ページ 117 | 今日もだらだら、読書日記。

▼ 最近の記事

運命のタロット2 《恋人たち》は眠らない

[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉

なしくずしに《魔法使い》の協力者にされてしまい、虚空に喋ってるヘンな娘みたいになってしまうわ《虫》に襲われて覆面姿で空を飛ぶハメになるわ、片桐先輩の親衛隊の目の敵にされるわ…もう大変なライコ。その上《恋人たち》が《魔法使い》とライコに戦いを挑んできて!?
  個人的お気に入り度数
運命のタロット〈2〉「恋人たち」は眠らない (講談社X文庫—ティーンズハート) (文庫)
シリーズ第二巻。前巻ラストで《恋人たち》が動き出して、ようやく物語が動き出したよ!と思ったら再び学園内のゴタゴタ話になってしまってとても肩透かしくらいました。《恋人たち》の正体を探るため動き出すのかと思ったらライコはすっかりそんなこと忘れて学園生活に舞い戻ってしまうし…うおお、話が、話が進まないのがもどかしい…!!

とはいえ、学校の方でも親衛隊が露骨にライコを敵視し始めたり、『第二新聞部』なる組織と新聞部が「謎の空飛ぶ覆面美少女(=ライコ)」の正体を暴く対決とかはじめてしまったり、と大分しっちゃかめっちゃか。どのトラブルも全く解決の糸口が見えてこないのがひたすらもどかしいです。ライコ、片桐先輩にきゅんきゅんハートマーク飛ばしてる場合じゃないよ!あと佐倉がホモにしか見えません。

終盤で《恋人たち》がようやく本格的に《魔法使い》との対決姿勢を見せて、見届け人の《運命の輪》が意味深な発言をしたり……とようやく(今度こそ?!)物語が本格的に動き出しそうな気配。とりあえず3巻で何が起きるのかとても楽しみで……


「あとがき」が3巻で何起きるのか思いっきりネタバレしてるのはアリなんですかこれ!

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

らのさい!

[著]羅漢連 [絵]色んな人

とあるライトノベルサイトを立ち上げた新人ブロガー・平カズ。彼を取り巻く先輩や同期のサイト管理人たちは、驚くことにみんな美少女だった!——人間じゃないけど!!怖い炎上に荒れるブクマ。そんな時に限ってふぁぼられるちょっとした失言!刺激いっぱいのラノベサイト生活、キミも一緒にはじめてみない?
ほんとに出ちゃったよ!!!

とか思ってたら更に午前中に完売したとか聞いて二度びっくりというかマジでこの超身内ネタ本をどなたが買われていたのか戦々恐々なこの同人誌。私も4コマ1本と挿絵1枚ほど参加させてもらったので「同人活動」カテゴリに入れておきます。うん、間違ってない。というわけで、「連合」とか言うとかっこいいけど実際は変態的な会話を繰り広げていたりするだけともっぱらの噂のラ管連を萌えキャラにしちゃおうぜ!という末恐ろしい同人誌。

どんなに変態的な発言をしていても、グラフィックやしぐさが「萌えキャラ」であれば普通に可愛く思えてしまう、という恐ろしいトラップが発動してるのが色々凄いと思いました。というか皆、絶妙なブレンドで「中の人」と「中の人の萌え要素」が融合してるなあ、と。誰に萌えたとか誰が可愛かったとかは今後のラ管連の未来に差し障りそうだから言いませんが!

以下、一言ずつ各作品の感想↓
続きを読む

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

運命のタロット1 《魔法使い》にお願い?

 

憧れの片桐先輩に憧れて…という些か不純な理由で新聞部に入ったライコこと水元頼子は、20年間封鎖されていた資料館に取材として入る事に。そこでタロットカードを1枚だけ発見したのだが、家に帰ってみるとその《魔法使い》のタロットカードの大精霊と名乗る謎の美形が現れる。どうやらタロットカードの封印をといてしまったらしくて…!?

