“喬林 知” の検索結果 | ページ 2 | 今日もだらだら、読書日記。

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これがマのつく第一歩!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

出航直前に起こったテロのお陰で、ヴォルフラムやギュンター達と離れ離れになってしまったユーリ。貨物船でシマロンの若き王・サラレギー、大シマロンからの使者・コンラッド、そしてヨザックという微妙なメンツで神族の住まう国、聖砂国を目指すことになるが…。一方、いつまでたっても戻ってこないユーリを心配した村田は、とある人物とつなぎを取ることに…!?
 

完全に次作への「つなぎ」の一冊。後半にグレタメインの番外編が入るため、本編はたった100P程度しかありません。簡単に読めるけど、物凄くコメントしづらい一冊だ…。

電撃文庫の400Pだの500Pだのの本に慣れていると、「原稿が300P越えたから分冊!!」という思考が全く理解できません。多分ビーンズが活字の苦手な学生をターゲットに絞っているとかそういう関係も多少はあるんだろうけど…そこで敢えて「300Pがなんだ!」といいたい。内容的には、分冊なぞせずに1冊にしてまとめて読みたかった。外伝を含めても400P。電撃なら全然余裕のページ数なのに!!!

ていうかもう1000ページ越えなければ全然許容範囲内だよ!?
(それどこの終わりのク●ニクル)

せいぜい見所といえば、村田という日本側で立ち回るキャラクターを得たお陰で、「お嬢様とは?」「息子はマのつく?」に出てきたキャラクターが少しずつ出張ってきていることでしょうか。外伝を読むのを後回しにするならこの本の前に読んでおくのがオススメ。

というかもう、日本側で渋谷兄に、魔族側でヴォルフラムに、そして外伝でグレタに萌えれればもうそれでいいとおもうよ!個人的には予想以上に弟バカだった渋谷勝利兄がお気に入り。村田やボブとの掛け合いがなんとも可愛い。ヴォルフラムは聖砂国に行く為の救助隊を指揮することになり、ますます漢前が上がりました……救助に行く為、ギュンターの“秘術”で魔力を封じてまで……………


………………

ってこれなんてホモゲ!!??

どちらかというとノリはどこぞの「これが私の御主●様」っぽかったですが…なんというか、シリアスだらけのストーリーに一服の清涼剤をありがとう。いやー、ギュンターはやっぱりこうでなくっちゃね☆

むしろ本編よりも見所はグレタがメインで活躍する「マ王陛下の優雅な一日」でしょう。眞魔国王宮を舞台に、久しぶりにほのぼのとしたドタバタ劇が見られます。うわぁぁぁぁぁ、グレタ可愛いよグレタ(*´д`)


息子はマのつく自由業!?

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

若き日の美子をナンパした渋谷勝馬は、2回めのデートで衝撃的な事を言った。
「やー、実は俺、魔族なんだわ」
夫は魔族、下の息子は生まれる前から異世界の次期魔王様!?—でも、ゆーちゃんに本当に“魔王”なんて務まるのかしら?渋谷ファミリーのエピソードを収録した番外編第三段です。
 

すっかりシリアス路線になってしまったマ王シリーズ、久しぶりの明るい番外編の登場です。何はともあれ渋谷一家が濃すぎますw前回の番外編と比べると格段にキャラクターが魅力的で面白かった。一見おしとやかな良妻賢母(…しかし若い頃の通り名は“ハマのジェニファー”)な美子に振り回される勝馬もなかなかナイスですが、やはり個人的には優等生と見せかけて実はエロゲーオタクの兄貴・勝利君がツボです。しかもこの上ブラコンだなんて美味しすぎます(笑)

とにかく色々な意味でユーリ馬鹿な家族3人がおりなす、どたばたコメディ。渋谷ファミリーだけではなく、若き日のコンラッドや現地魔族の皆さんもなかなか良い味出してます。現在のシリアス路線も嫌いではないですが、やはりこの作者さんは明るいコメディの方が性に合ってる気が。非常に面白かったです!

