ページ 124 | 今日もだらだら、読書日記。

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なんて素敵にジャパネスク6 後宮編

[著]氷室 冴子 [絵]後藤 星

なんとしても、帥の宮の目論見を暴いてやる!と行動を開始した瑠璃姫は煌姫を帥の宮の元に送り込み、自らも後宮に乗り込む。その頃、後宮では物の怪騒ぎが発生していた。東宮生母である桐壺女御の不遇な扱いに同情する瑠璃姫だが、それが元で思わぬ事を口走ってしまって…
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帥の宮を巡る陰謀劇、急展開!の「後宮編」。ようやく帥の宮の目論見が見えてきた……と思えたのもつかの間、急展開につぐ急展開。特に、瑠璃姫が後宮に上がってからの展開は猛烈に速かった。8巻で終わりなのでそろそろ物語が結末に向けて動き出す頃だろうとは思ってたけど。

瑠璃姫が一人で無茶をするのは1巻・2巻の頃と変わらないのですが、基本的に鷹男の「おてつだい」の域を出なかった1巻、ある意味事件の構造自体は単純だった2巻の事件と比べてかなり複雑な事件になっていて、事件の謎解き自体が非常に面白かった。次期東宮の擁立とか由良姫の入内とか、平安時代ならではの要素がかかわってくるのが楽しい。平安モノスキーとしてはたまらない展開です。

そんな帥の宮の陰謀にたどり着く瑠璃姫なのですが…この辺にたどり着いたのはやはり常識にとらわれない、自由な姫だから?普通のお姫様だったらこんなに頭が回らないんじゃないかという気がしてならないのですが、宮仕えもしておらず、宮廷の情勢も高彬から伝え聞くだけのはずの彼女がここまで頭が回るのがちょっと不自然に感じなくもなかったり…まあそのへんは、少女小説だし深く気にする部分ではないのですが(それ以上に、急展開する物語が面白いので)

しかし、ようやく帥の宮の陰謀が見えてきたとおもったら…まさかまさかの急展開!そしてそのまま次巻へ続く!!これリアルタイムで見てたらさぞかしヤキモキしただろうなあ。

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おと×まほ7

[著]白瀬 修 [絵]ヤス

彼方の前から姿を消したモエル。探しに行こうとする彼方だが、思わぬ人物からそれをモエル自身が望んでいないと告げられ、思い悩む。一方、事態を知った留真、依、いいんちょ、エフェクトはそれぞれの思いを抱き、行動を開始する…
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かなたん、ついにレベルアップ!のシリーズ第七弾。やっぱり魔法少女はレベルアップしたらコスチュームチェンジが基本だよね!というか王道まっただ中の魔法少女モノになってて、凄く面白かった!!このシリーズ、やっぱり変に萌えを狙うより王道一直線な熱血バトルやってくれたほうが全然楽しい。

とにかく、お約束全開な展開が楽しい。仲間の一人が主人公の安全と引き換えに逃げ出してきた相手の所に自ら戻るとか、日常パートでラスボスとニアミスとか、戦うことに迷った主人公を見た仲間達が主人公抜きで敵の本拠地に乗り込んで窮地に陥るとか。敵の本拠地戦では主人公を前に進ませる為に仲間が一人ずつ途中に現れた敵とタイマン張っていく、というのが基本だよね!!モエルとエフェクトと魔法少女達がどれだけ彼方を仲間として信頼しているかも凄く伝わってきて、本当に読んでいて楽しかった。

そしてこれまでずっと彼方の弱点として言われてきた「性別が女でない故に魔力の制御ができない」という部分を、こういう風に補うとは!もう女体化しか打開策がないのかとヒヤヒヤしていたので、本当に安心したよ。ただ、個人的にはちょっと新しくなったコスチュームの変更点が分かりづらかったかなあと。杖以外の描写を完全にヤスさんの挿絵に頼ってしまっているのは流石にズルいかと(「え?これってどこが変わったの?」って地の文を2回くらい読み返しちゃったよ!地文の描写的には何も変わってないじゃん!)。そしてその挿絵もちょっとどこが変わったのかわかり辛い…