ついったーの少女小説読みの間で何故か「見守る部」が出来るほどの再読ブームな「運命のタロット」シリーズ。実は中学生時代に自分内少女小説全盛期が来てた際にずっと気になってて、結局ご縁がなくて手を出せなかったシリーズだったことを思い出して今更集め始めてみました。…んで、古本屋に行く度にこそこそと運タロを探す日々が続いたのですが、むしろ「ティーンズハート」そのものがめったにないよ!!昔投売りされてた小林深雪とか折原みととか花井愛子すらないよ!!!キャンパス文庫やスーパーファンタジーはちょろちょろあるのに!マジでびっくりしました!!

まあそれはとにかく、ひょんなことから魔法のタロットカード?らしきものの封印を解いてしまった女子高生・ライコのお話。ぶっちゃけ物語は導入というか「さあこれからだぞ!」ってところで終わってしまうので評価不能な感じなのですが……もうちょっと物語の全体像が明かされてもよかったんじゃないかなあ、とか思わなくもなかったり。「その後面白くなる!」って聞いてなかったら色々とキツイものがあったかも……

ていうか何より、ハートマークとか()表現によるセルフツッコミとか状況解説とか、先ほど読んだ「セイバーマリオネットJ」の擬音表現改行連発とは別の意味でいろいろ、なつかしかった。自分がハマった当初の正しい「ライト」少女小説臭がプンプンした。“(しくしく)”とか、昔良く使ったなあ!フォントサイズ弄りはないけど極太ゴシック体による強調表現懐かしいなあ!!とか。

とりあえずラストで敵っぽいキャラクターが現れて、2巻からようやく物語が本格始動しそうな予感なので、続きを楽しみにしたいと思います。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

セイバーマリオネットJ 2.乙女のパワーで超勝利!

[著]あかほりさとる [絵]ことぶきつかさ

ライム・チェリー・ブラッドベリーの3人のセイバーマリオネット達と共に、ゲルマニアの侵攻を食い止めた小樽達は、お祭り大好きなジャポネスっ子たちから喝采を持って迎えられる。一方、小樽たちに敗れたセクサドールズ達はファウストに見捨てられ、決死の思いでジャポネスに向かっていた。同じ頃ゲルマニアのファウストは乙女回路を上回るパワーを持つ“女帝回路”を開発していて…
  個人的お気に入り度数
シリーズ第二弾。ゲルマニアの侵攻を食い止めた小樽とセイバーマリオネット達に、復讐に燃えるセクサドールズとファウストが生み出した新型マリオネットの魔手が迫る、というお話。

色々違いはあるけどアニメとの最大の違いは、ここでティーゲル達が仲間になるということ。アニメ版でどんなに虐げられてもボロボロになってもファウストの事を愛し続けて最終的にはその凍りついた心を溶かしてしまったティーゲルの母性愛には感動しましたが、今思うとここから先、小樽とファウスト二人の間で延々と鬩ぎ合い続ける3人の事を考えるとどちらも同じくらいに厳しい道だなあとか。アニメよりも原作の方が若干大人向けの題材を選んでいるような気がしますね。エピローグで、長屋に戻ったらしれっと花形をこきつかって居座ってる3人がとても素敵。

あと、「ジャポネスガー」の燃えっぷりはいろいろな意味でアニメの方が圧倒的だと思うのですが、こちらのジャポネスガーは二段変形時の展開がヤバイ。ある意味、あのジャポネス城の復活シーンは是非動かしてほしかったような!今読むと必殺技の元ネタとかうっかり理解できちゃって爆笑してしまいました。そして玉三郎と梅幸はのかっこよさは異常。脳内で川村万梨阿&折笠愛ボイスがよみがえってとてもニヤニヤしますよ!!

3巻は各キャラクターに的を絞った短編集。この辺りから大分ストーリーうろ覚えなので、読むのが楽しみです。一度手放してしまったのでまず古本屋で持ってないところ漁らないと読めないんだけどねえ!!