ただ、発行順に読んでいくと、番外編と本編が1冊ずつ交互に読まなくてはいけないので、ちょっと本編の進み方がタルく感じてしまったり。ただの番外編なら飛ばしてその後まとめて読む…という事が出来なくも無いんですが、外伝が上手いこと本編に絡んでくるので読まないわけにもいかないし…。

渋谷ファミリーの話は是非何かの機会があればまた読んでみたいです。




…最後の短編、挿絵の女装有利に萌えたのは私だけじゃない筈だっ!


めざせマのつく海の果て!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

様々な気がかりを残したまま日本に戻ってしまったユーリはここのところ欝々とした日々を送っていた。そんな中、遂にムラケンの学校のプールから眞魔国に戻る事が出来たのだが、眞魔国ではまたもや重大な外交問題が持ち上がっていた。事の真偽を確かめるため外交特使として小シマロンへ赴いたギュンター達に隠れ、小シマロンへやってきたユーリとヴォルフラムは意外な人物に遭遇して…!?
 

若き小シマロン王・サラレギー初登場。初登場からいい人ぶりつつもしっかりと腹黒オーラを感じるのはきっと私の目の錯覚ではないはず(笑)そしてワガママプーな漢前少年・ヴォルフラムだけでもかなりご馳走様でしたーなのに、またもや美少年の登場ですよ!?

まあ正直、漢前なヴォルフラムの方が断然好みなのですが中性的腹黒美少年というのも良いですよね。一方のヴォルフはヴォルフでユーリに“最近長兄に似てきた”などとコメントされてしまうほど漢前度さらにアップ。いや、ほんと漢前になりましたよね、彼は。ぶっちゃけ成長盛りのマ王様よりも成長度合いが激しい気がします。

しかし漢前美少年に知能派ショタだなんて、喬林先生は私を萌え殺すおつもりか。

そして今回はギャグ担当だったギュンターが真面目です。特に大シマロンの使者として現れたコンラッドにギュンターが向かっていく場面はかなりカッコイイです。可愛い教え子だったコンラッドの裏切りには、ギュンターなりに思うところもあったんでしょうね。最近雪とかオキクとかバカなネタばっかりだったんで、彼がシリアスできるキャラであること自体を忘却してましたが。

同時に、序盤での落ち込み具合を知っていると後半でのユーリのコンラッドへの態度が猛烈に無理してるようで、見ているこっちまで辛いです。ほんと、二人がまた味方同士になれる日が来ると良いのですが。


お嬢様とは仮の姿!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

エイプリル・グレイブス?アメリカの大富豪のお嬢様?とは仮の姿。その正体は美術品をあるべき場所に返したり、悪人に利用されないよう葬る、誇り高きトレジャーハンター!彼女はある時、亡き祖母が護り続けた禁忌の箱の1つ“鏡の水底”をナチス・ドイツから奪還してほしいという依頼を受けるのだが…!?
 

まるマシリーズ外伝第二段。

本編から50年ほど遡り、第二次世界大戦前の人間界を舞台にしたストーリーです。一応本編とは独立した話なので本編を読まなくても読めますが、逆に言うとさりげなーくあんなキャラやあんな設定が出てきたりするので本編を深く読めば読むほど美味しい外伝かと思われます(笑)

ハチャメチャなアメリカ上流階級のお嬢様でトレジャーハンターなエイプリルと、ナチスの将校で禁忌の箱“風の終わり”の鍵を持っている男・リヒャルドが、“鏡の水底”を奪還する為に共同戦線を張る…というお話。

良くも悪くも、本編から比べるとパンチが足りなくてフツーな話だったなあ(フツーに面白くはありますが)。割合キャラクター魅力が主導でぐいぐい引きずっていくシリーズだと思うので、やはりユーリたちが居ないと弱い…というか物足りない印象があります。エイプリルもリヒャルドも悪いキャラじゃないのですが。(でも正直、メイン2人よりもDT夫妻の方がインパクト強かったw)

むしろ、色々と本編に絡んできそうなキャラクターや設定、まだ明かされていない謎(ボブの正体とか)もありますので、今後のストーリーを読んでから読み直すと中々味のある話なのではないかと思います。少なくても今後のストーリーに絡んでくるのは確定っぽいですし。


地にはマのつく星が降る!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

災厄を呼ぶ箱・「風の終わり」を取り戻す為に参戦した天下一武道会(略してテンカブ)決勝戦、シマロン側の戦士として現れたのは行方しれずの“あの人”…。あまりの事態に動揺する一行だが、決勝戦でピンチに陥ったユーリが法力の強い武道会会場で強引に魔王としての力を引き出し、事態は更に混乱して…!?
 