とりあえず今回のお話でモエルの秘密と留真達が所属する(していた?)組織に関する謎とかはひと段落ついた訳ですが、ここにきて白姫一家に関する謎が深まった感じ。何か秘密がありそうな此方母さんが今後どのように動くのか、今後の展開がとても楽しみです。




余談ですが、同時発売されたすえみつぢっかさんによる漫画版がものすごく面白いです。基本的には原作の内容をそのままなぞっているだけなのですが、バトルシーンも気合入ってるし、個人的には彼方がちゃんと可愛いけど「少年」として描かれていることがすごくポイント高い。

言葉にするのは難しいのですが細かい表情とか体つきとかが、ちゃんと「男の子」なんだよなー。原作の彼方も好きなんだけど、全体的に「男の子である必要性」が低いことが最大の不満点だったので。

特に変身シーンの変態的なアングルには本気で感動した!
これは良い変態マンガ!!(※褒めてます)

4797353562おと×まほ 1 (Flex Comix)白瀬 修(原作)
ソフトバンククリエイティブ 2009-03-11

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「2008年下半期ライトノベル萌杯」投票します(※パッション増量当社比150%)

ラノサイ杯のシステム流用して、キャラ萌え投票ってどうよ?
メインとなるのはキャラ萌えであるため、作品自体の出来は全く問題ではありません。この方式なら投票自体が目的にはならず、思う存分自分のサイトで萌え心を発揮していただけます。メカ萌え? 動物萌え? ご自由にどうぞ!
ていうか、投票するのはただのおまけで、好きなキャラについて語ることこそが真の目的であるとあえて断言しましょう!

というわけで投票します。というかなんかもう、投票せざるをえないと思った。パッション全開の萌え語りに加え、個人的にツボに入った場面の引用等もございますのでネタバレとかを細かく気にする方はご注意ください。心の準備が出来たら「続きを読む」をクリックするんだ!

なお、書影は該当キャラが映っているものを率先して表示させているので期間内・期間外・関連メディアなどぐちゃぐちゃですがその辺はご容赦ください。本当はもういっそ、自分で絵描くしかないんじゃないかと思ったんですが語りに時間掛けすぎてそんな暇なかったっていう!!っていうか男子キャラも表紙に出してください!!

…とりあえず最初に一言。長いよ?
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時載りリンネ!1 はじまりの本

 

隣に住む幼馴染・リンネは本を読む事で得られる認識や情報を主食とし、200万字の本を読む事で1秒の時を止めることができるという“時載り”という一族の少女。そんな彼女が突然「わくわくするような冒険がしたい」と言い出して、平和な夏休みは一転、『誰にも読めない本』を巡る不思議な大冒険が始まった!

普通の人間の主人公・久高と彼女の幼馴染で『時載り』のリンネをはじめとしたちょっと不思議な人々が繰り広げるちょっと不思議な夏休みの冒険のお話。

一応スニーカー文庫らしく異能バトルっぽい構成になってはいるけど、どちらかというと雰囲気は「赤毛のアン」とか「トムソーヤーの冒険」みたいな海外の児童文学に近いものがあるかも。ちょっとだけ不思議な夏休みの冒険。小学生時代の夏休みってなんとなくいつもとちょっとだけ違う事が起こりそうというか、特別な感じがありましたよね。そんなワクワク感を童心に帰って思い起こさせてくれるお話。

紆余曲折を経て新しいお友達ができたり、不思議な拾いものの持ち主を探して色々な所に足を延ばしたり……と、とにかくそんな「ちょっとした冒険」が物語のメインなんだけど、一方で『時載り』の能力の使い方が結構面白かったかも。読み始める前は200万字で1秒しか時間を止められないのに、何の役に立つんだろう?とか思っていたのでなるほどこういう使い方があるのかあと。しかし、本嫌いでそれだけのストックを貯めるとしたら大変だろうなあ…

ちなみに、この理論で行くとライトノベルサイト感想サイトで一年間の読了冊数が間違いなく5本の指に入るであろうdeltazuluさんは年間80秒の時を止めることが出来るそうです。deltazuluさんですら年に2分も時を止められないという現実に絶望した!!うちは大体年間200冊弱程度なので多分20秒止められるか止められないかですね。あ、マンガは文字のストックに入りますか?

