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やさぐれ執事Vtuberとネガティブポンコツ令嬢Vtuberの虚実混在な配信生活

 

謎の執事Vtuber・正時廻叉は、無表情・無感情だけど流暢な辛口トークと人を魅了する演技を武器に絶賛売り出し中。 役者の道を挫折し、新たなスタートを切ったものの、いまいち伸び悩む登録者数に試行錯誤を繰り返していた。 そんな中、告知されたのは所属グループRe:BIRTH UNION【リバユニ】の新メンバーオーディション! 審査員として参加した面接で出会ったのはーー 「あなたの元で生まれ変わりたいんです……!」 ──彼に救われた内気な美少女・ユリアだった。 慕ってくれる初めての後輩をデビュー配信へと導くことはできるのか!? 毒舌執事×元引きこもり令嬢、異色の二人がVtuber界にセンセーションを巻き起こす!新感覚成長ラブコメ配信スタート!

役者としての道を諦め、現在は企業所属の執事系Vtuberとしてトーク配信や朗読などを行っている正時廻叉。Vtuberとしての活動に楽しさと手応えを感じてはいたが、登録者数が思ったように伸びないことが少し気にかかっていた。そんな中、所属するVtuberユニットの新メンバーオーディションに面接官として参加することになるが、そこで自分の雑談配信に救われたと言う引きこもりの少女・三摺木弓奈と出逢い……。

歌い手、イラストレーター、元役者。理由(ワケ)あって、Vtuber!!

バーチャルシンガー、ラッパー、ギタリスト、イラストレーター、役者。全員が芸術家気質であり、それぞれの道で挫折してワケあってVtuberに転身したという過去を持つ異色の企業Vtuberユニット「Re:BIRTH UNION(通称リバユニ)」。そこに所属する元役者の執事系Vtuber・正時廻叉がひとりの引きこもりの少女を少しだけ前向きにさせ、自分を追いかけてきた彼女の存在に少しだけ救われる……というお話。芸術家気質というかそれぞれが生命を掛けてでも続けたい何かを持っていて、更にそのことで挫折を経験している……という共通の過去を持つリバユニメンバーのVtuberとしてのあり方がこれまで読んできたVtuber物の中ではかなり異質で、とても印象深かった。当たり前のように自然に自分のやりたいことに生命を掛けていくVtuber達の姿に心を揺さぶられる。

Vtuber物、ガワを被りながらもあくまで「ありのままの自分」を見せていって、それが受け入れられる……という趣旨の物語が全体的に多い気がするのですが、この作品のメインとなるリバユニはVtuberというガワと剥き出しの自分を使って本来の自分とは全く別のナニカになろうとしている文脈を感じるというか……0期生のステラ・フリークスを頂点に彼ら彼女らが全員で一つの大きな「物語」を作ろうとしていく姿が面白かったです。彼らの作ろうとしているものはまだ全く見えてこないけど、なにかとてつもなく面白いことが始まろうとしている気がしてワクワクする。

そんなユニットの中で、虚構と現実……ふたつの日常を行き来するうちにお互いが混ざり合っていく……そんな主人公の私生活が印象的でした。伝説的なバーチャルシンガーであるステラ・フリークスに傅きながら仲間たちと共にひとつの世界を作り上げ、リスナー達と濃厚な時間を過ごしていく……という「リバユニのVtuber2期生・正時廻叉」としての虚構の世界。役者として挫折した過去のこと、現在の登録者数が伸び悩んでいること、生活費や上京のこと……悩み多くもありふれた毎日を送る「元役者の青年・境正辰」の現実。ふたつの自分が混ざり合う感覚、タイトル通りに虚実混在していく現実に警鐘を鳴らす自分もどこかにいて。