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

セイバーマリオネットJ 1.これが噂の乙女回路

 

地球からの移民の際に起こった事故により6人の男だけが生き残り、クローン技術によって人口を増やしてきた惑星・テラツー。“女性”は人間を摸した機械・マリオネットの中にその形を残すのみとなり男同士が愛し合う事が普通となったテラツーに暮らす少年・間宮小樽はひょんな事から感情を持つマリオネット達を目覚めさせて…!?

Twitterやらなにやらで語っていたらふと読みたくなって再読。男性しかいない惑星に住む少年・間宮小樽が“乙女回路”という人間に近い感情と強力なポテンシャルを持つマリオネット達を目覚めさせ、独裁国家ゲルマニアの侵略から祖国ジャポネスを護る事になるというお話。

中学生で初めて読んだ時はかなり衝撃が大きかったのですが、今読んでもやはりこの巻のファウスト&セクサドールズのやりとりがエロい。直接的な描写もエロい挿絵も殆どないけど、実に淫靡な雰囲気が漂ってます。しばらく、シリーズタイトルのアルファベット(“SMガールズ”)はそのまんまのイミだと信じ込んでた私です。

とにかくギャグとシリアスとエロの切り替えが絶妙で、さっきまでシリアスやってたと思ったら次の瞬間にはギャグで落としてくるような目まぐるしさがなんか好き。特に顕著なのがクライマックスで小樽達がゲルマニアの中央コンピューターを破壊しようとするシーンで、絶体絶命の大ピンチ!から漫才コントばりに緊張感のないやりとりが繰り広げられる展開が大好きでした。

しかし、改めて再読してみると他のラノベと比べても群を抜いて「軽い」な。内容がないという印象はあまりないのに、ちょっと文字が詰まった漫画とほぼ同ペースで読み切れてしまった事が再読して一番強い印象だったり。あと花形のセリフが片っぱしからリアルに子安武人声で再生されてしまい、とても困りました。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (1)
  • 面白かった (1)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

シックス・ボルト

 

異星人から突然の「宣戦布告」を受けた人類は彼らの指定したとおりに子供達を戦士として育て、戦争に備えた。そして2015年、日本で初めての戦地として楯岡市の高校が選ばれるが、戦場に赴いた556人の学生達がそこで見たのは想像を超えた凄惨なもので…

Twitterで「暗黒ラノベ」として話題になっていて、懐かしくなったので引っ張り出して再読。否応なしに異星人との戦いに巻き込まれた高校生達が、異星人たちから与えられた強化装甲服に身を包み、「絶滅戦争」と呼ばれる凄惨な戦いに身を投じていくというお話です。

戦争に駆り出された生徒達は、生まれた頃からその戦いのために訓練を受けてきたという経緯はあるもののあくまでどこにでもいるような普通の高校生たちで、そんな彼らがなすすべもなく志半ばで倒れていくのが凄惨さを掻き立てます。死んでも生前と同じ記憶を持ったクローン達が彼らに取って代わるので「事実上誰も死なない」という設定になっているのが逆に悪趣味に感じる。クローニングで“生き返った”としても、当人にとってはやはりその自分が自分自身であるとはいえないわけで……。

そもそも対抗するための武器からしても異星人が用意したもので、彼らに逆らった人間たちの末路も明確に提示されており、とにかく最初から最後まで異星人の手の上で踊らされているような閉塞感が息苦しい。一応この巻で行われる楯岡市での戦闘自体は「勝利」という形になっているのですが、それすらも彼らによって掴まされた勝利という印象が否めず、とにかくすっきりしない。ラストの終わり方も消してハッピーエンドとは言えず、「名目上死者0人」の戦闘が残した傷跡がどれだけ大きかったかをはっきり胸に残していきます。

異星人達の“攻撃”がまた、酷く悪趣味で……人間の生理的嫌悪感に働きかけるような気色悪さがあります。一方で、敵の生み出す“蒼”が奇妙な美しさをかもしだしていたり。序盤でルールを破って滅ぼされた街の描写や、少しずつ楯岡市の日常を彼らの“蒼”が侵食していく描写は、何年も忘れられない程のインパクトがありました。