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なんて素敵にジャパネスク5 陰謀編

[著]氷室 冴子 [絵]後藤 星

業を煮やした瑠璃姫は帥の宮との直接対決を決意。三条邸の面々が瑠璃姫の子宝祈願に出かけている隙に帥の宮をおびき出そうとする。守弥の立てた計画は恐ろしいほど完璧だった筈なのだが、敵は一枚上手のようで…!?
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瑠璃姫vs帥の宮、直接対決編。
「人妻編」の頃から続いていた高彬の一種異様なまでの嫉妬心がひと段落したのはよかったけど、一難去ってまた一難という感じ。というか凄い久しぶりに瑠璃姫が活躍している姿を見たような気がするよ…(特に人妻編と不倫編は守弥と煌姫が輝き過ぎだったと思う!)

『敵の敵』という感じでお世辞にも「仲間」とは言いづらかった守弥と煌姫が段々仲間っぽくなってきたのが面白い。特に煌姫は意外な一面を発揮して、今回ので一気にいい人ポイントが上昇ですよ。様々な意味で彼女の場合自分の中の主義主観がまっすぐで、なんか本当に見てて気持のよいくらいの人だなあ。

そして守弥は今回の一件で完全に「対帥の宮」という方向で仲間に引っ張り込めた感じ。どこまでもどこまでも高彬LOVEで、高彬の損得という視点でしか物事を見れていない徹底ぶりには思わずニヤニヤしてしまいます。由良姫への評価や、瑠璃姫のことを見直すきっかけも全部高彬がらみなんだから色々酷い。瑠璃姫の影のプレーンとして、冷徹な策略をめぐらす姿にはうっかりときめいてしまったのですが、その後の「高彬LOVE」っぷりでいろいろ台無しです。まあ、そこが守弥の萌えポイントなんだけどね!!

しかし、今回それなりに活躍があった瑠璃姫はとにかく、高彬がすっかり影薄くなっちゃってるのがさみしい限り。最近では瑠璃姫の周囲に波風を立てる役・瑠璃姫とのイチャイチャ担当・宮廷での情勢解説役くらいのところで落ち着いてしまっている気がして、ちょっと物足りない。2巻で見せたあの有能官吏っぷりはどこへ…

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とある魔術の禁書目録(インデックス) 17

[著]鎌池 和馬 [絵]灰村 キヨタカ

イギリス清教の最大主教・ローラ=スチュアートから「禁書目録召集令状」が出され、食事の支度をしていた上条当麻とインデックスは土御門の手によって強引にイギリス行きの飛行機に搭乗する羽目に。空腹のあまり野獣のごとく騒ぎ立てるインデックスを宥めるのに必死な当麻だが、二人の乗った飛行機ではとある犯罪計画が進行中で…!?
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海外出張みたび!なシリーズ第19弾。イタリア、フランスと来て今回はイギリスへと赴きます。

前半戦となるイタリア到着までのゴタゴタが最高。イギリスに行く途中の飛行機の中で偶然飛行機がテロリストに脅迫を受けていることを知った当麻がなりゆきと自らの正義感から犯人逮捕のため立ち回る…というお話なのですが、日本から延々と食事のお預けを喰らい続けて野獣と化している銀髪シスターさんを必死に宥めすかしたり、当麻に横槍入れられて逆ギレした機長が思いもよらぬ行動を取り始めたり……と久しぶりに“不幸な上条さん”の不幸属性全開な感じ。しかしその一方で、テロリスト達が当麻&インデックスの思いもよらぬ行動に翻弄されてわたわたしてる姿にまたニヤニヤする。良くも悪くもテンプレートなお話なのですが、ある意味予想通りに「おあずけ」を喰らい続ける当麻とインデックスの姿を見ると、妙に楽しくなってしまうのはなんでだろう。