そんな悩み多き正時廻叉/境正辰の日々に変化が訪れたのは、新人オーディションに現れた少女・三摺木弓奈との出会い。自分の配信によって救われた……と語る弓奈の言葉に登録者数が増えないことを思い悩んでいた正辰自身も救われて、という関係性が良かった……のですが、少し残念なのは彼女のVtuberデビュー直後で1巻が終わっていることか。書籍化を想定してないWeb小説の書籍化1巻目だと割とよくあるパターンで、続きは2巻で……ということだとは思うんだけど今回はほぼほぼ正時廻叉の物語で終わってしまったし、もう少し先まで入れてほしかった感じはするよなあ。廻叉自身もちょっとしたキッカケで伸びそうなキャラではあるしここから伸びます!みたいな伏線も沢山貼られているんですが、そのへんも匂わせだけで終わってしまったのでやや不完全燃焼みある。

いろいろな意味で起承転結の起で終わっちゃったみたいな部分あったので、次巻でどういう方向に進んでいくのか楽しみにしてます。

ところで、電子版特典SSで掲載されていたステラ・フリークスの過去編がとても良かったです。良い意味でリバユニの「物語性」を補強してくれるストーリーだったというか、「最初の七人」と呼ばれた伝説のVtuber達が一度だけ手を取り合い伝説となり……そのまま永久に手を離した物語。いや、もうこんなの神話じゃん……。


大伝説の勇者の伝説4 虚々実々の大幻惑

 

侵略戦争を続けるガスターク王レファル。彼の心に秘められた決意とは──!?
人の命を喰らい力を発現する剣『グロウヴィル』に選ばれたエディア家に伝わる、お伽噺。それを語ってくれた父が、幼いレファルの誇りだった。強く、仲間を裏切らないガスタークの王。だから父との「狂ったグロウヴィルには、決して触れない」という約束を、守るつもりでいた。けれど、15歳になったレファルは思う。ストオルに故国を滅ぼされ、奴隷にされたこの3年。世界は願うほど、甘くも優しくもなくて。だったら──どんな力でも手に入れて、世界を変えるしかない。そしてレファルが『勇者王』と呼ばれるようになった世界で、運命の歯車は回り続ける──!

北大陸を統一したガスタークの王・レファルは中央大陸に侵攻。そのさなか、故国を侵略され奴隷となった過去と自分の血脈に受け継がれる『勇者』と呪われた剣の逸話を思い出す。その頃、ライナは意識を失い、ヴォイスの中に潜む『女神』と対峙していて……。

情報量が…情報量が多い!!

シオンやルシルやライナの中に『何』が居るのか、女神とは何なのか、更に彼らの裏に居る、メノリス大陸を裏から操る異形の正体、そしてライナの失われた記憶の全貌……シリーズをめぐる大きな謎が一気に明かされるシリーズ第よn情報量が多い!!3巻でライナが、そして今巻でシオンがそれぞれローランドでのありし日のなんでもない日常を代わる代わる回顧してるの本当にしんどいのですが、ヴォイスに反ローランド同盟軍のリーダーになれと打診されたライナが人物紹介のところで正式にレファル・シオンと並ぶ「3人目の王」として紹介されてるのがめちゃくちゃしんどい。ライナが3人目の王になるというのは無印最終巻のラストでも語られていた話ですが、前巻の展開を受けて正式に袂を分かってしまった感が強いのきついですね……。

これまで謎に包まれていたルシルが『何』であるのか、そしてシオンの方に現れた『女神』の正体にも驚かされました。ミルクのカリスマは一種の異能ではとか以前の感想で書いたことがありましたけどこれマジモンの異能じゃん……。そして自己申告によると特に特別な力も持っていないはずのルークが強すぎて無印時代は敵なしの化物だとおもっていたルシルが小物に見えてくるの笑う。2巻のルシルvsフロワード、3巻のクラウvsライナと来て今回のルークvsシオン・ルシルと、侵略戦争やってる傍らでローランド国内最強決定戦でもやってるんですか?バトルのインフレが凄い。

三人の「王」による中央大陸争奪戦のはじまり

今回わかった情報をまとめると、狂った女神の力を削ぐため、周辺国を征服して『ニンゲン』を『ニンゲンα』にしながら南大陸を併合し中央を目指すシオン、狂った女神と狂った勇者の支配を止めるため北大陸を飲み込み同じく中央へと進軍するレファル、女神やその黒幕の意向にとりあえず乗っかってシオン率いるローランドの対抗勢力としてまとまろうとしている一団の王に祭り上げられようとしているライナ、という認識でいいのかな。各勢力による中央大陸争奪戦の様相を見せてきた。