長かったカロリア編もこの巻で終了。

何はともあれ、やっぱりコンラッドとの話は凄く衝撃的でした。なんとなくコンラッドは誰が敵に回っても味方に居るんだろうなあ…と思っていたし。いっそのこと完全に敵意を示してくれればいいのに、態度だけは今までとおりの優しいコンラッドだから余計にユーリには辛かったんじゃないかなと。色々とこれも裏がありそうですが、いつかまたコンラッドとユーリの仲良しコンビの姿が見れるといいな、と素直に思います。しかし武道会後のユーリの選択は、村田じゃないですが「やっぱり」って感じでしたね(笑)

そして妙に印象的な最後1ページ。
それまで殆ど描写されてこなかったけど、やはり「有利」として人間の世界に居るあいだはあの世界存在自体を疑ったことが何度もあったんでしょうね。既にあの時点で何回も眞魔国に渡っているはずの有利が今更「眞魔国」のある世界の存在を改めて認識する、というシーンが非常に印象的でした。そして同時に眞魔国の存在がユーリの中でどれだけ大切になっていたかというのを再確認できるシーン。“夢だったんじゃないか”と考えて不安に思う程あの世界が大切なんだな、と。たった2行でそれを痛い程表現出来ているのがやはり凄い。そしてそれをあっさり見抜いて、多分あの時有利が一番欲しかったであろう言葉をくれる大賢者様は偉大(笑)

「魔王」としての力に振り回される姿以上に、前巻から少しずつ表現されてきた「有利らしくない発言」というのが今後の伏線になりそうな気がしてドキドキ。一応カロリアでの騒動はカタがつきましたがコンラッドの事も含め、暫くは重い展開が続きそうですね。今後もすごく楽しみなシリーズです。


天にマのつく雪が舞う!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

シマロンに渡った災厄を呼ぶ“箱”「風の終わり」を取り戻す為にカロリア代表としてシマロン領内で行われる天下一武道会(略してテンカブ)に出場することになったユーリ達御一行。様々な障害を乗り越え、何とか決勝戦に進出するが、最終戦でユーリの対戦相手として待っていたのはあまりにも意外な人物の姿だった…!!
 

何はともあれ最後がーーーっ!?
なんとなく嫌な予感がしてはいましたが、一番当たって欲しくない予想が当たってしまったというかそんな感じが…

ストーリー的には、「きっとマのつく陽が昇る!」の頃から明らかに何かありそうだった村田の正体が遂に明らかに。何気に暗い過去話をしてみたり、昼行灯の仮面を半分脱ぎ捨てて妙に凛々しくなっちゃいましたがそんなムラケンも素敵(笑)そしてここんところ漢らしさ急上昇のヴォルフラムは今回も絶好調です。うじうじしてるユーリを殴って「求婚返し」とか、漢らしすぎですから!!

暗い話ばかりが続きますが、時々差し込まれる明るい話が一つの清涼剤。留守番組はいつでも明るい話を繰り広げてくれますし、テンカブでの予選大会の様子も何気に楽しい。そして最強の恋する熟女・ツェリ上王陛下が素敵過ぎます。今回ばかりはシリアスな一面も覗かせてくれますが、流石元魔王だけあって強いのなんの。

カロリア編も次回で終わりという事で、漸く次で一段落のようです。とりあえずキリのいいところまで一気に突っ走るぞっ!(笑)


いつかマのつく夕暮れに!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

手違いで眞魔国を敵対視しているシマロン国のど真ん中に、クラスメイトの村田と流れ着いてしまった有利。元の世界に帰る手がかりを得ようと訪れた小シマロンのカロリア領主の屋敷で捕まって監禁されて…更に本国である大シマロン国へと連れて行かれそうになるが、シマロン国内では内紛をきっかけにしたとんでもなく恐ろしい計画が水面下で進んでいた…!!
 