しかし、こっちのコミカルな展開を楽しみすぎたせいかイギリス到着後のシリアスな展開にどうにもついていけなかったです。ていうかこれ、思いっきり「続きは次回」ってやるならイギリス到着したところで切っても良かったんじゃないの?良い意味でも悪い意味でもハイジャックの話が「長すぎる序章」になっていて凄くテンポ悪く感じる。

っていうか、キャラクターが多くなりすぎて完璧に把握がおいつきません。当麻&メインキャラ+ゲストキャラ2人程度で小さくまとまってる話の方がぜんぜん面白い。最近の禁書は、シリアスやられる度にメイン格で出てくるキャラクターがどこで出た誰だか思い出せなくて、そこから先に進めないことが多いので、毎回そこで詰まるようならいい加減切ることを考えた方が良いのかも……また今回でキャラ増えたし…。

ラストで出てきたあの人はなんとなく再登場するだろうな?とおもっていたのでなんとなーく覚えていたけど、第三王女との絡みについては1ミリも思い出せなかったんです。あれ覚えてるか覚えてないかできっと盛り上がり方がぜんぜん違うんだろうな?。私の場合覚えてなかったので、ラスト読んで「あれ?この人達なんか既刊で絡みあったっけ?」みたいな感じでした…

もう何度言ったか判りませんが、次の巻が出るときはマジで一番最初に簡易キャラ解説+人物相関図つけてください。もう無理。把握すんの無理。そりゃあ確かにアニメに併せて解説本も出たけどさ、電車の中で通勤中に読むときとかにわざわざ持ち歩いてささっと開くとかは出来ないわけじゃないですか。マジでメインの登場人物が2桁以上になったシリーズには全部キャラ解説表つけるべきだって!!!

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アカイロ/ロマンス3 薄闇さやかに、箱庭の

[著]藤原 祐 [絵]椋本 夏夜

ある日の学校帰りの公園で、景介は繁栄派の少女・檻江と出会う。敵であるはずの景介に敵意どころか何の感情も覗かせない彼女は、行方不明の景介の姉がいつも口にしていた詩を口ずさんでいた。姉の手がかりをつかむため檻江を追っていくと、病院にたどりついて…。
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なんかもう、このラノベ「今回のドッキリビックリ“つうれん”」を見るのが最大の目的になってきたような気がしてきた…そんなこんなで毎回つうれんがトバしすぎで困ります。このシリーズの真主役は間違いなく“つうれん”。次回あたりできっとまた打ちなおされて、突拍子も無い武器になってるに違いないと思います。もう枯葉お嬢様の発想力に完敗です。いやまあ、好きだけどチェーンソー+和服美人!!

今回は、繁栄派との戦いを通して鈴鹿の一族の隠蔽された暗部に迫るお話?2巻までは灰原と景介・枯葉の関係を中心に描いてきましたが、それがひと段落ついたからか二人の「姉」と「鈴鹿の一族」の方向にお話の中心が移ってきた感じ。景介の姉はとにかく、枯葉に姉が居たことなんて思いっきり忘れてた…。

景介が人間らしい小賢しさを駆使して戦う場面は面白かったけど、どうやって対抗するのかしょっぱなで判ってしまったのが残念だったかも。普通の高校生らしい発想で戦うというのがコンセプトならある程度予想されてしまうくらいで良いのでしょうが…どうせなら“つうれん”くらい度肝を抜く展開がほしかったかなぁ。

枯葉の知らない一族の裏事情もかなりあるようで、今後それがどのような形で明かされていくのか楽しみです。
というかつうれんの今後に超期待。

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とらドラ10!