シオン達が中央大陸の最奥にたどり着くことで何が起きるのか、レファル側が南下してきているのもただシオンを止めるだけの目的ではなさそうな気がするし、なによりライナ達は今後どういうふうに動いていくのか。女神の思惑、ヴォイスの真意、ピア率いる『蒼の公主』とはどう絡んでいくのか……などなど、かなりの情報が明かされたもののまだまだどうなっていくのかは全然見えない。続きがどうなるのか、とても楽しみです。


マリエル・クララックの婚約

 
まろ

地味で目立たない子爵家令嬢マリエルに持ち込まれた縁談の相手は、令嬢たちの憧れの的である近衛騎士団副団長のシメオンだった!? 伯爵家嫡男で出世株の筆頭、文武両道の完璧美青年が、なぜ平凡令嬢の婚約者に? ねたみと嘲笑を浴びつつも、マリエルは幸せです。だって彼は私の大好物、見た目穏やかな腹黒系眼鏡美青年なのだから! 婚約者とその周りにひそかに萌える令嬢の物語。WEB掲載作を加筆修正&書き下ろしを加え書籍化!!

令嬢たちのあこがれの的である近衛騎士団副団長・シメオン様と婚約することになった令嬢マリエル。平凡で目立たない令嬢の彼女には、とんでもない秘密があった。他の令嬢達からの嫌がらせにも全く動じない彼女だが、当のシメオン様は何か勘づいているようで…!?

妄想たくましい女流ロマンス作家×イケメン眼鏡のロマンス
三度の飯よりも小説書くのが好き!!というマリエルが婚約者となったシメオン様をオカズ(おい)にするだけでなくライバル令嬢達からの嫌がらせすら「小説のネタ」として大喜びで頂いてしまう様子が楽しい。

キレ者なのにマリエルのことになると惚れた弱みで残念になりがちなシメオン様、ことあるごとにマリエルの脳内で鞭を持たされ、更に隙あらばその妄想をそのまま匿名で出版されてしまうので強く生きてほしい。恋人に自分が主役のBL小説書かれてしまうシメオン様は本当に強く生きてほしい。

往年の少女小説を思い起こさせる、ラブコメ×ミステリー。
そんなふたりがとある貴族の家督争いに端を発した事件に巻き込まれる後半。好意と好奇心で事件を解決を捜査しはじめるマリエルだが、その一方でシメオンと衝突してしまい…という展開がなんというか、往年のコバルト文庫とかを思い出して懐かしい気持ちにさせられる。

様々なすれ違いを経て、マリエルの方にも着々とシメオンへの恋心が育っていくのが印象的でした。嫌がらせにもめげない鋼のメンタルを持っているようで自己評価が低くて自身の恋愛には疎い彼女が無自覚に芽生えた恋心を制御しきれない様子が可愛いし、あらぬ方向に(被害)妄想を繰り広げてしまうのにはプッと笑ってしまう。気がつけばしっかりと両思いになっているのに、勘違いや先入観でなかなか噛み合わず、逆にシメオンに振り回されてすらいるのが微笑ましい。

すごく…眼鏡です。
文武両道イケメン眼鏡×マイペースで妄想過多な文学系眼鏡っ娘という、眼鏡好きにそっとおすすめしたいラブコメ。

最後に眼鏡を外す描写はツイッターの眼鏡属性議論とか見てると好き嫌いが分かれるのか!?と思ってしまうのですが、「(ド近眼のマリエルが)眼鏡を外しても相手の顔がはっきり見えるくらいの至近距離」という表現には思わずニヤリとしてしまいました。


銃皇無尽のファフニール4 スピリット・ハウリング

 

