魔王2099 2.電脳魔導都市・秋葉原 | 今日もだらだら、読書日記。

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魔王2099 2.電脳魔導都市・秋葉原

 

伝説の魔王――奇怪なる進化を極めた“秋葉原”に君臨する!
秋葉原市。革新的な発展を続ける“電気街”と古き伝統を重んじる“魔法街”が対立構造を呈する未来都市に、魔王・ベルトールは降臨した……超名門学園への留学生として。新たな舞台を駆ける、未来の魔王譚第二幕!

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裏切り者・マルキュスの脅威を排除した魔王ベルトールは、いまだ消息不明の六魔侯を探すため、彼らの居場所を示す財宝『魔侯録』を探すことに。秋葉原市の魔法学園地下にある宝物庫にそれが保管されていると知り、高橋・マキナと共に留学生として学園に潜り込むが、宝物庫の封印を解くためには秋葉原市を統べる御三家が持つ秘宝・王徴(レガリア)が必要で……?

「魔法」と「科学」が対立する街・秋葉原

相変わらず近未来SFとファンタジーが融合したような世界観が面白い。新宿は文字通り魔法と科学が融合した混沌の街であったけど、今回は魔法学園を中心にしてファンタジー世界の古き伝統を重んじる“魔法街”、現代日本の秋葉原の趣きを色濃く残す革新的な“電気街”という正反対の特徴を持つエリアが対立を続ける街。描写としてはあまり多くないですが、昼の魔法学園パートと放課後の電気街での散策パートのギャップがとても楽しかった。

そんな中で焦点が当たるのが秋葉原の「御三家」の一角・レイナード家の当主の少女山田・レイナード=緋月。様々な事情から学園内で孤立し、自分自身も周囲の人間に対して壁を作っていた彼女がいろいろな意味で破天荒で内部の慣習にとらわれないベルトール達に少しずつ心を許していく姿が可愛かったです。また、そんな彼女を受け止める魔王のカリスマ性がまた凄く良いんだよな。緋月の一件もそうですが、生徒たちが人質に取られた一件を収めたときの手口が実に最高。緋月への発言を巡って一度は決闘までした男・アルバートとのやりとりが個人的に好きすぎるんですが、一度は完璧に自分を負かした相手に絶対に失敗できない場面であんな形で声をかけられたらそりゃアルバートだって惚れちゃうよなあ(惚れたとはいってない)

物語の最後に緋月が選んだ道は自らが預かった街からの逃避、両親や大切な人たちを手に掛けた者達への「復讐」という、決して前向きとはいい難いなにかであったけど、そんな彼女の選択をも受け入れ、見守ろうとする魔王の姿が印象的でした。

相変わらず魔王と勇者の関係性が最高

勇者グラムに「不老」を授けた恋多き女神・メルディアとの対決!ということで、そして序盤からめちゃくちゃ勇者さんの存在が匂わされていてこれは終盤でまた絡んでくるな!?と思っていたのですが、いやスルーするんか〜〜〜い!!!あれだけお膳立てされておいて「あっちに行ったらなんか面倒なことに巻き込まれそう」っていって全スルーしていく勇者さん御一行がマグナムドライすぎて最高か!!??テンションめちゃくちゃ上がってきた。

そんな感じで勇者さんとニアミスしてるとはつゆ知らず、勇者のいないところで女神メルディアに対して「勇者グラムのこと一番わかってる余」アピールするベルトールさん、グラムのこと大好き過ぎてヤバイ。割としたり顔で根拠のないグラムの内心とか語っちゃってるけど、なんか最終的にしっかり核心を付いたこと語ってるのが実にズルいんですよね。ていうかひょっとして勇者と魔王、この調子で暫くすれ違い続けるつもりなのか〜〜〜最高では〜〜〜!?

続きが楽しみ(魔王が配信してるだけの短編読みたい)

物語本線としては秋葉原を2つに割る全面戦争を阻止し、緋月という新たな仲間を得て、『魔侯録』をも手にした魔王達。しかしその反面、マルキュスすら下っ端でしかなかったという大きな敵対組織《新生教会》の姿が明らかになり……という、今後への種蒔きとしての一面も強かった巻。果たして残った六魔侯のふたりは仲間となってくれるのか、《新生教会》の目的とは何なのか、魔王のチャンネル登録数はどこまで増えるのか。色々な意味で続きが気になる終わり方で、続きが楽しみです。

ところでこの話、配信のチャンネル登録数が魔王の力の源になってる割に配信関係の描写があまりにもおざなりというか、短編集に定評のある富士見だしそろそろドラマガあたりで魔王ベルトールがただ配信するだけの短編とかやってくれてもいいとおもうんですがその辺どうなんですか??作者さんが配信モノの描写苦手とかそういう感じなら他の作家にスピンオフ書かせてもいいと思うんですが(無茶振り)。

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