物語は一応3巻まで出てますが、結局イマイチ異星人側の思惑が判らなかったのは残念…というか、覚えてる限り、結構いろいろと微妙な終わり方をしたような記憶が。第二部完、という形で締めくくられているけどさすがに続編は無理かなあ。1巻と2巻の刊行にかなりの間があいたので、よもや…とか思わなくもないのですが。

生与剥奪権を謎の存在に握られて、限定条件で戦闘という名の「ゲーム」をやらされるというコンセプト自体は最近のラノベだと「扉の外」に近いものがあるかも。あちらは極限状況に追い込まれた人間同士の醜い感情をまざまざと見せ付けられるような気味の悪さがウリでしたが、こちらはとにかく人間が感じる生理的嫌悪感を限界まで追求したような印象が。「落ちてない、落ちてないよ!」な3巻ラストも共通点といえば共通点か(いえ、「扉の外」のほうがまだ落ちてましたが…)

「扉の外」が好きだった人にはオススメかも?


4840237174扉の外 (電撃文庫)
土橋真二郎、白身魚
メディアワークス 2007-02

by G-Tools

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

“文学少女”見習いの、初戀。

[著]野村 美月 [絵]竹岡 美穂

中学を卒業し4月から通う聖条学園にふらりと足を運んだ日坂菜乃。彼女は校庭で一人、誰も居ない正門に向かって寂しそうな声を上げる一人の少年の姿を偶然目にし、恋に落ちる。高校に入学した菜乃はその先輩を追いかけて文芸部に入部するが、その先輩—井上心葉先輩には忘れられない女性が居て…
   個人的お気に入り度数
自称“文学少女見習い”の文芸部一年・日坂菜乃を中心に、新たなキャラクターと3年生に進級した心葉達が織り成す、もうひとりの“文学少女”の物語。

遠子先輩の文学薀蓄のない“文学少女”シリーズなんて…!!と思ったのですが、巧みに各キャラクター達の立ち位置を入れ替えて、これまでの良い部分を殆ど引き継いだ上で新しい物語が展開されていくのが嬉しかった。ちょっとだけ新しい文芸部の雰囲気や、なんだかんだと変わらないレギュラーメンバーの姿にニヤニヤしました。つたないながらも破天荒な三題話を作ったり、遠子先輩とは一味違う、彼女自身の感覚で読んだ本の“味”を表現しようとする菜乃に対して、すっかりつれない態度の心葉が可愛らしい。最初の短編ではやたらと笑顔が爽やかな先輩になってしまっていてびっくりしましたが、すぐにいつも通りのツンデレコノハちゃんになってくれて安心した!!!

初代“文学少女”から物語の探偵役を引き継いだもののまだまだ未熟な部分も多い心葉の推理を、そこを直感型な菜乃の“想像”が補っていくという構図が、これまでの“文学少女”にはない部分で面白かったです。遠子先輩とはまるで違うのに、どこか彼女と同じ雰囲気を持つ菜乃の姿を見ていると、「頑張れ!」と素直に応援してあげたくなってきます。まあ心葉くんは遠子先輩の嫁だけど!(※違います)

「もうちょっとだけ続きます」という言葉通り、そんなに長く続くことなく終わるのかもしれませんが、新しい立ち位置や新しいキャラクターたちがおりなす物語の数々がとても楽しみ。次巻では今回出てこなかったヤンデレ女王千愛ちゃんや流人くんも出てくれるといいなぁ。

しかし、物語本編も間違いなく、文句なしに面白かったのですが正直、最後の最後で美羽様に全て持っていかれた気がしてならない。いつのまにかななせとメル友になってる美羽様!心葉君の所有欲と嫉妬心丸出しな美羽様!!遠子先輩をめっちゃライバル視してる美羽様!!!芥川君に不意打ちくらう美羽様!!!!(※超重要ポイント)