ユグドラシルとの契約。そして、代償としての記憶の喪失。それらの秘密を打ち明けられたイリスは、悠の記憶を取り戻すことを決意する。その時、姿をくらましていた災害指定の“D”の少女キーリが、フィリルの故郷・エルリア公国に姿を現した。ミッドガルの保護を求める彼女のため、悠たちはエルリアへ向かう。国王であるフィリルの両親たちのもと、舞踏会などひとときの異国の非日常を楽しむ悠たち。だがその前に現れたのは、魂を喰らう黄金の魔鳥―“黄”のフレスベルグで―。たとえ何を失っても、守ってみせる。魂のすべてをかけて―。アンリミテッド学園バトルアクション第四弾! (「BOOK」データベースより)

 ミッドガルの保護を求めてきたキーリを護衛するため、フィリルの故郷・エルリア公国へと向かう悠達。同じ頃、エルリア公国ではフィリルの祖父である国王が逝去し、その死を悼むための賑やかな式典が始まろうとしていた。つかのまの非日常を楽しむ彼らだったが…。前巻の展開からリーザ回かなとおもっていたけどフィリル回だった!任務の一貫で来ている上にキーリの存在や悠の記憶など様々な不安事項はあるものの、異国情緒溢れるフィリルの故郷でつかの間の休日を楽しむ姿が微笑ましい。

 災害指定の“D”であるキーリを狙ってロキ少佐が放った刺客“フレイズマル”に苦戦する悠。ニブル時代の悠の話が軽く出てくるけど、ロキ少佐のやり口が想像以上に洗脳教育っぽくてヤバイな。しかも、人の魂を食らう“黄”のドラゴン・フレスベルグにフィリルが見染められてしまうという四面楚歌な展開に。

 記憶の欠損が生じるとわかっていても大切な仲間たちを護るためにはユグドラシルとの取引をしないわけにはいかない悠。最後の、失った記憶の大きさにぞっとした。ある意味、完全に失ってしまうよりも残酷な結末。過ごした時間の違いがあるので仕方ないのだけど、悠がイリスや他のヒロイン達と新しい思い出を作っていく中、深月と悠に関わる記憶ばかりが失われていくのがやるせない。

 しかし、記憶の件を打ち明けられたイリスと悠が完全に出来上がりかけてる雰囲気の中、周囲でフラグばかり乱立していくのどうするんだこれ。キーリやリーザとも若干のフラグ感あるし、ニブル時代からの刺客・ジャンも現れてますますフラグ乱立の気配を感じる。

 ラストのフィリルのハーレム発言が男前すぎて震えました。抱いて!!!(悠を)


レイセンFile3:ワンサイド・ゲームズ

 

“フォース”との接触以来、彼らが属するオートライングループを警戒しながらも、神霊班は次の手が打てずにいた。そんなある日、ヒデオは街でマックルイェーガーという女性に声をかけられる。ごついヘルメットをかぶり、やたら銃器に詳しい彼女に疑問も抱かず、遅れてきたモテ期に浮かれるヒデオ。しかし、彼女はオートラインに協力する“銃の神”であり、彼女の能力を利用した、“実験”が始まろうとしていたのだ―衝撃の急展開。 (「BOOK」データベースより)

 自分は、もっとずっと高尚な者たちと戦い、勝ち続けてきた。その中に虐殺を至上とするような、低俗で幼稚な輩など、ただ一人もいなかった。だからあんなのは雑魚だ。あんなのはかつて自分が相対した誰一人の足元にも及ばない。
 “ええそうよ。さあ行きましょうか、二代目聖魔王閣下……!”

 本気のヒデオさんマジかっこいい!!(ただし滅多に発動しない)
 伝手で宮内庁の心霊班に就職した川村ヒデオが繰り広げる『戦闘城砦マスラヲ』後日談シリーズ第3巻。個人的に2巻がイマイチで暫く詰んでたんだけどやっぱり物語が動き始めると面白いなあ。人を殺す事を楽しんでいるという、これまでのマスラヲシリーズにはない下種な敵に対して怒りを燃やす一方、これまで自分が渡り合ってきた相手との相対を通して確かに成長したヒデオがかっこよすぎた。