 
ヤス

雪が舞い落ちるバレンタイン。母親の前から、手を取りあって逃げ出した竜児と大河。二人の前に立ちふさがるのは、お互いの母親とままならない現実。大河の、友人達の気持ちに触れた竜児はひとつの決意を固める……

シリーズ完結編。アニメとほぼ同時ゴールのようなのでアニメ最終回を見てから読むのも一興かともおもったけどやっぱり我慢できなかったよ!ていうかアニメが丁度9巻の内容に差し掛かったところで、丁度いい軽い復習になりました。

大河に竜児、実乃梨に亜美に北村といったメインの5人だけじゃなくてメインキャラ皆に見せ場があるのが嬉しかった。特に出番は少なめで不幸属性全開だけど独身(30)は最後まで良い教師で、ギャグでもシリアスでも活躍できる万能キャラだったよなあとか。そして「春田劇場」に噴きました。

そしてメイン5人の中では、亜美の葛藤がなんとも可愛かったです。大ピンチの竜児と大河をなんだかんだと捨て置けず、竜児が大河に対してかけた言葉にさりげなく傷ついてる姿がまた意地らしくて。そしてどこまでも素直に慣れなかった亜美が、最後の最後でぶちまけた本音には思わず貰い泣きした。北村の親友っぷりも、大河の親友としての実乃梨の本音と竜児のことが好きだった実乃梨が最後に呟いた本音も最高に良かったけど。

竜児と大河はお互いの気持ちを伝え合ってからのやりとりがなんとも甘酸っぱくて、その二人の間で繰り広げられる物語はとても重く厳しいものなんだけど、そんなのそっちのけでひたすら二人のやりとりに悶絶してしまいました。特に竜児の実家で過ごした一晩の、部屋でのやりとりといったらもう最高!!ほんとにもう、二人のつたない愛情表現がどこかもどかしくも甘酸っぱくて、大河にどぎまぎする竜児が可愛くて、不器用ながらも竜児に正直な気持ちを伝えていく大河が可愛くて可愛くて。

どうしようもなく綺麗に終わっていて、もう何も言うことありません。7巻くらいからずっとハラハラさせられ通しだっただけに、円満解決して本当に、本当によかった。願わくば作中で竜児が思い浮かべたような、幸せ一杯の未来予想図が現実のものとなりますように。道のりは険しいだろうけど竜児と大河ならいつか実現してしまうんじゃないかとおもうような、そんなパワフルさを根底に感じるエピローグでした。

この後もうちょっと短編が出る予定とのことですが、そちらも物凄く楽しみ。
何はともあれ最高の物語をありがとうございました!

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なんて素敵にジャパネスク4 不倫編

[著]氷室 冴子 [絵]後藤 星

帥の宮の言葉が端を発した高彬のヤキモチやら何やらで何かと心落ち着かない瑠璃姫の元に、居候中の煌姫から「守弥と共謀して高彬を誘惑した事がある」という衝撃の告白が!事の次第を問い詰めようと守弥を呼びつけたら、そこに小太刀を構えた高彬が飛び込んできて…!?
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旦那様ご乱心!!の「不倫編」。

この巻の見どころはやはり高彬ご乱心と煌姫の本性暴露としか言いようが。っていうか高彬さん、いくらこの時代では合法だからって小太刀持って乗り込んでくるのは!むしろ更に恐ろしいのはその「ご乱心後」。周囲の外聞もどこ吹く風で「これで瑠璃姫に近寄ろうとする奴の風よけになる」とか言ってる姿には思わず寒気が……これなんてヤンデレ。高彬には一途であるようにと念押ししつつも自分は他の男どもにグラグラしまくる瑠璃姫を見ていると、高彬の憤りもなんだか判らなくもないのですけど。敵である帥の宮が美形だとわかった途端のあの態度の変わりようとか見てたらなあ…