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

今月のまとめと読了記録[2009年4月分]

4月に読んだ本は14冊でした。
電撃新刊を2冊削って、なんとか新刊扱いで買ったものはほぼ全部読んだよという状態……「電撃学園RPG CoV」「スーパーロボット大戦K」をずっとプレイしてたのもあり、今月は本当に本を読んだという気がしないなあ。ちなみに「スパロボK」はまだ中盤で、本日「とらドラポータブル!」が来たので来月もこんな状態でのんびりやっていくのではないかと……来月は比較的冊数も少ないですしね。

というか、そろそろいい加減「文学少女」と「彩雲国物語」読まないと!

2009年4月のページアクセストップ4


生徒会の五彩
碧陽学園生徒会議事録5
⇒感想

俺の妹がこんなに可愛いわけがない3
⇒感想

 
バカとテストと召喚獣6
⇒感想

 
とらドラ10!
⇒感想

半年にわたる「とらドラ!」祭りにようやく終焉が……

代わりに人気高かったのが、アニメ化決定+新刊発売効果の「生徒会の五彩」「バカとテストと召喚獣6」。検索ワードのTOP2もこの2作品でした。ちなみに検索語句TOP3は「ひめ+ぱら」だったんだぜ。生徒会とバカテスは元々現在シリーズ継続中のラノベの中でも5本の指に余裕ではいる作品なのですが、今までの既刊の中でも会心の面白さだった!どっちも主人公が最高に「男」を魅せてくれたよ!!!

俺の妹が?3」も、シリーズ3作目ながら波に乗ってるなあ。ネット人気が他の作品よりも飛びぬけて高い、というのはあるんだろうけど…3巻では沙織と黒猫がついったったーだったというのが最大の衝撃だったように思えてなりません。

2009年4月に読んで面白かった本


断章のグリム10
いばら姫(上)
⇒感想

 
本日の騎士ミロク1
⇒感想

ソードアート・オンライン 1
アインクラッド
⇒感想

迷宮街クロニクル2
散る花の残すもの
⇒感想

今月はつばさ版スレイヤーズ2巻とか杉井光新シリーズとか、全体的に面白い作品が多かった気がします。ていうか「バカテス6」「生徒会の五彩」が自分の中ではつきぬけすぎだったのですが、それを置いておいても今月は面白い作品が多すぎて困った!

断章のグリム10」は面白かったというより、衝撃が大きかったというか、感想サイトの各所で「芽が、芽がぁぁぁぁぁ!」って悲鳴が上がりまくってたのが印象的でしたw下巻でどうやってオチをつけるのか、とても楽しみ。

本日の騎士ミロク」は主人公の返り血具合と、仲間の一人・フェリサのキャラクターのインパクトがいろいろな意味で凄かった。というかフェリサが喋った時には思わず緑茶噴いたよ!「魔王城」シリーズも好きだけど、どちらかといえばこちらの方が楽しみかな。舞台となるジルサニア国の皆さんのアットホーム感が個人的にはかなりたまりません。

色々言いたいことはあるけど、そんなのとりあえず置いておいても面白かったよ!なのがネット小説発の「ソードアート・オンライン」。なんか色々物足りなさを感じてしまったのは、やはりネット小説から文庫化される際に削られた部分があったのかしら、とか今は亡きネット小説版に思いをはせる日々。続きが出るようなので気になった部分がそちらで補完される事を楽しみにしてます。

そして同じネット小説発の「迷宮街クロニクル2」。中盤で起こる、とあるパーティが遭遇した取り返しのつかないハプニングの場面があまりにも衝撃的で……ていうか、また応援企画に参加するの忘れたorz 応募フォームに半分くらい項目書いたのになあ……ああ、颯爽と登場して颯爽と死にたかったのにっ!