 まだまだ水面下で色々動き出してる感じで明確な敵が見えてこないんだけど、こちらはこちらで魅力的なキャラが増えてきた感じ。というかナイトさんの今後の活躍には期待せざるをえない。

 ……なんだけど、やっぱり書き下ろしのヒデオが魔殺商会の面々に振り回される『ロケットダイヴ!!』のハチャメチャな面白さがもうヤバくて!!薄幸少女属性返上してすっかり周囲を振り回す、作中でも髄一のフリーダムっぷりを発揮する鈴蘭可愛いわー。偉大で濃ゆい先輩を持つと色々な意味で苦労するよね頑張れヒデオ……

“……あんたをアパートから引っ張り出したウィル子ってマジ神だわ”

 納得の一言すぎて盛大にふきだした。


土属性はダテじゃない!

 

ときは21世紀。精霊魔法が日常に存在する現代日本において、埴本麒一郎(はにもと・きいちろう)は精霊魔法界のエリートだった……ただし、土属性の。
●一位:風属性 気楽に付きあえるモテモテクン! 飄々とした態度に翻弄されちゃう!
●二位:火属性 恋も生き様も情熱的なカレ! 火傷するぐらいアツアツのメイクラブしちゃおう!
●三位:水属性 クールな横顔にメロメロ! 奥手すぎるのがタマにキズ?
●四位:土属性 デカい、ダサい、ヂミの3D揃った非モテクン!土いじりでもしてれば?
とからかわれることNO.1の土属性の家系に生まれた麒一郎は実家の援助を打ち切られバイト生活に励む日々。そんなある日、火属性の美少女と赤井雪乃と出会い、良きライバル関係になるのだが……。ドタバタ青春精霊コメディ!(一迅社文庫公式サイトより)

精霊魔法を学ぶ学園でも地味で目立たないと人気のない「土属性」の少年が、ひょんなことから学年でも有名な火属性の美少女と知り合いになり、「異種精霊障害乱走」なる競技での優勝を目指す、というお話。

数あるファンタジーでもめったに主役属性として採用されない地味属性・「土属性」を逆手に取った自虐系コメディ……かとおもっていたら意外に王道な異能スポ根ラブコメでした。全体的にちょっと展開が駆け足かなあと思う部分もあったけど、各属性の特色を生かした戦い方と弱点を補うための「大乱走符」のシステムがなかなか面白かったです。火属性(=熱血娘)なヒロインとのやりとりも微笑ましくて素敵。

ただ、個人的に主人公が乱走で活躍できたのって、のづぢが偶然土属性にしては動きの機敏な能力を持つ朋霊だったから…みたいな気がして、そこが微妙にひっかかってしまいました。鈍重な朋霊と組む羽目になって、底辺から知恵と根性で他属性を出しぬいて行く、みたいなのをタイトルから想像して勝手に期待していたからかもしれない。

しかし、何よりも素敵だったのはクライマックスのやりとり。
彼に対する間違った憧れで凝り固まろうとしていた雪乃に対して、麒一郎が放った言葉には思わず噴き出してしまいつつも、ニヤリとする。「土属性」らしい彼の口下手さが愛おしくなる一幕でした。


7月の新刊予定がおかしい件

まろんさん絵空さんも日記でぼやかれてますが、7月新刊ヤバイ。

元々、ラノベ系の新刊を買ってる冊数は月平均10冊行くか行かないか、多い月で12?3冊程度の分量なのですが、それを踏まえて7月の購入予定をご覧ください。判りやすいように番号入れてみたよ!!


7/10…電撃文庫
 (01)とある魔術の禁書目録18
 (02)GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン2下
 (03)神様のメモ帳4
 (04)アカイロ/ロマンス4
7/15…GA文庫
 (05)メイド刑事9
 (06)おと×まほ8
7/18…ガガガ文庫
 (07)とある飛空士への恋歌2
7/20…ファンタジア文庫
 (08)生徒会の六花 碧陽学園生徒会議事録6
 (09)本日の騎士ミロク2
 (10)H+P (4) —ひめぱら—
 (11)いつか天魔の黒ウサギ4
7/24…スーパーダッシュ文庫
 (12)ベン・トー4
7/25…MF文庫J
 (13)ラノベ部3
 (14)剣の女王と烙印の仔 II

14冊……だと……
スニーカーとファミ通文庫に購入予定が無いのが不幸中の幸いとしか言いようがないですがこれはおかしい。境界線上のホライゾンはページ数的に平均的なラノベの3冊分強とみなしていいとおもうので、実質17冊くらいの分量ですね!