「きっとマのつく陽が昇る!」の続き。いつもの通り最早本能で自分を捕まえたカロリア領主夫人・フリンを色々助けてしまいつつ、その裏でコンラッドの不在への動揺や不安を隠しきれて居ない有利の姿が印象的でした。今までいつでも一緒に居てくれ、自分の世界の文化にも詳しいコンラッドの存在はそれだけ大きいものだったんでしょうね。本当に今回の有利は村田やフリンさんを助けなくては、という義務感で必死に自分を駆り立てていた感じがして、いつものとおり明るく振舞っていても物凄く脆い印象を受けます。そんな有利を影から表からフォローする村田の昼行灯ぶりが非常にツボ!そしてトサ日記のあの話がコンラッドや有利の過去だけではなく、よもやまたこんな所に繋がっていようとは…

しかし何よりツボに入ったのは、押しかけ女房もとい魔族実は似ている三兄弟三男・ヴォルフラム。あのワガママプーがユーリが心配なあまり民間用のボロい船に乗ってユーリを助けに行ってしまう辺り、本当に惚れこんでるんだなあと微笑ましいながら、初期のワガママぶりを思い出してその成長振りにニヤニヤ(笑)

そして何よりラストシーン。
力を使い果たして絶体絶命のユーリの前に颯爽と現れ、このセリフ。

「けど、お前の体重じゃ…おれを引き上げられないだろ。ヘタしたらお前まで……!」
「そうしたら」
汗で握る右手首を両手で掴み、ヴォルフラムは苦み走った笑みを見せた。
「一緒に落ちてやる」
おれのいない間に何が起こったのか、今まで知らなかった表情だ。
「ぼくを信じろ」


な、なんて漢らしい…!!!

ある意味ベタなセリフですが、熱血タイプ主人公のユーリや典型的保護者兄タイプのコンラッドが言うのではなく、このワガママプーな弟属性三男が言うと猛烈に萌えもとい燃え!そして今まで必死に虚勢を張ってきたユーリを受け止めてやる漢らしさも非常に燃えました。正直ヴォルフラムがあの三兄弟の仲で一番漢らしいと思うのですがどうですか。次回もどれだけ漢らしいところを見せてくれるのか、非常に楽しみです。

ていうかこのシリーズの続きが気になって1月の新刊がなかなか消化できませ?ん…(笑)


きっとマのつく陽が昇る!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

夏休み、村田に誘われてやってきた海の家でのバイト中にまたまた眞魔国に呼ばれてしまった渋谷有利。ところがどうも様子がおかしい。着いた途端に刺客に襲われ、コンラッドやギュンターに庇われ、命からがら元の世界に強制送還されるのだが、着いた先は何故か敵国ど真ん中で…?!
 

一気にストーリーがシリアスになりました。戦争の匂いはプンプンするし、コンラッドは生死不明だし、ユーリは村田と一緒に敵国のど真ん中に行っちゃうし…ギュンターとグウェンダルは……もうアノ人達はギャグ担当で確定ってことにしといていいですか?

コンラッドの告白まがいかつ死亡フラグ立てまくりの意味深発言が、物凄く重い。考えてみると「トサ日記」での彼の過去話はこの話への前フリだったんですね。凄く美味しいキャラなので、生きてるといいなあ。

重苦しい雰囲気の中、村田のボケとギュンター&グウェンダル&アニシナトリオの暴走っぷりが唯一の心の清涼剤。村田の正体は実は……らしいですが、彼の正体もそろそろ明かされるのかな?ユーリが気絶した後に見せた、シリアスな発言が個人的にかなりツボです(笑)

そして良く思っていなかったはずの次兄の生死不明に心を揺らしつつ、行方不明になったユーリを探しに行こうとするヴォルフラムが、出番が少ないながら非常に良いです。長兄の立場も理解していて、自分が本来どうしなければいけないのか判っていても行動を止められないのがヴォルフラムの良いところですよね。顔には似合わない漢らしさにすっかり骨抜き。是非次巻ではドーンと活躍してくださいっ!


閣下とマのつくトサ日記!?

