とりあえず伝説の勇者の伝説11 常識力のホールドアップ | 今日もだらだら、読書日記。

とりあえず伝説の勇者の伝説11 常識力のホールドアップ

 

奇想天外いぢられつづけるライナを描くローランド編!
ローランド国王シオンの誕生日パーティーを本人に内緒で計画する家臣たち。ライナも無理矢理引きずり込まれるが……。ライナとフェリスがふたりっきりで温泉に……などバラエティ豊かに収録した短編集

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シオンの誕生日パーティのアイデア出しで悩んでいたフロワード。シオン本人は派手な誕生日会を望んではいなかったが一国の王としてそれなりにちゃんとした事をやってほしい。だが、自分には明るいイベントごとを考えるのにはとんと向かない。それならば適材適所……とばかりに、クラウとカルネに丸投げし、ライナも当然のごとく巻き込まれていって……。雑誌掲載作を集めた短編集の完結編。

シオン誕生日会のエピソードのエモさがすごい

その後の本編での展開を考えてしまうと、ライナとシオンの臣下達が共謀してシオンの誕生日会を催す「ばーすでい・ふぇすてぃばる」の賑やかさがはちゃめちゃにエモいな……いやもう今となっては短編で何やってもその状態なんですけど、この話は特にアニメで原作11巻のエピソードの直前に配置されていたので余計に彼らの穏やかな日常の終わりを意識してしまうし、それを意識してかしないか「こうして、シオンの誕生日は終わったのだった」で締めくくられる文章に、なんともいえない寂寥感がありました。

それにしても自分が今風に言うと陰キャなことを自覚して「誕生日パーティ」とかいう陽キャのイベントに頭を抱えるフロワードが微笑ましすぎるし、対象的なクラウ・カルネの陽キャっぷりにもニヤニヤしてしまう。主人公トリオは当然好きだけどそれはそれとして密かにクラウとフロワードの関係いいよねと思ってるので挿絵でしにました。最高かな!!

クラウといえば、財布を落としたライナがクラウの財布を拾って豪遊する「ろすと・うぉれっと」のライナとのやりとりも好き。いや色々な意味で最初から最後までそれは人間としていかがなものか!?な話ではあるのですが、本編10巻で拳で語り合ってから互いにそこまで近づかないけどなんだかんだで気のおけない付き合いが美味しいというか、知り合いだが友人でもないし憎み合うほどではないが互いに微妙なマイナス感情がある故にお互いを貶めることに容赦のない関係というか。

カルネの当てた温泉ペアチケットがたらい回しにされる「ほっと・ほっと・すぷりんぐす」とライナとフェリスがペアで温泉に行く「でんじゃー・ぞーん」もよかった。長いこと勇者の遺物探索の旅をしていたせいで若干フェリスとの距離感がバグりがちのライナが温泉旅館のこれでもかというほどカップルを意識した相部屋で今更フェリスのことを異性として意識しちゃうの微笑ましすぎるし、シオンの結婚のことになるとちょっと行動が過激な親戚のオバチャンと化すフロワードさんマジ。

最後の最後にこれでもかというほどメタだ!?

書き下ろしの「青春のホウコウ」は、クラウの過去話をやろうとしたら長くなりすぎて独立シリーズになってしまった(※のち、「堕ちた黒い勇者の伝説」として独立シリーズ化)ので惰眠を貪ろうとしていたライナとフェリスが突然場繋ぎ穴埋めで駆り出されるという、あらすじからしてメタ全開のお話。別シリーズの作品名が突然出てきたりして、これもう完全にキャラが会話して終わるタイプのいにしえのラノベのあとがきだーーー!?

番外編とはいえ、11冊続いたシリーズの終わりがこれなの!?と思う反面、短編集の終わり方としてはある意味アリなのか。第一部完みたいな話は本編11巻でやりましたもんね。あと、良くも悪くも一番最初のシオン誕生日会の話が最終回の趣きたっぷりだったな……。

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