っていうかスーパーダッシュ文庫とMF文庫Jとか、現在レーベル全体でこれしか追ってないわけですが、なんでそれが都合よく全部出てくるんですか?(つかなんで「ラノベ部」延びたんだよ!!)「迷宮街クロニクル」と「人類は衰退しました」を加えればGAとガガガも完璧。

特に電撃と富士見の各4冊がやばいです。
数少ない作者買いの「アカイロ」「境ホラ」「神メモ」「ミロク」「ひめぱら」が勢ぞろいでとか「生徒会」の新刊とか全体的に切れないシリーズが多くて、買うだけ買って積みそうな予感が…ギリギリ読まなくてもいいかなあと思うのは灰色表記してますが、これだけあって買わなくても我慢できそうなのがこれだけって。「いつ天」はあらすじ見る限り紅月光回っぽい予感がするし!!

っていうか「境界線上のホライゾン」まじ自重(ページ数的な意味で)。2上は、発売日2日前にゲットして読んでるあいだに富士見新刊出ちゃったわけですが……下は上よりもページ数多いわけですが……どうすんのこれorz

特に運タロ読み始めた5月くらいから、これまで殆ど出してなかった新刊積みが大量発生してしまっているのですよね。現時点で「彩雲国物語」「アクセルワールド」とかが順調に読み切れずに積読に移動しているわけですが……もうこのままだと7月どうなんのこれ…ぜんぶ運タロが面白いのが悪いんだよ!毎回嫌なところで切れるから!!

真タロ、あと8冊か……(遠い目)


NO CALL NO LIFE

 

ある日、有海の携帯に残っていた奇妙な間違い電話。何故か着信履歴には10年前の日付けが記されており、留守電には母親の帰りを待つ男の子のメッセージが残されていた。その間違い電話に導かれるようにして向かった東京湾を望む埠頭で、有海は2つ年上の春川と出会い……

まろんさんに背中を押されて、7月末の文庫化を前にいまさらながら読んでみた。発売日に買ったまま3年弱積んで熟成してたのは内緒だよ!

過去のとある出来事のせいで心に深い傷を持つ二人・有海と春川が織りなす、今にも擦り切れそうな青春と恋の物語。不思議な留守番電話を巡るミステリーっぽいお話を想像していたら、ものすごく青春でサツバツで病んでました。そうかこれは退廃的といえば良いのか…(←最後はざっと感想サイトを巡っての感想)

有海と春川が少しずつ近づいて行き、とある事件をきっかけに同棲するようになるのですが、読んでいる方には明らかに終わりの見えてしまっている二人の刹那的な幸せがなんともやるせない。もちろん当人達にもこの生活を長く続けられないことは判っているはずなのですが…「無敵になった気分」「怖いものなんて何もない」と根拠なんか何もない万能感に満たされている二人を見ると、ますますやるせなくなってしまう。

「欠落を埋め合っているような気がする」という言葉とは反対に、同じ場所にある欠落をただ舐め合っているだけの二人の姿を見ると作中で有海の従兄が言うとおり正直「一緒にならない方が良い」二人ではあるのだけど、あまりにも幸せそうな二人を眺めていると、“こういう形もありなのかもしれない”と思ってしまう不思議。でもやっぱり、二人の関係を見ているとその先には“何もない”のが判ってしまってなんともやるせない気分になってしまいます。

