エレノーラの不容易な発言をきっかけにして、朝起きたらユミエラが左半分と右半分に別れてしまった!!しかも左半分は死後の世界──「薄明の国」に迷い込んでしまったらしい。ユミエラ(右)は左半分を救い出すため手がかりを求めて王宮に。一方、ユミエラ(左)は薄明の国で王を自称する人物と遭遇して……。
絶望的に煽り耐性とツッコミ要員が足りない!!
ユミエラの左半分と右半分どっちが戦ったら強いのかな?とか妄想していたらなぜかユミエラが分裂していた。何を言っているか分からねえと思うが俺も(略)。アニメの放送合わせででた巻なのに、最新刊の内容がアニメ化できなさそうすぎてすごい(出来なくはないだろうけど大変そう!)とにかく今回は色々な意味で最後の牙城であったパトリックすらツッコミを放棄してしまったのでいつもにもましてツッコミが居なくて大変だった。巨大ユミエラ(ただし半分)を見た瞬間、自信満々に「ユミエラ最強」コールはじめるパトリック&エレノーラで無限に草生えるし、応援上映作戦が破れて早々に絶望してるのに更に笑わされた。ユミエラが分裂してるせいで片方をヨイショするともれなくもう片方を煽ってしまう……って確かにそうなんだけどさ!?何よりもユミエラの煽り耐性低すぎるのが問題な気がしてきた。クライマックスでアツいバトルやってるはずなのに腹筋が攣るほど笑った。
強い未練を持ったまま死んだ人間たちがその未練を晴らすまで逗まる場所・薄明の国で明かされる「魔王」と「勇者」の悲しきすれ違いとその真実、かつての勇者が「王」に固執する理由。数百年かけて少しずつ歪まされ、醸成されていったおぞましい妄執……バルシャイン王国の建国を巡る物語がめちゃくちゃ良かったし、互いに憎み合う素振りを見せながらも最後にはかつての関係性に戻っていった魔王と勇者の姿が大変に美味しかった……のですが、とにかくメインであるはずのユミエラ達がひたすらツッコミ足りない状態だったのでどんないい話されても「さっきまでとの温度差ァ!!!」って反応になってしまうのどうしようもなかった。いやでも勇者と魔王本当に良い関係でしたね……あと、なにげにその前に出てきた猫耳おじさんの話がめちゃくちゃいい話だったな……猫耳おじさんだけどさ……。
ツッコミ不在でひたすら迷走していくユミエラたち、その横で勝手に友情と愛憎と男男間クソデカ感情物語やってくる勇者と魔王の温度差に困惑してたら描き下ろしでめちゃくちゃ微笑ましいユミエラとパトリックのおデート話で散々イチャイチャされて横から殴られた。だから温度差がさァ!!!!!
でもそのデート短編がまた、めちゃくちゃに良かった。いつものユミエラとパトリックの微妙に噛み合わないやりとりも健在で微笑ま可愛いし、珍しくパトリック視点のパートがあるのが心ニクい演出ですね。いや、パトリックって改めてめちゃくちゃユミエラ好きじゃん……デートしてる時とかめっちゃときめいてるじゃんね……ふぅん……(本編の応援上映展開から目をそらしながら)