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

美形揃いの魔族の中でも抜群の美形、しかしてその弱点はあまりにも“陛下LOVE”な事!?近頃、愛がすっかり暴走気味な王佐・ギュンターが妄想にまかせて書いた通称「陛下ラブラブ日記」がクチコミで広まり、遂には書籍として出版したいと編集者までやってきた!?ギュンターの日記として語られる、“マ王”シリーズ初の短編集。
 

陛下ラブラブ日記の割りに陛下分が低い気がするんですが(笑)個人的には「明日マ」でちょっと掲載されていたような暴走日記で1冊占められているのかと色々と楽しみだったのですが、良くも悪くも普通の短編集で少しがっかり。いえ、普通に面白かったんですけど、出来ればギュンター本人の文体で読みたかったかなと。そっちの方が地の文でユーリにヤキモチ焼いたり、アニシナ様への恐怖が滲んでみたり…と面白おかしそうな予感がします。特に1話目に至ってはいつもの本編と全く同じユーリの一人称で、もう“日記”じゃないじゃん。

すっかり同棲状態のヴォルフに辟易したユーリが、ヴォルフに出て行ってもらうため迎賓館のモンスターを退治しにいく話と、グウェンダル&アニシナ様のお話、そしてコンラッドがユーリの魂を人間界に預けに行った時のお話。個人的には2つ目のアニシナ様大暴走の話が面白かったです。結局なんだかんだ言われつつも振り回されて、どこまでも不幸なグウェンダルに乾杯(笑)

ラストのコンラッドの短編ではスザナ・ジュリアが死んで落ち込んでいた頃の、本編とは全く違う姿が見れて面白かったです。しかしユーリがスザナ・ジュリアの魂を持っている(←ネタバレ)っていう設定はちょっと露骨に腐女子狙い設定という感じで、露骨な設定を忌み嫌う腐女子の私にはイマイチだったかなあ。なんというか、こういう設定をつけてしまうとコンラッドがやたらとユーリをかばいだてするのはその設定があればこそ…みたいな、そういう色眼鏡をかけてしまいますよ。ユーリが女の子なら恋愛関係にもつれ込んで色々と面白い葛藤とかが入るんでしょうが男同士だし…ねえ(笑)

全く関係ないけど、陛下トトの詳細な順位が気になります。


明日はマのつく風が吹く!

[著]喬林 知 [絵]松本 テマリ

いつもなら事件を解決すれば元の世界に戻れるのに、眞魔国から帰れなくなったユーリ。そんな彼の元に“現魔王のご落胤”と名乗る少女・グレタが現れる。彼女に暗殺されそうになり、足を痛めたユーリはグレタを連れてコンラッド(と勝手についてきたヴォルフラム)と温泉街に湯治に出かけるがそこでも事件が…!?
 

アニシナさん最高。
幼馴染のグウェンダルとのやりとりも非常に楽しいのですが、ラスト付近の大活躍の際の漢らしさにひたすらニヤニヤしてしまいました。カッコイイ!!

ストーリーは…ある意味前回からの続き。手に入れた魔笛の力によって雨を降らせ、スヴェレラの国を救っていたつもりでいたユーリですが、作物が育たず法石を取る事が出来なくなったスヴェレラでは実はますます民が貧窮し、多くの親が子供を「出稼ぎに出す」という名目で身売りさせなくてはいけなくなっていた…という話。

高校生なのにまるで堅いおじさんのように売春している女の子達を諭そうとしたり、すっかりグレタの“親”になって必死に彼女を守ろうとするユーリが非常に可愛い。この巻は特にユーリの一生懸命さが際立っていたような気がします。その裏で、自分の両親の事を思い出したり本当に元の世界に戻れないのか、悩む姿が印象的。

ラストの賭けのシーンでは、ただ状況に流されているような状態に近かった最初の頃から、自分の意思で「王として」周囲を守ろうとする姿に心打たれました。何か今回は本当にユーリかっこよかったな。

そして今回のギュンターは勘違いでついに出家
ユーリの書き間違いっぷりにも笑えましたがそれを間に受けて適当な寺に体験出家しちゃうギュンターの姿に大爆笑です。もうこの人どこまで突っ走っていかれるのか、今後が楽しみ(笑)