ラストは、ある意味ベタな展開だとは思うけど泣いた。
もっと本当の意味で幸せになった二人の姿が見てみたかったけど、心に残るエピローグでした。


運命のタロット7 ≪死神≫の十字路

[著]皆川 ゆか [絵]乱魔 猫吉

頑なに次のフェーデを拒むライコの前に現れた≪女帝≫。同じプロメテウスのタロットである≪節制≫を倒した彼女によると、フェーデに負ければ≪魔法使い≫と一緒にライコも封印されてしまうらしい!?しぶしぶ、≪月≫とのフェーデに協力することにしたライコだが…
  個人的お気に入り度数
運命のタロット〈7〉「死神」の十字路 (講談社X文庫—ティーンズハート)
≪節制≫の喋りをみるたび、脳裏をなんかのアニメキャラの声がよぎっていくんだけどマジで誰だろう……超気になる。まろんさんの「ルー語に聞こえる」にも全力で同意したいですが。

色々ヒミツがありそうな姐御肌の≪女帝≫可愛いよ≪女帝≫。近い未来フェーデをするってことだけど、12巻のタイトルに名前が入っているのでこのシリーズでのラスボス的立ち位置なのかな。彼女とラブラブらしい旦那様も早く見てみたいものです。

全然本筋と関係ないけど、同人誌の修羅場を手伝うシーンすごかった。修羅場テンションで話がどんどんおかしい方向に転がってくのあるあるすぎる。うちはデジタル仕上げのせいであまりこういう修羅場は経験したことないですが…気がつくと売り子やらコスプレやらゲストやらを否応なしに引き受けさせられてるってよくあるよねww

そしてついに≪月≫とのフェーデ開始。また露骨に犯人(というか協力者)っぽい人出てきたけど、きっとひっかけなんだろうなーとか斜に構えつつ。早くも次で決着がつくらしいので楽しみです。


吉永さん家のガーゴイル5

[著]田口 仙年堂 [絵]日向 悠二

御色町南口商店街では、恒例の春祭りが始まろうとしていた。お祭り気分が高まる吉永家の面々だが、北口商店街にあるデパートがバーゲンセールを春祭りと同じ日程で開催すると言い出し、俄かに南口・北口との対立が表面化。しかも、なぜかパパまで北口側を応援すると言い出して…!?
   個人的お気に入り度数
今まで子供たちの影に隠れがちだった吉永家のパパ&ママにスポットが当たる町内アットホームコメディ第5段。久しぶりにご町内の人々が大活躍。

お祭り前のワクワク感、お祭り最中の高揚感がひしひしと伝わってきて、読んでいるこちらまで思わずワクワクしてしまうような展開がとても良かったです。しかもデパートの件を契機にどちらかというと保守的だった南口商店街の面々がどんどん派手に祭りを盛り上げようとして大暴走する姿が面白い。南口側ではイヨさんやデュラハンや百色やオシリス、北口側は東宮一派…と、これまでシリーズに出演したキャラクターたちが総出演で祭を盛り上げる姿も感慨深かったです。何よりもなんとなく吉永パパが北口側についた思惑が最初にわかってしまっていたので、パパの期待した通りの展開に祭が進行していくのにはニヤニヤでした。

ただ、色々と思うところがあったにせよ、松川&ゴールデンボーイズの最後の暴走っぷりはいささか強引だった様な。独白の通り後がないと思い詰めていた松川はとにかく、まだまだ後があるゴールデンボーイズがここまで致命的な暴走をやらかしてしまうというのはありえないと思うのです。裏である程度汚いことをやらかしているグループであるなら尚更、そういう部分にはデリケートに対処しそうな気がするんだけど。あれだけのことをやらかしておいてほぼお咎めなしなのにも疑問が残りました。

とはいえ、彼らをオールキャストでやりこめるキャラクター達の姿がとても爽快だったので、細かい部分は気にしないが吉なのかもしれません。何よりもパパ&ママの活躍が素敵過ぎる!!南口・北口の対立を巡って冷戦状態に陥っていた二人が仲直りする場面では胸が熱くなりました。そして最強キャラなのに何気に少女趣味なママさんに噴いたw

2?4巻まではどちらかというと錬金術関連の話が多かったけど、やはり御色町のご近所さん達が活躍する話は格別に面白いなあ。今後も、もっと町内の皆さんが活躍するような話が読みたいです。