一方、波風台風立ちまくりの高彬・瑠璃姫夫妻を尻目に本心カミングアウトして絶好調な煌姫。恋仇の瑠璃姫に一泡吹かせ、さんざん言いたい放題言いまくった挙句に、瑠璃姫と利害が一致したらあっさり寝返り(?)してしまう豪胆っぷり。ちょっと変わりモノではあるものの、よい意味で移り気でドライな平安時代の貴族の女性そのままのキャラクターというか、そんな感じがします。ていうか守弥とのやりとりが本当に好きなのですが。煌姫はマジで守弥とくっつけばいいとおもう。

次回はついに帥の宮との対決編?なんでもいいけど、そろそろ高彬を安心させてやってほしいとか思う今日この頃です…(また小太刀もって飛び込んできたら今度こそしゃれにならない予感!)

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スレイヤーズ 1 リナとキメラの魔法戦士

   
原作
神坂一

けっこう有名な天才美少女魔道士・リナ=インバースは、今日もお仲間のナーガと共に、盗賊いぢめに精をだしていた。ところが、何か勘違いしてる剣士のガウリイがあらわれて何故か一緒に旅をすることに。しかも盗賊から奪ったお宝を狙うやつらがあらわれる。さあ、大冒険がはじまるよ!

原作1巻「スレイヤーズ!」の内容を元に、ナーガとシルフィールを加えて内容を子供向けにリライトしたお話。挿絵が「吉永さん家のガーゴイル」の日向さんで、何度見てもシルフィールが梨々に見えます。あとレゾさんのいい人オーラが半端じゃねえ。原作はあんなにうさんくささ爆発だったのに、なんかもうこのレゾさんには「さん」付けせずにいられないいい人オーラがある!!!

というわけで内容…ううむ……なんかすごく普通だ……。
どう考えても小学生の教育的に微妙そうな物語をどうアレンジするのかと思ったのですが、もともとの原作が持ってた毒気が殆ど抜かれてしまって、普通の王道勧善懲悪ファンタジーになっちゃった印象。ころころ寝返るけど最終的にはなんだか仲間想いなナーガとか、シルフィールとガウリイに露骨にヤキモチやくリナとか、なんだか原作を知っているとあちらとの差異だけで笑えてしまいます。レゾがハープ出してヘボい歌を歌いだした時にはマジでどうしようかと。しかし、ガウリイは本当に100%ただのオバカさんになってしまっていてちょっとかわいそうだ…。

個人的には、赤法師レゾの扱いが大きく違うのはなんだかな。大きなネタバレになりますが、原作のレゾって決して「善人」ではないんですよね。最初から最後まで自分の目的の為だけに動いていて、周囲の人々が勝手に「善人」というレッテルを張っただけで。それが、元々善人だった人の絶望にシャブラニグドゥがつけこんだ、という設定に変えられてしまったのはちょっと残念でした。あとゼルガディスの手下の扱いとか、全体的に毒気を抜いた分物語そのものの魅力もちょっと薄くなってしまっているように感じました。

確かに面白くはあったんですが、辿ってるストーリーラインが同じだけで中身は全くのベツモノになってしまっているので、これを富士見ファンタジア文庫の「スレイヤーズ」と同じだといわれるのは凄い抵抗ある…原作はもっとドス黒い何かが根底にあるというか、本来「悪の魔族を倒すため、正義のリナちゃんがいっくぞー☆」ってお話とは対極に位置するような物語なんだよなあ。

いまアニメもやってるし、ファン層を広げたかったんだろうというもくろみはわかるけど、もうちょっと無理しなくても角川グループにはもっと児童書向けな嗜好のラノベが沢山あるじゃないか。ていうか挿絵に日向悠二さん採用するなら、「吉永さん家のガーゴイル」をつばさ文庫用にリライトして出そうよ!田口作品なら間違いなく、文章を子供向けにするだけで普通にイケるよ!!!

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