2009年4月の読了記録

例によって感想書いたラノベ以外。
続きを読む

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

この世をば(上)

 

関白・藤原兼家の三男坊である藤原道長は姉・詮子の助力を得て左大臣の娘・倫子と結婚にこぎつける。平凡な彼は明るくカリスマ溢れる長兄道隆・野心家で策謀家の次兄道兼の影に隠れ、どうにも冴えない出世街道を歩んでいたが…

ついったーで話題にしてるうちに自分で読みたくなったので再読。藤原道長が数奇な運命から時流を掴み、栄華を極めていくというお話。

藤原摂関政治の頂点を極めた人で「この世をばわが世とぞ思ふ望月の?」の歌で知られる人ということで、イメージ的には権謀の人というか結構ずる賢いっぽいイメージが自分の中であったのですが、この作品に登場する主人公の道長は「ああ、何たること、何たること…」が口癖でどこかおっとりした三男坊。感情豊かですぐに顔に出てしまったり、長兄・道隆の息子である伊周に出世で追い抜かれそうになってヤキモキしたり、調子に乗って気の利いた発言をしたつもりが大失敗で後から青くなったり……ととても人間味溢れる性格。というか、今読み直すとものすごいヘタレですよね。

政治の場でもヘタレですが、二人の妻である倫子・明子の間で右往左往する姿はまさしく正しくヘタレ。正妻である倫子が身ごもっている間にうっかり詮子の元に身を寄せていた明子と関係を持ってしまい、倫子にも詮子にも申し訳ない、と頭を抱える姿が本当に微笑ましいです。

しかし、終盤で長兄・次兄が次々に命を落とすあたりの急展開っぷりはなかなか凄かった。特に道隆の死に際のエピソードは、それまでに散々優雅でカリスマ溢れるすがたを見せ付けられてきているだけにインパクトが強かった。

上巻の物語は、まさしく道長が天下を掴むことになる直前までの物語。下巻では遂にライバルであった甥の藤原伊周を追い落として栄華を築く事になるのですが…こちらも近いうちに再読したいところです。

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)

剣の女王と烙印の仔 1

 
夕仁

周りの人々の命運を喰らうという《獣の烙印》を持って生まれ、《星喰らい》と忌み嫌われながら傭兵として各地を転々としてきた少年・クリス。彼は戦場で、大剣を奮い“死神”と畏れられる少女・ミネルヴァと出会う。未来を予見する能力を持った彼女は、クリスの事を「今日この戦場で、自分を殺す者」だというのだが…

中世風王道ファンタジー。「獣の烙印」を持つクリスと自分の死を予見する能力を持つミネルヴァの二人が、その能力を持つが故に様々な過酷な運命に立ち向かっていくというお話。

新月の度に烙印の力に支配されて自分を見失い、親しい人々を手にかけてしまう為に出来るだけ人々と関わり合いにならないようにと生きてきたクリスが、ミネルヴァや彼女の所属する「銀卵騎士団」の仲間達と出会って少しずつ心を開いていく姿がとてもよかったのですがそれ以上に銀卵騎士団の長・フランチェスカ様がイイ!ちょっと強引で破天荒ながらも騎士団のメンバーを心から思っているような姿が時々顔を覗かせるのがたまりません。終盤で連れて行かれたクリスを助けるかどうかで思い悩む姿が、また素敵でした。あとツンデレ全開の男騎士・ジルベルトさんの活躍(ツンデレ的な意味で)も見逃せません。

クリスやミネルヴァの持つ重い宿命や、血なまぐさい展開は杉井作品の中でもデビュー作である「火目の巫女」に持つ雰囲気に近い。二人が今後どうやってそれぞれの運命を乗り越えていくのか、都築がとても楽しみです。

それにしても最近の杉井光キャラはヘタレだけど妙に美少年率が高いのでいろいろ心ときめきますね。序盤でクリスが傭兵達に喰われそうに(性的な意味で)なったときには本当に何事かと思いました!(どきどきわくわく、的な意味で)

記事への反応
なにかあれば
  • わかる (0)
  • 面白かった (0)
  • 興味が湧いた (0)
  • 持ってる (0)
  • 買いました! (0)
  • ぱちぱちー (0)