[著]氷室 冴子 [絵]後藤 星 帥の宮の言葉が端を発した高彬のヤキモチやら何やらで何かと心落ち着かない瑠璃姫の元に、居候中の煌姫から「守弥と共謀して高彬を誘惑した事がある」という衝撃の告白が!事の次第を問い詰めようと守弥を呼びつけたら、そこに小太刀を構えた高彬が飛び込んできて…!? |
この巻の見どころはやはり高彬ご乱心と煌姫の本性暴露としか言いようが。っていうか高彬さん、いくらこの時代では合法だからって小太刀持って乗り込んでくるのは!むしろ更に恐ろしいのはその「ご乱心後」。周囲の外聞もどこ吹く風で「これで瑠璃姫に近寄ろうとする奴の風よけになる」とか言ってる姿には思わず寒気が……これなんてヤンデレ。高彬には一途であるようにと念押ししつつも自分は他の男どもにグラグラしまくる瑠璃姫を見ていると、高彬の憤りもなんだか判らなくもないのですけど。敵である帥の宮が美形だとわかった途端のあの態度の変わりようとか見てたらなあ…
一方、波風台風立ちまくりの高彬・瑠璃姫夫妻を尻目に本心カミングアウトして絶好調な煌姫。恋仇の瑠璃姫に一泡吹かせ、さんざん言いたい放題言いまくった挙句に、瑠璃姫と利害が一致したらあっさり寝返り(?)してしまう豪胆っぷり。ちょっと変わりモノではあるものの、よい意味で移り気でドライな平安時代の貴族の女性そのままのキャラクターというか、そんな感じがします。ていうか守弥とのやりとりが本当に好きなのですが。煌姫はマジで守弥とくっつけばいいとおもう。
次回はついに帥の宮との対決編?なんでもいいけど、そろそろ高彬を安心させてやってほしいとか思う今日この頃です…(また小太刀もって飛び込んできたら今度こそしゃれにならない予感!)