるかどうかは微妙だと思いますが…)

なんか物語の構成自体、狙ってこういうシュールな作風にしたというよりは、作者がその場の勢いのまま、思うが侭に自分の書きたいものを書きたいまま後のことなど何も考えずに書いて、駆け抜けていったという印象を受けます。きっと作者は一瞬の風になって、天高く吹き上がっていったのではないでしょうか。

……ごめん、もうむり。
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コメント

  1. nanomugen より:

    お久しぶりです
    無事受験も合格し「とらドラ!」買いました♪

    まだ読んでないんですが楽しみっす

  2. うらら より:

    nanomugenさん、お久しぶりです?。
    受験終了&「とらドラ!」購入おめでとうございます!
    4月までゆっくりと楽しい読書ライフを満喫してくださいませ!